明日の株式相場に向けて=直近IPO銘柄に関心高まる
この日の東京株式市場は、日経平均株価が一時300円を超える上昇となったが、買い一巡後は上昇幅を縮小し、結局202円高で取引を終えた。
10日の米株式市場でS&P500が最高値を更新した。米11月消費者信頼感指数(CPI)は、前年同月比6.8%上昇と39年ぶりの伸びとなったが、想定の範囲内との反応で株価が上昇したことが安心感を呼んだ。ただ、最大の焦点である米連邦公開市場委員会(FOMC)が14~15日に開催されることから、売買を手控える動きも強い。となると東京市場の方向性がみえてくるのは16日以降だろう。
今月中旬から海外投資家はクリスマス休暇に入っていくが、ビッグイベント一巡で安心感が出れば、東京市場は年末相場に向け高値を狙う展開も期待できる。チャート的には200日移動平均線(2万8877円)を抜くことができるかが焦点だ。
目先はFOMC待ちの状況だが、投資家の関心は半導体関連株や海運株とともに、直近IPOなど一部の中小型株に向かっている。15日には「後払い」関連で注目のネットプロテクションズホールディングス<7383>が新規上場するが、東証1部直接上場でやや別格。11月IPOのサイエンスアーツ<4412>やGRCS<9250>が人気となったが、12月10日上場のフレクト<4414>も、この日ストップ高と人気化しつつある。また、明日は神戸物産<3038>の決算が予定されており、その結果は注目を集めそうだ。