話題株ピックアップ【夕刊】(1):フューチャー、スクリン、野村総研

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2021年10月28日 15時15分

■フューチャー <4722>  3,235円  +374 円 (+13.1%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ

フューチャー<4722>が全般地合い悪に抗して4連騰。9月27日の上場来高値3020円を突破し、最高値街道への復帰を果たした。ITコンサルティングを手掛け、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要を取り込み業績は好調に推移している。27日取引終了後に発表した21年12月期第3四半期の業績は営業利益が前期比66%増の65億4400万円と急拡大しており、これを手掛かり材料に投資資金の流入が加速した。

■日本航空電子工業 <6807>  1,882円  +198 円 (+11.8%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

日本航空電子工業<6807>が急反騰。NEC系の産業用を主力とするコネクター大手メーカーで、足もとの業績は会社側の想定を上回って好調に推移している。合理化努力が結実したことで利益率の改善が際立つ。27日取引終了後、22年3月期業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の155億円から185億円(前期比2.1倍)に30億円も上乗せされる形となり、これが株価を強く刺激する格好となった。テクニカル的には7月中旬以降に下落トレンド入りし、75日線が上値抵抗ラインとなっていたが、きょうはここを大きく上抜いてきたことで、中期波動の上昇転換を印象づけている。

■トーメンデバイス <2737>  6,240円  +570 円 (+10.1%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

トーメンデバイス<2737>は後場急伸し上場来高値を更新。午後1時ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を2900億円から4000億円(前期比32.3%増)へ、営業利益を43億円から77億6000万円(同55.3%増)へ、純利益を31億円から50億円(同45.1%増)へ上方修正し、あわせて170円を予定していた期末一括配当を240円(前期170円)へ引き上げたことが好感された。上期において一部のメモリー製品の供給不足があったものの、全体では想定以上に物量を確保できたことに加えて、データセンター、パソコン向けメモリーの需要が拡大していることなどが要因。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高2178億6200万円(前年同期比44.3%増)、営業利益59億200万円(同3.6倍)、純利益38億4800万円(同3.3倍)だった。

■メタウォーター <9551>  1,949円  +169 円 (+9.5%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

メタウォーター<9551>が急反発。27日の取引終了後、22年3月期業績予想の修正を発表し、営業利益を85億円から75億円(前期比31.0%減)へ引き下げた。また、同時に発表した上期(4~9月)の営業損益は32億900万円の赤字(前年同期34億5800万円の赤字)となったが、第1四半期時点では営業赤字拡大での着地となっていただけに、目先通期見通しに対する過度な警戒感が後退し、買い戻す動きにつながっているようだ。通期の売上高予想は1350億円(前期比1.2%増)で据え置いた。連結子会社となることが予定されている特別目的会社(SPC)の事業運営開始に向けた準備費用を今期に計上する見込みにあることから、利益見通しのみ下方修正した。他方、同SPCが予定通り事業運営を開始した場合の業績を新たに織り込み、24年3月期を最終年度とする中期経営計画の数値目標は引き上げた。あわせて、11月19日付で400万株(発行済み株数の7.73%)の自社株を消却すると発表した。消却後の発行済み株数は4775万8500株となる予定だ。

■SBテクノロジー <4726>  3,130円  +249 円 (+8.6%)  本日終値  東証1部 上昇率7位

27日に決算を発表。「今期経常を7%上方修正・最高益予想を上乗せ」が好感された。

SBテクノロジー <4726> が10月27日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比39.0%増の21.8億円に拡大した。併せて、通期の同利益を従来予想の43億円→46億円(前期は39.8億円)に7.0%上方修正し、増益率が8.0%増→15.5%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

⇒⇒SBテクノロジーの詳しい業績推移表を見る

■スクリン <7735>  10,400円  +790 円 (+8.2%)  本日終値  東証1部 上昇率9位

SCREENホールディングス<7735>が急伸。同社は27日取引終了後、22年3月期連結売上高が3915億円から4090億円(前期比27.7%増)へ、営業利益が445億円から545億円(同2.2倍)へ、純利益が280億円から360億円(同2.4倍)へ、年間配当が180円から231円(前期は90円)へ、当初の会社計画を上回りそうだと発表しており、材料視された。上方修正は主に半導体製造装置事業において、半導体メーカーの設備投資意欲が想定以上に強く、売上高が増加する見込みであるため。22年3月期第2四半期(4~9月)連結営業利益は240億7700万円(前年同期比3.7倍)だった。

■野村総合研究所 <4307>  4,540円  +335 円 (+8.0%)  本日終値  東証1部 上昇率10位

野村総合研究所<4307>が大幅続伸。同社は27日取引終了後、22年3月期連結売上高が5900億円から6000億円(前期比9.0%増)へ、営業利益が960億円から1040億円(同28.8%増)へ、純利益が660億円から690億円(同30.5%増)へ、年間配当が38円から40円(前期は36円)へ、当初の会社計画を上回りそうだと発表しており、材料視された。情報システム投資分野でDX(デジタルトランスフォーメーション)を中心に企業の投資意欲が高く、活況を呈しているため。あわせて発表した22年3月期第2四半期(4~9月)連結営業利益は539億1300万円(前年同期比35.2%増)だった。

■バルカー <7995>  2,299円  +157 円 (+7.3%)  本日終値

バルカー<7995>は急伸。27日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を485億円から518億円(前期比15.8%増)へ、営業利益を40億円から55億円(同58.3%増)へ、純利益を26億円から37億円(同19.7%増)へ上方修正し、あわせて50円を予定していた期末配当予想を55円に引き上げるとしたことが好感された。上期で先端産業市場に向けた販売が想定以上となったことに加え、機器市場及びプラント市場に向けた売り上げも堅調に推移していることが要因としている。なお、年間配当予想では105円となり、前期実績に対しては10円の増配となる予定だ。また、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高247億4000万円(前年同期比14.4%増)、営業利益26億9600万円(同60.0%増)、純利益19億1600万円(同6.3%増)だった。

■アイチコーポレーション <6345>  832円  +52 円 (+6.7%)  本日終値

27日に決算を発表。「7-9月期(2Q)経常は9%増益」が好感された。

アイチコーポレーション <6345> が10月27日大引け後(15:40)に決算を発表。22年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比8.3%減の30.6億円に減り、通期計画の72億円に対する進捗率は42.5%となり、5年平均の45.2%とほぼ同水準だった。

⇒⇒アイチコーポレーションの詳しい業績推移表を見る

同時に発表した「2.0%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。

発行済み株式数(自社株を除く)の2.0%にあたる150万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は10月28日から22年9月22日まで。また、11月19日付で182万9449株の自社株を消却する。

■メイテック <9744>  7,020円  +430 円 (+6.5%)  本日終値

メイテック<9744>が後場プラスに再浮上。同社は午前11時30分に、非開示としていた22年3月期連結業績について、売上高を1070億円(前期比10.7%増)、営業利益を123億円(同20.2%増)、純利益を84億円(同19.5%増)、年間配当予想を185円50銭(前期は184円)と開示し、増収増益や増配の見通しを好感した買いが流入したようだ。22年3月期第2四半期(4~9月)連結営業利益は53億3600万円(前年同期比9.4%増)だった。主要顧客である大手製造業各社の技術開発投資が持ち直し、受注に回復の兆しが見られていることが背景。あわせて、60万株(発行済み株式総数に対する割合2.21%)または34億円を上限とする自己株式取得枠の設定も発表している。取得期間は21年10月29日~22年2月28日で、自己資本や資金残高の充実度合いに特段の懸念がないため、利益配分に関する基本方針に従って自己株式を取得するとしている。

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