株価指数先物【寄り前コメント】 権利行使価格2万8750円~2万9000円辺りでの推移がコンセンサス

市況
2021年12月9日 8時18分

大阪12月限ナイトセッション

日経225先物 28880 -10 (-0.03%)

TOPIX先物 2006.0 -1.5 (-0.07%)

シカゴ先物 28885 -5

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

8日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。米ファイザーが独ビオンテックと共同開発した新型コロナワクチンについて、3回目の接種で変異株(オミクロン株)に対する中和作用が示されたことを明らかにした。オミクロン株の感染拡大への懸念が後退し、景気敏感株に買いが向かった。ただし、足元で大きく上昇していたこともあって利益を確定する動きも見られており、上値は抑えられた。前日に強い値動きが目立っていた半導体株は高安まちまちとなり、SOX指数は小幅に下落。S&P500業種別指数はテクノロジー・ハード・機器、自動車・同部品、消費者サービスが上昇する一方で、食品・生活必需品小売、銀行、半導体・同製造装置が下落。

シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比5円安の2万8885円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比50円安の2万8840円で始まり、2万8750円まで下落幅を広げた。ただし、その後持ち直しプラスに転じると、一時2万8930円まで上昇する場面もあった。米国市場の取引開始後は膠着感が強まり、2万8800円~2万8900円辺りでの保ち合いを経て、2万8880円で取引を終えた。

本日の日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から前日の終値を挟んで膠着を見せそうだ。直近2日間で1000円超のリバウンドを演じたほか、チャート上では25日、75日移動平均線水準まで戻したことで、いったんは達成感が意識されやすい水準である。短期的なリバウンドを狙った動きも落ち着くことになりそうだ。そのため、オプション権利行使価格の2万8875円を中心とした上下の権利行使価格2万8750円~2万9000円辺りでの推移がコンセンサスになろう。

もっとも、VIX指数は19.90まで低下し、センチメントは改善している。オミクロン株の感染拡大への懸念も後退し、ショートは仕掛けづらい。利食いに押される局面では押し目狙いの買いが入りやすく、2万9000円突破を狙った動きも想定しておきたいところだ。また、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.39倍に上昇した。一時14.42倍まで切り上げており、75日線を捉えてきている。トレンドは出にくいだろうが、VIX指数の低下によって日経平均型優位の動きも意識されそうだ。

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