株価指数先物【寄り前コメント】 米ハイテク企業の好決算がセンチメントを明るくさせる

市況
2021年10月29日 8時07分

大阪12月限ナイトセッション

日経225先物 28900 +140 (+0.48%)

TOPIX先物 2003.5 +8.0 (+0.40%)

シカゴ先物 28905 +145

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

28日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。市場予想を上回る決算を発表した銘柄が買われ、キャタピラー<CAT>やメルク<MRK>などがNYダウを押し上げる格好となった。また、ウルフスピード<WOLF>の上昇率が33%を超えたほか、テラダイン<TER>は11%超の上昇など、ハイテク企業の好決算が目立つなか、ナスダックは4日続伸で最高値を更新。半導体SOX指数はほぼ全面高となり、2%を超える上昇だった。そのほか、アップル<AAPL>やアマゾン・ドット・コム<AMZN>など大型テック株にも好決算期待の買いが入っていた。S&P500業種別指数は全業種が上昇し、自動車・同部品、テクノロジー・ハード・機器、半導体・同製造装置、不動産の強い値動きが目立った。

シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比145円高の2万8905円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比30円高の2万8790円で始まり、寄り付き直後につけた2万8740円を安値に2万8740円~2万8840円水準での保ち合いで推移。米国市場の取引開始後には2万8800円~2万8880円にレンジを切り上げ、引けにかけて上げ幅を広げると一時2万8930円まで上昇する場面もみられ、2万8900円で取引を終えた。

本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。米国市場では好決算銘柄を買う動きのなか、ハイテク企業の予想を上回る決算が相次いでいることは、値がさハイテク株の指数寄与が大きい日経平均株価にとってプラスに作用しよう。また、国内においても主要企業の決算発表が本格化するなか、前日に決算を発表したソニーグループ<6758>、コマツ<6301>、オムロン<6645>などの寄与も期待されるところだ。

週末・月末要因から積極的な売買は手控えられやすいほか、TOPIXイベントも通過したことで薄商いの状況は続きそうだが、31日の衆院選を控えてショートは強まりづらく、底堅い値動きとなろう。

VIX指数が16.53と前日の16.98から低下し、ボトム圏での推移を続けていることも安心感につながる。また、NT倍率は先物中心限月で小動きながらも上値抵抗線として意識されている75日移動平均線を捉えてきた。ハイテク主導の上昇が見込まれるなか、NTロングの動きをみせてくる可能性がありそうだ。

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