前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

注目
2021年12月3日 5時20分

■チャットW <4448>  1,113円 (-146円、-11.6%)

Chatwork <4448> [東証M]が急反落。1日の取引終了後、海外募集による185万株の新株発行を実施すると発表しており、株主価値の希薄化を懸念した売りが出たようだ。これにより調達する資金約19億6900万円は、広告宣伝費や人件費、M&Aなどに充てるとしている。

■KeePer <6036>  2,394円 (-215円、-8.2%)

東証1部の下落率7位。KeePer技研 <6036> が急反落。1日の取引終了後に発表した11月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比17.8%増と増収基調にあるが、9月の同35%増、10月の同37%増に比べて伸び率が鈍化したことが嫌気されたようだ。コーティングが大幅に増加したため平均単価は引き続き改善しているが、コロナ禍の影響で半導体不足を背景に新車の製造や納期の遅れが来店台数の伸び率鈍化につながったようだ。なお、全店売上高は同24.4%増だった。

■伊藤園 <2593>  6,070円 (-470円、-7.2%)

伊藤園 <2593> が大幅に7日続落。同社は1日取引終了後、22年4月期第2四半期累計(5-10月)連結営業利益が108億5600万円(前年同期比26.1%増)だったと発表した。通期計画200億円(前期比19.9%増)に対する進捗率は54.3%と順調であるが、寄り付きから売り優勢の展開となった。「お~いお茶 濃い茶」は機能性表示食品としてリニューアル後、26ヵ月連続で前年を上回る売り上げとなっており、季節や天候に影響されずに安定的に成長している。また、タリーズコーヒージャパンの販売状況や来客数は10月以降、都心部を中心に回復基調になっているとした。あわせて、22年4月期連結売上高予想を4100億円から4031億円へ下方修正した。会計基準の変更により、前年との比較は記載されていない。長期間に渡る自粛により低下した消費者マインドの回復が想定よりも弱かったためとしたが、利益予想の変更はないとしている。

■富士急 <9010>  3,910円 (-225円、-5.4%)

富士急行 <9010> が急反落。山梨県の長崎幸太郎知事が1日の記者会見で、富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)に対し、主力アトラクションの運行停止を要請したと複数のメディアで報じられており、これが嫌気された。先月、利用者2人がアトラクションでけがをしたと申し出た問題で、利用者の安全が確認できるまでは負傷疑いのあるアトラクションの運行を停止するよう求めたという。

■SBG <9984>  5,599円 (-301円、-5.1%)

ソフトバンクグループ <9984> が5日続落、下値模索の動きを強めた。前日1日は日経平均先物を絡めたインデックス買いも効果なく、終値ベースで10月7日以来約2ヵ月ぶりにフシ目となっていた6000円大台を割り込み年初来安値を更新した。2日も売り圧力は止まず一段と水準を切り下げる展開となった。売買代金はトップとなっておりマーケットの注目度は高い。前日1日の米国株市場では主要株3指数が後半波乱含みの下げとなったが、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数の下落率が一番大きかった。米ハイテク株に積極的に投資する同社は同指数との連動性が高い。最大1兆円の自社株買いに対する期待感はあるものの、11月下旬以降は信用買い残が再び増勢にあり、株式需給悪が嫌気されている部分もある。

■三越伊勢丹 <3099>  748円 (-28円、-3.6%)

三越伊勢丹ホールディングス <3099> が大幅安。その他、高島屋 <8233> 、エイチ・ツー・オー リテイリング <8242> 、松屋 <8237> の4社は2日の取引終了後に11月の百貨店売上高を発表。三越伊勢丹の国内百貨店売上高が前年同月比11.4%増だったほか、高島屋の国内売上高は8.9%増、H2Oリテイは11.5%増、松屋は11.9%増(銀座本店)と軒並み前年実績を上回った。ただ、新型コロナウイルスの新たな変異株であるオミクロン株の国内2例目の感染が確認されるなど、足もとでは先行き懸念が高まっており、売りが先行する展開となった。

■フリー <4478>  6,460円 (-240円、-3.6%)

フリー <4478> [東証M]が5日続落。東京市場はここリスク回避の売り圧力の強い局面にあるが、特に東証マザーズ指数の下げが止まらない状況となった。マザーズ指数は2日で7日続落となり1022.03まで水準を切り下げてきた。8月17日の年初来安値1009.39(終値ベース)が意識される局面にある。ここ個人投資家の評価損益率が悪化するなか、「特にマザーズ銘柄に投資している投資家の実態が悪い」(ネット証券マーケットアナリスト)という状況。時価総額上位の主力銘柄ではフリー、プラスアルファ・コンサルティング <4071> [東証M]、ウェルスナビ <7342> [東証M]などの下げが顕著で地合い悪を助長した。

※2日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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