富田隆弥の【CHART CLUB】 「煮詰まる相場、まずは放れに従う」

市況
2021年10月30日 10時00分

◆今週は10月31日の総選挙と来週11月3日の米国FOMC(連邦公開市場委員会)が焦点となるが、日経平均株価のチャートは2万8000円台後半に各移動平均線が収斂して煮詰まりを見せており、「上下どちらに放れるか」が焦点となる。

◆10月28日現在、日経平均株価は2万8820円引けで、日足の移動平均線(25日・75日・200日)は2万8560円~2万8843円に、週足の移動平均線(13週・26週・52週)は2万8378円~2万8786円に集まる。

◆放れ足として、上放れは10月20日につけた高値2万9489円を抜いたところがポイントで、逆に下放れのポイントは10月25日につけた安値2万8472円を割り込むところだが、どちらにせよ、まずは「放れに従う」のがチャートのセオリーだ。

◆高値のポイントである2万9489円を抜くなら、3万円乗せから9月14日の高値3万0795円に挑戦することになろう。空売り比率が49%(28日時点)に増加しており、総選挙後は買い戻しを交えて勢いよく「上放れる」可能性もある。

◆ただし、注意したいのは「下放れ」となった場合だ。週足チャートを見ると、昨年3月のコロナショック時の安値1万6358円から今年9月高値の3万0795円まで上昇基調を1年半続け、およそ1万4400円幅も上げている。ここから調整入りするのならば、下値余地は小さくない。いま週足チャートで下値を支えているのが52週移動平均線だが、10月25日の安値2万8472円を下回ると、この52週線も割り込む恐れがあり、調整入りの可能性が強まる。また、いったん煮詰まりを上放れたとしても、52週線割れ注視の姿勢はその先も続こう。

◆総選挙やFOMCの結果がどうあれ、相場は流れに従うのが基本。上げるにも、下げるにも材料に不足はなく、材料は後からついてくる。

(10月28日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.