薄商いのなかインデックスに絡んだ売買に振らされやすい/オープニングコメント

市況
2021年12月14日 8時25分

14日の日本株市場は、売り先行後はこう着の強い相場展開になりそうだ。13日の米国市場ではNYダウが320ドル安だった。新型コロナウイルスの変異株(オミクロン株)を巡り英国で初の死者が報告され、感染を抑制する規制強化も懸念されるなど、感染拡大による経済回復への懸念が再燃した。また、連邦準備制度理事会(FRB)が今週開催する連邦公開市場委員会(FOMC)で緩和縮小ペースを加速する可能性も警戒され、終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比225円安の28425円。円相場は1ドル113円50銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。再び12月のSQ値を下回ってくることから、センチメントを悪化させそうだ。また、オミクロン株について重症化リスクは低いとの見方もされていただけに、売り方による仕掛け的な商いが警戒されやすい。昨日の東証1部の売買高は10億株を下回る低水準だったこともあり、指値状況の薄いなかでは、よりインデックスに絡んだ売りのインパクトが大きくなりそうだ。そのため、指数インパクトの大きい値がさ株などをターゲットとした売り仕掛けの動きも意識されやすいだろう。

もっとも、FOMCを控え、売り方にとっても積極的には仕掛けづらく、売り一巡後のカバーの動きも比較的早いと考えられる。日経平均は結果的に前日のリバウンド部分を帳消しにする格好となろうが、さらに売り込む流れにはなりづらく、28500円を挟んだ狭いレンジ推移になりそうである。25日、75日線とのデッドクロス示現、一目均衡表では薄い雲を突破できずにいるなどシグナルは悪化傾向にあるものの、28500円を下回る局面においては押し目狙いのスタンスとなろう。

一方で、マザーズ指数は1000ポイントを支持線にいったんリバウンドを見せたものの、再び安値に接近している。指数インパクトの大きいメルカリ<4385>は足元で調整を見せているものの、75日線を支持線としたトレンドを形成している。75日線を下回ってくるようだとショートの動きが強まりやすく、マザーズ指数の下振れにも繋がることから注視する必要はありそうだ。

《AK》

提供:フィスコ

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