話題株ピックアップ【夕刊】(3):ウェッジHD、カルナバイオ、サイジニア

注目
2021年12月23日 15時19分

■キリンホールディングス <2503>  1,896.5円  +7.5 円 (+0.4%)  本日終値

キリンホールディングス<2503>は高い。同社はきょう午前11時に、子会社のキリンビバレッジが販売する「プラズマ乳酸菌」入り飲料の販売数量について、当初予定の約2割増に上方修正した年間販売目標500万ケースを、10日に達成したと発表した。キリンビバレッジでは今年、「プラズマ乳酸菌入り」飲料のラインアップを拡充した。健康志向の高まりを受け、11月までの累計販売金額は前年比約8割増と好調に推移しているとした。

■エーザイ <4523>  6,477円  -645 円 (-9.1%)  本日終値  東証1部 下落率トップ

エーザイ<4523>が大幅反落、年初来安値を更新した。22日の取引終了後、米バイオジェン<BIIB>と共同開発した認知症薬「アデュカヌマブ」の製造販売承認申請について、厚生労働省の諮問機関である薬事・食品衛生審議会第一部会で継続審議になったことを明らかにしており、これを嫌気した売りが出たようだ。同部会は追加データの提出を求めており、同社とバイオジェンは医薬品医療機器総合機構(PMDA)と追加データについて前向きに協議を行っていくとしている。

■西部ガスHD <9536>  2,129円  -130 円 (-5.8%)  本日終値  東証1部 下落率4位

西部ガスホールディングス<9536>が大幅続落。同社は22日取引終了後に、22年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しを前期比89.7%減の5億円(従来予想は60億円)に引き下げたことがネガティブ視されたようだ。原料LNGの調達先で発生したトラブルを受け、代替の原料LNGを価格が高騰しているスポット市場から調達することにより、売上原価が増加することなどが影響するという。なお、売上高予想は同6.8%増の2050億円とする従来見通しを据え置いている。

■ペプチドリーム <4587>  2,806円  -111 円 (-3.8%)  本日終値

ペプチドリーム<4587>が4日ぶり反落。22日の取引終了後、21年12月期業績予想の下方修正を発表。営業利益を43億円(前期比38.5%減)とし、50億円以上としていた従来予想から減額したことが嫌気されたようだ。売上高予想も110億円以上から93億円(同20.4%減)へ引き下げた。今期中に見込んでいた創薬共同研究開発契約の締結時期が来期にずれ込む見通しとなったことが要因。

■ウェッジHD <2388>  105円  +30 円 (+40.0%) ストップ高   本日終値

ウェッジホールディングス<2388>がストップ高に買われたほか、親会社の昭和ホールディングス<5103>も急騰。22日の取引終了後、両社の持ち分法適用関連であるグループ・リースが、Jトラスト<8508>子会社のJトラストアジアにタイで提起された会社更生申立訴訟において、最高裁上告審が棄却され、グループ・リースが全面的かつ最終的に勝訴したと発表。今後、グループ・リースと同社グループに生じた損害について、別途裁判などにおいて徹底して請求し、株主利益を追求するとしている。

■カルナバイオサイエンス <4572>  1,355円  +300 円 (+28.4%) ストップ高   本日終値

カルナバイオサイエンス<4572>がストップ高。同社はきょう午前11時15分に、21年12月期連結業績予想について、売上高を9億2300万円から20億600万円(前期比77.1%増)へ、営業損益を18億1100万円の赤字から5億4800万円の赤字(前期は10億5700万円の赤字)へ、純損益を18億2500万円の赤字から5億6000万円の赤字(同11億1100万円の赤字)へ上方修正すると発表した。事業別では、創薬支援事業の売上高予想を9億2300万円から8億7800万円へ下方修正した一方で、創薬事業をゼロから11億2800万円へ上方修正した。創薬支援事業は北米が好調だったものの、国内が期初予想を下回る見通し。創薬事業においては、新規がん免疫療法の創薬プログラムに関するライセンス契約に基づき、米ギリアド・サイエンシズ<GILD>から受領するマイルストーン収入が寄与するとした。

■サイジニア <6031>  1,710円  +300 円 (+21.3%) ストップ高   本日終値

サイジニア<6031>がストップ高。同社はネット上でビッグデータを活用したマーケティング支援ビジネスを展開し、22年6月期はトップラインの急速な伸びを背景に営業損益が2億7000万円の黒字と大幅改善する見通しにある。22日取引終了後、1月末現在の株主を対象に1株を2株にする株式分割を実施することを発表、これを材料視する形で投資資金を呼び込んだ。同社の株価は11月下旬以降に下げ足を加速し、今月17日には1100円台まで売り込まれる場面があったが、その後は戻り足に転じていた。きょうは一気に底離れの動きを加速させている。

■アステリア <3853>  903円  +104 円 (+13.0%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

アステリア<3853>がマドを開けて急騰。ブロックチェーン分野では先駆的な存在で、NFT関連が投資テーマ化するなかにあって改めて注目する向きが増えている。同社が出資するエッジAI開発企業がSPACとの合併により22年1~3月期にナスダック市場に上場予定にあることから、足もとではこれを材料視する買いも流入している。株価は11月22日につけた戻り高値965円払拭が当面の上値ポイントとして意識される。

■ジィ・シィ企画 <4073>  1,264円  +141 円 (+12.6%) 一時ストップ高   本日終値

ジィ・シィ企画<4073>が一時ストップ高まで買われた。同社はきょう、3Dアバターを採用した健康経営サポートサービス「NUCADOCO」の提供を22年1月から開始すると発表しており、これが材料視されたようだ。同社はさまざまな社会課題を解決するための新規事業として、アバターを利用した研究開発を2年前に着手。アバターを利用したヘルスケアサービスやメタバースと連携した新しいワークスタイルの提供、本業のキャッシュレス決済プラットフォームと連携させたメタバース内決済サービスなどの社会実装を目指している。その第1弾のサービスとなるのがアバターを利用したヘルスケアサービスで、従業員向けヘルスケアアプリ「NUCADOCO」と同アプリ上で利用できるリアルアバター生成機をリリースするという。

■双信電機 <6938>  720円  +60 円 (+9.1%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

双信電機<6938>が急騰。株価3ケタ台の中低位株が相次いで物色人気化するなか、業績変化率の高い同社株にも出遅れ修正を狙った買いが向かっている。ノイズフィルターやフィルムコンデンサーなど電子部品を手掛け、5G基地局関連のデバイス需要を取り込んでいるほか、世界的な電気自動車(EV)シフトで需要が旺盛なリチウムイオン電池の関連部材を手掛けていることから、中期成長力の高さに着目した買いを呼び込んでいる。22年3月期は業績急回復、営業利益は前期比13.8倍の12億円を見込んでいる。

●ストップ高銘柄

ディー・エル・イー <3686>  340円  +80 円 (+30.8%) ストップ高   本日終値

JDSC <4418>  2,848円  +500 円 (+21.3%) ストップ高   本日終値

網屋 <4258>  2,388円  +400 円 (+20.1%) ストップ高   本日終値

湖北工業 <6524>  7,110円  +1,000 円 (+16.4%) ストップ高   本日終値

神栄 <3004>  1,113円  +150 円 (+15.6%) ストップ高   本日終値

など、11銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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