株価指数先物【寄り前コメント】 上海、香港市場を睨みつつ、ヘッジファンドなどの売買に振られやすい展開に

市況
2021年11月11日 8時12分

大阪12月限ナイトセッション

日経225先物 29080 -30 (-0.10%)

TOPIX先物 2012.0 +2.5 (+0.12%)

シカゴ先物 29080 -30

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

10日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。10月の米消費者物価指数(CPI)が前年同月比で6.2%、前月比では0.9%上昇した。市場予想を上回る伸びを受けて、改めてインフレ懸念が強まった。利上げ前倒し観測が広がり、米長期金利は上昇。アマゾン・ドット・コム<AMZN>、アルファベット<GOOGL>など大型テック株が売られたほか、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>やエヌビディア<NVDA>など半導体株の下げも目立った。S&P500業種別指数は自動車・同部品、医薬品・バイオテクノロジー、家庭用品・パーソナル用品が下落する一方で、半導体・同製造装置、エネルギー、耐久消費財・アパレルが下落。

シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比30円安の2万9080円で取引を終えた。日日経225先物のナイトセッションは日中比140円高の2万9250円で始まり、米国市場の取引開始後には一時2万9380円まで上昇幅を広げる場面があった。ただし、取引終盤に向けて軟化し下落に転じると、節目の2万9000円まで売られた。その後は2万9000円~2万9100円での推移が続き、2万9080円で取引を終えた。

本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行の展開になりそうだ。米国市場では大型テック株や半導体株の下落が目立っており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となることから、イレギュラー的に下げてくる可能性がある。そのため、2万9000円のほか、25日移動平均線が位置する2万8930円辺りが意識されそうである。

また、売り一巡後はこう着感の強い相場展開が見込まれるものの、昨日同様、中国の不動産リスクを巡る不透明感からショートを仕掛けてくる動きには注意が必要だろう。中国恒大集団は支払い猶予期間が終了する10日にドル建て債3本の利払いを履行しデフォルトを回避できる見込みと報じられる一方で、デフォルトしたとの報道も一部で伝わっている。上海、香港市場の動向次第では2万9000円からのリバウンドが試される一方で、75日線が位置する2万8600円水準が意識されてくる可能性も警戒される。

そのため、上海、香港市場の動きを睨みつつ、短期のヘッジファンドによる売買に振らされやすい相場展開になろう。また、節目の2万9000円割れを仕掛けてくる局面では、週末にミニSQを控えていることから、ヘッジ対応の商いを巻き込むことも想定しておきたい。VIX指数は18.73に上昇し、上値抵抗線となる75日線を上回ってきたことも、売り方にとっては仕掛けやすい状況だろう。

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