本日注目すべき【好決算】銘柄 山一電機、太陽誘電、アシックス (5日大引け後 発表分)
5日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
山一電機 <6941> ★今期経常を36%上方修正・24期ぶり最高益、配当も23円増額
◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の42億円→57億円に35.7%上方修正。増益率が33.6%増→81.4%増に拡大し、24期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。半導体テスト用ソケットや産業機器・車載機器向けコネクターの販売が伸び、売上高が計画を15.5%も上回ることが利益を押し上げる。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の40円→63円(前期は37円)に大幅増額修正した。
YKT <2693> [JQ] ★今期経常を4.5倍上方修正
◆21年12月期の連結経常利益を従来予想の1億円→4億5000万円に4.5倍上方修正。減益率が78.2%減→2.0%減に縮小する見通しとなった。製造業の設備投資需要が回復するなか、主力の電子機器や工作機械の受注が増加し、売上高が計画を27.3%も上回ることが利益を押し上げる。
イルグルム <3690> [東証M] ★今期経常は26%増で2期連続最高益、2.3円増配へ
◆21年9月期の連結経常利益は前の期比39.5%増の3億6400万円に拡大して着地。続く22年9月期も前期比26.4%増の4億6000万円に伸び、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。今期は広告効果測定プラットフォーム「AD EBiS」の好調継続や周辺サービスの強化を通じ、21.7%の増収を見込む。
併せて、今期の年間配当は前期比2.3円増の7.5円に増配する方針とした。同時に、発行済み株式数の1.58%にあたる10万株または1億円を上限に自社株買いを実施すると発表。
ヒラノテク <6245> [東証2] ★今期経常を38%上方修正、配当も16円増額
◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の32億円→44億円に37.5%上方修正。増益率が20.3%増→65.4%増に拡大する見通しとなった。部品の供給不足や鋼材の高騰などのリスクはあるものの、長期化するコロナ禍において抑制されていた経済活動が回復に向かうなか、生産が順調に進むことが上振れの背景。
併せて、今期の年間配当を従来計画の40円→56円(前期は37円)に大幅増額修正した。
アネスト岩田 <6381> ★今期経常を一転12%増益に上方修正・最高益、配当も2円増額
◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の41億円→47.7億円に16.3%上方修正。従来の3.6%減益予想から一転して12.2%増益を見込み、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。経済活動の正常化が進み販売が想定より伸びるほか、東南アジアのコロナ影響が良化し、圧縮機部品の供給遅延が回復することが要因。利益率の高い塗装機器の拡大に加え、旅費交通費を含む販管費の抑制も上振れに貢献する。
併せて、今期の年間配当を従来計画の24円→26円(前期は24円)に増額修正した。
日金銭 <6418> ★今期経常を3.1倍上方修正、未定だった配当は2期ぶり5円で復配
◆22年3月期の連結経常損益を従来予想の2億円の黒字→6.2億円の黒字(前期は29億円の赤字)に3.1倍上方修正した。米国ゲーミング市場で顧客の設備投資意欲が回復基調にあるほか、欧州コマーシャル市場ではセルフ化ニーズが増加し、売上高が計画を上回ることが寄与。構造改革効果に加え、経費の効率的な運用も利益上振れにつながる。
業績好調に伴い、従来未定としていた期末一括配当を5円実施し、2期ぶりに復配する方針とした。
グローリー <6457> ★今期最終を一転24%増益に上方修正
◆22年3月期の連結最終利益を従来予想の45億円→75億円に66.7%上方修正。従来の25.5%減益予想から一転して24.1%増益見通しとなった。ドイツ子会社viafintechの株式売却に伴い、売却益を計上することが最終利益を押し上げる。
メイコー <6787> ★今期経常を26%上方修正・最高益予想を上乗せ
◆22年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比9.5倍の53.4億円に急拡大して着地。車載向けプリント基板を中心に販売が好調だったことが寄与。中国とベトナムで一時的に操業度の調整を行ったものの、その後は全工場がフル稼働に近い水準で推移。今後の増産に備えた部品在庫積み上げの需要も追い風になった。
併せて、通期の同利益を従来予想の87億円→110億円に26.4%上方修正。増益率が52.7%増→93.1%増に拡大し、従来の3期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。
ホシデン <6804> ★今期経常を一転1%増益に上方修正、配当も35円増額
◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の115億円→135億円に17.4%上方修正。従来の14.2%減益予想から一転して0.7%増益見通しとなった。上期業績が想定以上に好調だったことに加え、円安による採算改善や為替差益の計上などが利益を押し上げる。
併せて、今期の年間配当を従来計画の20円→55円(前期は25円)に大幅増額修正した。
メガチップス <6875> ★今期経常を一転53%増益に上方修正・13期ぶり最高益更新へ
◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の37億円→60億円に62.2%上方修正。従来の5.4%減益予想から一転して53.4%増益を見込み、一気に13期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。ゲームソフトウェア格納用LSIの需要が想定以上に伸び、売上高が計画を16.0%も上回ることが利益を押し上げる。
太陽誘電 <6976> ★今期経常を17%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も20円増額
◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の545億円→640億円に17.4%上方修正。増益率が32.1%増→55.2%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は8月に続き、2回目。通信機器の高機能化や自動車・情報インフラの電装化が進展するなか、主力のセラミックコンデンサーで高信頼性商品や最先端商品の販売が伸びる。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の60円→80円(前期は40円)に大幅増額修正した。
WDBココ <7079> [東証M] ★今期経常を25%上方修正・最高益予想を上乗せ
◆22年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の5.8億円→7.2億円に25.0%上方修正。増益率が10.1%増→37.6%増に拡大し、従来の7期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。既存案件が堅調に推移しているほか、前期第3四半期以降に稼働した複数の新規案件や短期大型案件が寄与し、売上高が計画を18.7%も上回ることが利益を押し上げる。
プレス工 <7246> ★今期経常を9%上方修正、配当増額と自社株買いも発表
◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の107億円→117億円に9.3%上方修正。増益率が2.1倍→2.3倍に拡大する見通しとなった。トラックの輸出回復や油圧ショベルの世界需要増加を背景に、プレス部品の販売が伸びる。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の16円→19円(前期は7.5円)に増額修正した。併せて、発行済み株式数の2.8%にあたる300万株または12億円を上限に自社株買いを実施すると発表。
フルヤ金属 <7826> [JQ] ★7-9月期(1Q)経常は5.1倍増益で着地
◆22年6月期第1四半期(7-9月)の連結経常利益は前年同期比5.1倍の47.3億円に急拡大して着地。薄膜部門でデータセンター用HD向けテニウムターゲットの受注が大きく伸びた。ケミカル部門では昨年実施した設備投資により触媒が拡大したほか、有機EL向け化合物や電極向け貴金属化合物も好調だった。
第1四半期実績だけで、通期計画の116億円に対する進捗率は40.8%に達しており、業績上振れが期待される。
アシックス <7936> ★今期経常を41%上方修正
◆21年12月期の連結経常損益を従来予想の135億円の黒字→190億円の黒字(前期は69.2億円の赤字)に40.7%上方修正した。今期業績の上方修正は8月に続き、3回目。北米や欧州を中心にパフォーマンスランニング部門の販売が想定より伸びることが寄与。販管費コントロールの強化なども上振れの要因となる。
三信電 <8150> ★今期経常を一転12%増益に上方修正、配当も30円増額
◆22年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比2.4倍の11.4億円に急拡大し、従来予想の9億円を上回って着地。デバイス事業が収益を牽引した。ルネサスエレクトロニクス <6723> との特約店契約解消の影響があったものの、海外半導体メーカー製品を中心に販売が好調だった。
併せて、通期の同利益を従来予想の15億円→21億円に40.0%上方修正。従来の20.1%減益予想から一転して11.8%増益見通しとなった。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の50円→80円(前期は40円)に大幅増額修正した。
併せて、発行済み株式数の32.95%にあたる800万株の自社株を消却すると発表。プライム市場における上場維持基準の充足を図る。
株探ニュース