多摩川HDは5日ぶり反発、国際会議で小型原子時計向けガスセル開発成果の論文発表へ
多摩川ホールディングス<6838>が5日ぶりに反発している。同社は29日、東北大学と共同で進めている小型原子時計向けのガスセル開発の成果に関する論文が、来年1月9~13日に開催される国際会議「IEEE MEMS2022」で発表されることが決まったことを明らかにしており、これが株価を刺激しているようだ。
小型原子時計とは、人工衛星や通信基地局などに搭載されている時計で、一般的な水晶振動子を用いた時計より高精度な位置情報や時刻の情報を得ることができるもの。最近ではスマートフォンや自動車などの移動体通信機器にも搭載することで、高精度なナビゲーションや高速大容量通信をすることが期待されている。同社は9月10日に、小型原子時計の性能を大きく支配する重要な構成部品であるガスセルを小型・低コストに製造する方法(特許出願中)の実証に成功したと発表しており、開発した成果を国際会議で発表することにより、国内外を問わない事業展開を期待している。