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大化け前のGAFAMを掴んで、アメ株資産300万ドルの道

特集
2021年11月30日 10時00分

いくぜ、アメ株! 二刀流の極め技 Yasuさんの場合-第1回

登場する銘柄

アップル<AAPL>、マイクロソフト<MSFT>、メタ・プラットフォームズ<FB>、アルファベットA<GOOGL>、アマゾン・ドット・コム<AMZM>、トヨタ自動車<7203>、ペイパル・ホールディングス<PYPL>

取材/真弓重孝・高山英聖、編集・構成/真弓重孝(株探編集部)

【タイトル】Yasuさん(ハンドルネーム・60代・男性・専業投資家):
大企業でIT(情報技術)系の技術職で働きながら、日米の株式投資を30年以上続けてきた。渡米経験で米・ハイテク株に目覚め、紆余曲折を経て長期投資する手法を確立。含み益を増やし2014年にFIRE(早期退職)達成。

今は専業投資家として配当金などで暮らす。足元の運用資産は300万ドル弱(約3億4000万円)。米国株の保有銘柄数は30。米国株以外に、投資信託や日経225のオプション取引などを手掛ける。

性格は倹約家、楽観的。上左の画像は品川神社の銭洗い。金運のパワースポットの一つとして毎年参拝している。

あ~、すごい株になるとわかっていたんだから、もっと早く掴んでおけばなぁ~。

せっかく安い時に掴んでいたのに、早く売りすぎたぁ~

こんなため息をつかせてしまうアメ株(米国株)の筆頭が、GAFAMだろう。

今や説明するまでもないが、GAFAMはグーグルの親会社のアルファベット、アップル、旧フェイスブックのメタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト)の略。いずれの銘柄の株価も、この10年の間にザラ場ベースで、テンバガー(10倍株)に化けている。

日本株でも、時価総額が小さな新興株なら、この10年の間に大化けした例はある。だがGAFAMの10年前の時価総額は合わせて8100億ドル(正確には、メタ〈FB〉を除く4社)。1ドル=113円換算で90兆円に及び、足元のトヨタ自動車<7203>の3社分に迫る規模だった。

そのGAFAMの多くを動意づく前に仕込み、アメ株資産を急拡大させてきたのが、今回紹介するYasuさん(ハンドルネーム)だ。

足元でアメ株の保有株数は30。その評価額は300万ドル弱(1ドル=113円換算で約3億4000円)で、元本の4倍超に膨らんでいる保有銘柄の多くがハイテク株で、GAFAMの5社だけで6割程度を占める。

■Yasuさんが保有しているGAFAMの購入時期と株価

銘柄名
<ティッカー>
購入時期購入時の株価現値リターン
アルファベットA
<GOOGL>
2006年100~200ドル2960ドル15~30倍
アップル
<AAPL>
07年3ドル153ドル51.0倍
マイクロソフト
<MSFT>
11年24ドル339ドル14.1倍
メタ・プラットフォームズ
<FB>
12年33ドル340ドル10.3倍
アマゾン・ドット・コム
<AMZN>
18年1700ドル3549ドル2.1倍

Yasuさんは1990年に日本株とアメ株投資を行い、2014年にFIRE(Financial Independence, Retire Early)を達成して会社を早期リタイアした専業投資家だ。自身がIT(情報技術)系の技術者だったこと、会社員時代の渡米経験を活かし、高成長が持続するハイテク株を狙うのを得意としている。

2000年代後半に投資スタイルを長期投資に切り替えると、アメ株資産が順調に拡大する。当時、日本株より少なかったアメ株資産は、今やポートフォリオに占める割合は7割。ハイテク株への成長期待から、意識的に配分を増やしてきたのだ。

なぜYasuさんは、大化けしたハイテク株を先回りで仕込むことができたのか?

成長が持続するハイテク株を見極めるポイントは、企業の新サービスや新事業が世界的に普及しそうかを考えることだ。具体的な選別ポイントは3つある。

その3つに触れる前に、まずはGAFAMに先回り投資してきた様子を振り返ろう。

アップル、「iPod nano」で同社の復活を察知

GAFAMの中でも、最も資産増に貢献したのがアップル<AAPL>だ。

購入は14年前、日本にiPhoneが上陸する前年となる2007年。当時3ドルだった株価は、足元で150ドルと50倍以上になった。2000株を保有し、含み益は30万ドル程度だ。

■『株探プレミアム米国版』で確認できるアップルの日足チャート(2005年10月~)

【タイトル】

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、
同値は「グレー」。以下同

成功のポイントは、長年業績が低迷していた同社の復活を察知したこと。そのきっかけとなった新製品が、当時日本でも人気を集めていた携帯音楽プレーヤー「iPod nano(アイポッド ナノ)」シリーズだ。

同製品に注目した理由は、CDを買ったり借りたりせずとも、インターネット上で音楽をダウンロードし管理できることに「新らしいデジタルライフが始まる」と感じたからだという。

マイクロソフトも平均取得金額の14倍超えに

その4年後の11年以降は、マイクロソフト<MSFT>の購入も開始した。平均取得金額は24ドルで、足元の株価は339ドルと14倍超に膨らんでいる。ピーク時は1000株を保有していたが、現在は半分の500株だ。

■マイクロソフトの日足チャート(10年7月~)

【タイトル】

パソコンOSの「Windows」や「Officeソフト」の普及ですでに世界的地位を築いている同社に、このタイミングでYasuさんが投資した理由は、AI(人工知能)事業への取り組みにある。成長加速への意気込みとポテンシャルの大きさを感じたという。

その他、06年にGoogleを展開するアルファベットA<GOOGL>、12年にメタ・プラットフォームズ<FB>(旧フェイスブック)、18年にはアマゾン・ドット・コム<AMZN>に資金を投下している。

これらの銘柄を大化け前に掴むことができたのは、冒頭に触れた3つの選定条件を満たしていたからだ。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

次ページ ハイテク株の成長持続性を見極める3条件

 

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