話題株ピックアップ【夕刊】(1):EV関連、マルマエ、神戸物産
■フィナHD <4419> 990円 +150 円 (+17.9%) ストップ高 本日終値
Finatextホールディングス<4419>がストップ高。同社は22日に東証マザーズに新規上場したが、初値は公開価格1290円を23.3%下回る990円だった。その後、ストップ安となる840円まで売り込まれて上場初日の取引を終えた。上場2日目のこの日は一転、買い人気となり値幅制限いっぱいの990円に値を上げている。株価は公開価格を大きく下回った水準にあることから、値頃感からの買いが入った様子だ。同社は証券・保険ビジネス向けクラウド基幹システムの提供などを手掛けている。上場時の資金吸収額は約230億円と大きく、今期業績は赤字予想であることなどが初値低迷の要因となった様子だ。市場では今後、公開価格を目指して値を上げることができるかが注目されている。
■田中化学研究所 <4080> 1,977円 +126 円 (+6.8%) 本日終値
田中化学研究所<4080>、日本電解<5759>、SEMITEC<6626>、大泉製作所<6618>、菊水電子工業<6912>など電気自動車(EV)関連株に投資資金の流入が顕著となっている。米国株市場ではここEV大手のテスラ<TSLA>が下値模索の展開を続けていたが、前日はマドを開けて急騰し7.5%高に買われた。欧米ではEVの販売が加速している状況もあり、英国では1~11月期に販売台数が前年同期比9割増と急増していることも直近伝えられた。トヨタ自動車<7203>をはじめ国内大手自動車メーカーもEV戦略を強化する動きを強めており、関連銘柄に改めて物色の矛先が向かっている。
■マルマエ <6264> 3,135円 +195 円 (+6.6%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
マルマエ<6264>が大幅続伸。フシ目の3000円大台を回復、11月19日につけた上場来高値3360円も視界に入ってきた。半導体製造装置用などの精密部品加工を手掛けており、大手半導体メーカーの増産投資が活発化するなか、収益面の追い風が強い。業績は飛躍期に突入しており、22年8月期は営業利益段階で18億円(前期実績は12億700万円)と18年8月期に達成した過去最高利益を大幅に更新する見通しにある。今月28日に今期第1クオーターにあたる21年9~11月期決算を発表する予定にあり、好決算先取りの買いを誘導している。
■MDV <3902> 1,199円 +74 円 (+6.6%) 本日終値
メディカル・データ・ビジョン<3902>が続急伸。22日の取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の2.05%にあたる80万株または10億円を上限に自社株買いを実施すると発表しており、株主還元策の強化を好感する買いが入った。買い付け期間はきょうから22年6月30日までを予定している。同時に、SBIホールディングス<8473>が更なる連携強化を目的に同社株式を追加取得することも明らかにした。追加取得後の議決権比率は25.0%となる見込みだ。これに絡み、SBI損害保険と業務提携に関する基本合意書を締結したと発表。診療データを活用した保険商品の開発に着手するとしている。
■ツガミ <6101> 1,649円 +97 円 (+6.3%) 本日終値
ツガミ<6101>が大幅高となり中長期トレンドの分水嶺である75日移動平均線とのマイナスカイ離を解消したほか、牧野フライス製作所<6135>、アマダ<6113>など工作機械株が総じて買いを集めている。工作機械は中国の経済回復を背景に追い風が強まっており、自動車向け需要などが牽引している。また、世界的な半導体需給の逼迫を背景に半導体製造装置向けなどでも引き合いが旺盛だ。11月の工作機械受注額は、前年同月比64%増と高い伸びを示しており、13カ月連続で前年実績を上回った。12月もこの流れは続きそうで、良好な収益環境を背景に見直しムードが漂う。半導体関連などと比較して相対的に出遅れ感のある工作機械株はリターンリバーサル狙いの買いが入りやすくなっている。
■神戸物産 <3038> 4,105円 +230 円 (+5.9%) 本日終値
神戸物産<3038>が4日ぶりに反発。22日の取引終了後に発表した11月度の単体業績は、売上高332億4800万円(前年同月比19.2%増)、営業利益22億2000万円(同18.4%増)となり、これを好感する買いが入った。業務スーパーの店舗数が945店舗と前年同期比55店舗増加したほか、引き続きテレビ番組をはじめとする各種メディアやSNSなどの影響で既存店売上高も10.3%増と2ケタの伸びをみせた。また、商品別では冷凍果物や冷凍野菜、冷凍デザート類などの好調が継続したとしている。
■アイネス <9742> 1,499円 +75 円 (+5.3%) 本日終値
アイネス<9742>が大幅反発。22日の取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の6.8%にあたる150万株または20億円を上限に自社株買いを実施すると発表。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められたようだ。買い付け期間はきょうから22年3月31日までとしている。
■建設技術研究所 <9621> 2,426円 +113 円 (+4.9%) 本日終値
建設技術研究所<9621>が大幅高。同社は22日取引終了後、21年12月期の年間配当予想を45円から60円(前期は45円)へ上方修正すると発表した。 直近の業績推移と経営環境を総合的に勘案し、利益還元の一層の充実を図るためとしている。
■東急不HD <3289> 640円 +27 円 (+4.4%) 本日終値
東急不動産ホールディングス<3289>が3日続伸。22日の取引終了後、連結子会社である東急ハンズの発行済み株式の全部と、東急ハンズに対して同社が有する貸付債権をカインズ(埼玉県本庄市)に譲渡すると発表しており、これが好感されたようだ。譲渡実行日は2022年3月31日の予定。なお会社側では、これに伴い22年3月期に特別利益を計上する見込みにあるものの、連結業績予想の変更はないとしている。
■MSOL <7033> 3,020円 +119 円 (+4.1%) 本日終値
マネジメントソリューションズ<7033>は続伸。同社は22日取引終了後、米国に100%子会社(デラウェア州)を22年2月に設立すると発表した。新会社はプロジェクトマネジメントコンサルティング、及びプロジェクトマネジメントソフトウェアの販売を行う。これまでの事業展開において培われたノウハウと経験を新たな市場において生かすとしている。
株探ニュース