20日の米国市場ダイジェスト:NYダウ433ドル安、景気回復の鈍化懸念が重し

市況
2021年12月21日 7時48分

■NY株式:NYダウ433ドル安、景気回復の鈍化懸念が重し

米国株式市場は続落。ダウ平均は433.28ドル安の34932.16ドル、ナスダックは188.73ポイント安の14980.95で取引を終了した。世界中で新型コロナ感染急増や規制強化が発表され、回復鈍化懸念が引き続き重しとなり寄り付き後、下落した。世界経済フォーラムが来年1月にスイスで開催される予定だったダボス会議の延期を発表すると、投資家心理がさらに悪化。また、バイデン政権が推し進めている大規模歳出案「ビルド・バック・ベター」の早期成立の見込みがたたず、エコノミストが成長見通しを引き下げると、さらなる下落に繋がった。セクター別では自動車・自動車部品が下落した一方、電気通信サービスが上昇。

クルーズ船を運営するカーニバル(CCL)は新型コロナ感染の流行にもかかわらず、2022年第2四半期にも黒字回復を予想していると発表、2022年の下半期から2023年にかけての予約も好調で、来年春の運航スケジュールも変更なしと発表し買われた。通信のAT&T(T)はアナリストによる目標株価引き上げで上昇。ソフトウェアメーカーのオラクル(ORCL)は報道されていた通り、ヘルスケアサービス会社のサーナー(CERN)を1株当たり95ドル現金で買収すると発表し下落。サーナーは上昇した。 エネルギー会社のデボンエナジー(DVN)、ダイモンドバック(FANG)、エクソンモービル(XOM)などは原油価格の下落が収益を圧迫するとの懸念に売られた。

スポーツ用品メーカーのナイキ(NKE)は取引終了後に決算を発表。1株利益が予想を上回り時間外取引で上昇している。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:オミクロン変異株の感染急拡大を警戒して円売り縮小

20日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円33銭まで下落後、113円73銭まで反発し、113円64銭で引けた。国内での新型コロナの感染急拡大で景気回復が抑制されるとの懸念や、バイデン政権が推進している大型歳出策がすみやかに成立する可能性が後退、成長見通しが引き下げられたため、リスク回避の円買いが優勢となった。ただ、引けにかけて、長期債利回りが上昇に転じるとドルは下げ止まった。

ユーロ・ドルは1.1269ドルから1.1304ドルまで上昇し、1.1277ドルで引けた。独連銀月報で同国経済が今四半期にマイナス成長となる可能性を警告したほか、新型コロナのオミクロン変異株の感染急拡大を受けて規制強化が発表されており、ドイツのショルツ新首相も一段の規制強化を警告するなど景気回復低迷を織り込むユーロ売りに伸び悩んだ。ユーロ・円は127円93銭から128円31銭まで上昇。ポンド・ドルは1.3245ドまで上昇後、1.3201ドルまで反落。英国のオミクロン変異株感染者数急増で同国の景気回復への懸念を受けたポンド売りに押された。ドル・スイスは0.9236フランから0.9193フランまで下落した。

■NY原油:大幅続落で68.61ドル、欧米株安を嫌気した売りが強まる

NY原油先物2月限は、大幅続落(NYMEX原油2月限終値:68.61 ↓2.11)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比-2.11ドルの68.61ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは66.12ドル-69.98ドル。欧米株安を嫌気した売りが強まり、ニューヨーク市場の中盤にかけて66.12ドルまで一段安となった。ただ、押し目買い興味も観測されており、通常取引終了後の時間外取引で69.08ドルまで戻している。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 43.16ドル -0.72ドル(-1.64%)

モルガン・スタンレー(MS) 95.37ドル -1.76ドル(-1.81%)

ゴールドマン・サックス(GS)371.61ドル -10.19ドル(-2.67%)

インテル(INTC) 49.60ドル -1.02ドル(-2.02%)

アップル(AAPL) 169.75ドル -1.39ドル(-0.81%)

アルファベット(GOOG) 2848.03ドル -8.03ドル(-0.28%)

フェイスブック(FB) 325.45ドル -8.34ドル(-2.50%)

キャタピラー(CAT) 195.46ドル -5.91ドル(-2.93%)

アルコア(AA) 53.11ドル -0.62ドル(-1.15%)

ウォルマート(WMT) 139.20ドル +0.45ドル(+0.32%)

《ST》

提供:フィスコ

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