株価指数先物【寄り前コメント】 米株安を受けて利食い先行も、売り一巡後はロングスタンスに

市況
2021年11月18日 8時12分

大阪12月限ナイトセッション

日経225先物 29560 -130 (-0.43%)

TOPIX先物 2030.5 -5.5 (-0.27%)

シカゴ先物 29560 -130

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

17日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。英国の10月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比4.2%上昇と10年ぶりの高水準になるなど、世界のインフレ加速が経済回復に重荷となるとの見方から、目先の利益を確定する売りが優勢だった。また、10月の米住宅着工件数が前月比0.7%減と予想外に減速したことも利食いに向かわせたようだ。S&P500業種別指数は自動車・同部品、テクノロジー・ハード・機器、不動産が上昇する一方で、エネルギー、各種金融、半導体・同製造装置が下落。

シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比130円安の2万9560円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比10円高の2万9700円で始まり、2万9740円まで上昇した後は2万9700円を挟んだ保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にマイナスに転じると、一時2万9480円まで下落幅を広げる場面もみられた。終盤にかけてはやや持ち直し、2万9560円で取引を終えた。

本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行の展開になりそうだ。米国市場の下落は高値圏にあるなかで前日の上昇に対する利益確定の動きとみられ、嫌気する流れはそれほど強まらないと考えられる。また、引け後に決算発表を控えていたエヌビディア<NVDA>が3%を超える下落となりナスダックやSOX指数を下押す格好となったものの、予想を上回る決算を受けて時間外で買われており、下支えになりそうだ。

日経225先物は支持線として意識されていた5日移動平均線を下回ったことで、まずは2万9500円処での底堅さを見極めたいところだろう。ショートが強まる局面では、25日線が位置する2万9240円辺りを想定しておく必要もありそうだ。ただし、VIX指数は17.11に上昇したものの、75日線を下回っている水準であり、リスクオフには向かわないだろう。レンジとしては2万9500円~3万円の下限レベルであるため、売り一巡後のロングスタンスとなる。

また、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.58倍に上昇した。これまでの14.45~14.60倍のレンジ内での推移ではあるが、足元で下値を切り上げるトレンドを形成しており、方向性としては上向きとみておきたい。米国市場の下落影響によりNT倍率は低下が見込まれるが、低下局面ではNTロングのポジションを構成するタイミングになる可能性もありそうだ。

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