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米国株
2021年11月17日 19時30分
特集

岸田成長戦略の要、「デジタル田園都市国家構想」総力リサーチ <株探トップ特集>

―新しい資本主義の実現に向けた成長戦略の柱、関連銘柄は株高生成へ―

岸田文雄首相は8日、成長と分配の好循環とコロナ後の新しい社会の開拓をコンセプトとした「新しい資本主義実現会議」の第2回会合を開いた。このなかで成長戦略のひとつとして議論されたのが、 ドローン宅配や自動配送などを実装した「デジタル田園都市国家構想」の起動だ。これらサービスを早期に実現するための関連法案を次期通常国会に提出するとしており、関連銘柄に注目したい。

●地方活性化の切り札

11日には「デジタル田園都市国家構想実現会議」の初会合が開催された。岸田首相は同構想が新しい資本主義の実現に向けた成長戦略の最も重要な柱だと位置づけ、デジタル技術の活用により、地域の個性を生かしながら、地方を活性化し、持続可能な経済社会を実現すると明言。時代を先取るデジタル基盤を公共インフラとして整備するとともに、これを活用した地方のデジタル実装を、政策を総動員して支援していく考えを示した。

具体的には、デジタル庁が主導して自治体クラウドやデータセンターなどのデジタル基盤の整備を進めるほか、遠隔の医療・教育・防災やリモートワークの地方での推進、経済対策で新設するデジタル田園都市国家構想推進交付金の活用、GIGAスクール(1人1台学習端末配布)やスーパーシティー構想(先端的なサービスを導入した未来都市)といった成果の活用などが挙げられている。対象分野は多岐にわたるが、今回はドローン宅配や自動配送、地方経済の活性化とIT戦略推進のうえで技術的な焦点となりそうな ローカル5Gにスポットを当て、その関連企業の動向を追った。

●ドローン宅配

セイノーホールディングス <9076> とエアロネクスト(東京都渋谷区)などは10月初旬、北海道上士幌町でドローン宅配の実証実験を行った。この実験は8月に上士幌町とセイノーHD、エアロネクスト、電通グループ <4324> 傘下の電通の4者が締結したドローンを含む次世代高度技術の活用による「持続的な未来のまちづくり」に関する包括連携協定に基づくもので、個宅への買い物代行ドローン配送などが実施された。また、セイノーHDとエアロネクストは11月から、山梨県小菅村でドローン配送を含む新スマート物流の社会実装を進める取り組みをスタートさせている。

出前館 <2484> [JQ]と吉野家ホールディングス <9861> 、ACCESS <4813> 、神奈川県などは6月、牛丼弁当を横須賀市立市民病院の医療従事者にオンデマンドでドローン配送する実証実験を実施した。ドローンはエアロネクストの機体が使用され、出前館は注文システム、吉野家は弁当の調理、ACCESSはドローンの遠隔運航管理などを担った。

ACSL <6232> [東証M]は6月、日本郵政 <6178> グループの日本郵便及び日本郵政キャピタルと郵便・物流領域での連携を強化することを目的に業務提携契約を結んだ。提携内容は日本郵便によるドローン配送の実用化に向けた更なる推進やACSLにおける郵便・物流の効率的なオペレーションを可能とする機体システムの開発及び日本郵便への供給など。この提携を契機として、ドローンによる郵便物や荷物の配送の実用化を目指すとしている。

●自動配送

SOMPOホールディングス <8630> 傘下の損害保険ジャパン、小田急電鉄 <9007> 、KDDI <9433> 、ティアフォー(名古屋市中村区)の4社は来年1月頃に、西新宿エリアで5Gを活用した自動走行ロボットによる配送サービスの実証実験を行う予定だ。他の事業者とも広く連携してサービスシナリオを立案し、実用化に向けた課題について技術・運用・事業面の洗い出しと対応方針を策定するという。また、川崎重工業 <7012> と損保ジャパン、ティアフォーは8月、自動搬送ロボットの共同開発及びサービス構築に向けた実証実験の検討で合意している。

京セラ <6971> グループの京セラコミュニケーションシステムは8月中旬から約1ヵ月間、無人自動配送ロボットによる配送サービスの実証実験を北海道石狩市石狩湾新港地域の公道(車道)で実施した。無人の自動配送ロボットが車道を自動走行する試験は国内初といい、小売店の商品や企業間輸送貨物の集荷・配送が行われた。

楽天グループ <4755> とホンダ <7267> は共同で、7月中旬から8月末にかけて筑波大学構内及び一部公道で自動配送ロボットの走行実証実験をした。ホンダが開発した自動配送機能を備えた車台に、楽天が開発した商品配送用ボックスが搭載されており、両社は実験での技術検証・データ収集・ニーズ把握を踏まえ、サービス提供を目指して技術開発を継続するという。

●ローカル5G

NECネッツエスアイ <1973> は今月4日、ハートネットワーク(愛媛県新居浜市)とローカル5G環境を活用し、JR新居浜駅前広場の活性化を目指した実証実験を開始すると発表。リアルタイムで情報を更新させるスマートサイネージや360度映像をリアルタイムで配信するVRカメラを活用した空間の活性化及び4Kカメラ映像による高度な街の見守りにより、魅力的な駅前広場を実現する。また、同社は今月から、ひまわりネットワーク(愛知県豊田市)と高速無線インターネットサービス「ひまわりワイヤレス」のローカル5G商用化に向けた実証実験を始めている。

これ以外では、エクシオグループ <1951> と中日本高速道路(名古屋市中区)などが12月からローカル5Gを活用したトンネル内メンテナンス作業の効率・安全性向上に関する開発実証を予定しているほか、TIS <3626> グループのインテックがローカル5Gなどマルチワイヤレス技術を活用した「ワイヤレスDX」ソリューションを今月から順次展開。オリックス <8591> 傘下のオリックス・レンテックは10月、ローカル5Gの環境構築に必要な「ローカル5G実証実験パッケージ」のレンタルサービスを開始すると発表している。

加えて、ノキアソリューションズ&ネットワークス(東京都港区)と連携してローカル5Gソリューション検証環境を提供している日鉄ソリューションズ <2327> 、ローカル5G導入に必要な免許申請やコンサルティングを含めたトータルソリューションを展開するネクストジェン <3842> [JQG]、ローカル5G実験試験局免許を取得しているJTOWER <4485> [東証M]、APRESIA Systems(東京都中央区)のローカル5Gシステムを取り扱っている伊藤忠テクノソリューションズ <4739> などにも目を配りたい。

株探ニュース

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