美魔女の麻美さん、「ミーハー&パーフェクト」戦略で“資産テンバガー”
ゆる~いようで強い! 投資家女子の決め技 麻美さんの場合-第1回
登場する銘柄
離婚後、現在はパートタイマーをしつつ、株式投資に励むシングルウーマン。子供はすでに成人して独立、現在は孫もいる。お金も時間も使い方は完全自由の環境となり、2015年、友人の勧めをきっかけに株式投資をスタートした。
元手としたのは貯金の一部の100万円で、以降、失敗を繰り返しつつも、追加資金を入れ資産は7年足らずで累積元本500万円を5000万円にまで拡大させた。
成功のカギは「トレンド好き」「調べ好き」「交流好き」の三拍子を生かした投資スタイルの確立。生着密着型の女性目線でトレンド商品を見極めるのが得意で、実際に店舗に行き、店員に売れ行き状況をヒアリングするなど生きた企業調査も熱心だ。長く従事している外資系企業の営業経験から得たコミュニケーション力が投資にも生きている。
「投資家女子」の2番目に紹介する麻美さん(ハンドルネーム)は、そのお歳を聞いてびっくりさせられてしまった"美魔女"。若々しいのは、容姿に限らない。物事の捉え方や関心の持ち方など気の持ちようも同じ。もっとも外見が若々しい人は、内面も同様であることが多いものだが。
そのポジティブで、好奇心が強い性格が、見事に投資にハマっていく。貯金の一部の100万円を元手に投資を始めたところ、追加資金を入れつつ、資金はわずか7年程度で5000万円以上に到達。累積元本は500万円なので、累積リターンは10倍ほどになる。
全くの初心者だったのが、短期間で増やせた秘訣は何か。本人曰く「生活の中での気付きをきっかけに、女性ならではのアンテナを張り巡らせて銘柄を選んでいったから」という。
端的にいえばミーハーな性格だが、もちろんそれだけで、大きな成功を手にできるほど投資は甘くない。話を聞くと、麻美さんには「3つの好き」がある。「流行りもの好き」「調べ好き」そして「交流好き」。これを原動力に、銘柄選びや投資スタイルに磨きをかけた。等身大の自分を素直に投資に反映してきたのだ。
ミーハーな部分はテクニカル分析、そして調べ好きの性格はファンダメンタルズ分析に役立っている。そして交流好きについては、投資を始めることや、投資のノウハウを高めることに役立った。
麻美さんは、これから流行りそうなものや興味を刺激されるものを、知り合いを通して知ったり、自分が知ったものを知り合いに確認したりする。
さらに人から教えてもらった情報を、ネットなど自分で手掛けられる手段で調べる。興味を持った銘柄の調査では『株探』や『株探プレミアム』を愛用している。
麻美さんのシリーズでは、利益が10倍投資家となった成功のポイントを、3回を分けて紹介していく。初回は麻美さんの3つの好きを生かして投資スタイルを確立してきた過程と、テクニカル分析を柱とする具体的な売買手法にスポットを当てる。
友人の勧めが投資のきっかけに
麻美さんが株式投資を本格スタートしたのは2015年。日頃から親しくする友人が、「株式投資って面白いよ」と勧めてくれたことが背中を押した。
当時、麻美さんは離婚し、シングルの身に。子供はすでに成人し独立していたので、養育費の心配から開放されていた。時間もお金も自由に使える環境にある中で、好奇心が旺盛な麻美さんは次第に「私にもできるかも。やってみたい」と思うようになった。
仕事をしていることもあり、老後資金にそれほど不安があったわけではない。だが「人生100年時代」で老後人生が長期化していく中で、「リッチな老後を送れることに、越したことはない」と証券口座を開設した。
トレンド好きだから、投資スタイルもトレンド追随型
投資スタイルはミーハーな性格に違わず、時流に乗る成長株狙い。そのうえで、通常保有するのは最大5銘柄と、「これだ」と思う銘柄に絞って集中投資をする。この数年、目を付け実際に利益を上げた銘柄は、スノーピーク<7816>やワークマン<7564>、神戸物産<3038>、オイシックス・ラ・大地<3182>などだ。
どれも、ここ最近のスター銘柄で意外感はないものの、選んだ理由を聞くと麻美さんらしさがある。ともかく世の中のトレンドの先端を走り、メディアを含めて、多くの人に注目ないし関心を持たれるようなものを持っているかに着目する。
銘柄によってそれが商品だったり、販売スタイルだったりと異なるが、基本原則は変わらない。流行に敏感な人が注目し、それが多くの人の心に響き、そして「自分も欲しい」と思う何かがあれば、買い出動する。
上に挙げた4銘柄では、
スノーピークでは、キャンプ用品など高価格帯のアウトドア用品が、
オイシックスでは、有機野菜などの食材のネット通販が、
ワークマンでは、安価で機能性の高い衣料関連品が、
神戸物産では、製造小売で低価格かつ海外からの輸入商品を大量に扱う「業務スーパー」
――が、イケる!と判断した。
ワークマンは、アウトドア指向の「ワークマン女子」の人気を、神戸物産は同社が扱うタピオカブームの高まりを追い風に人気化した銘柄で、ちょっと情報アンテナを高めていれば比較的簡単に見つけやすいという点では共通するものがある。
これらのキラキラ銘柄に、麻美さんは次々と乗ることができた背景には、それぞれのトレンドが上向く様子を普段の生活の中でキャッチしてきた結果なのだ。
■麻美さんが実際に足を運んだスノーピークの店頭風景
注:過去に本人が撮影
テクニカルでは、パーフェクトオーダー銘柄を狙う
成功のポイントはそれだけではない。麻美さんは、自分の見極めだけに頼らず、株式市場でもしっかりと「トレンド上昇」の評価を得ている銘柄を選ぶ。自身のファンダメンタルズ分析を客観的視点から補強するために、株価チャート等を用いたテクニカル分析も活用する。
テクニカル面で麻美さんが重視するのは、「パーフェクトオーダー」と呼ばれる株式チャートの形状にあるかどうか。そこから明確な上昇トレンドにあると見た銘柄に乗っていくのだ。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。