横山利香「令和時代の稼ぎたい人の超実践! 株式投資術」―(16)天井と底のサインを出来高から読み取ろう!

特集
2021年12月27日 13時00分

横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

個人投資家のみなさん、こんにちは! 株が大好き、認定テクニカルアナリストの横山利香です。

株価が上昇してメディアなどで話題になると、「株で儲けよう!」と意気込んで株式投資を始める人が増え、株式市場は盛り上がりを見せ始めます。反対に株価が下落すると、「どこまで下がるのだろう…」と不安が高まり、株を買おうとする人がだんだん少なくなっていきます。株価が明日上がるのか、それとも下がるのかは誰にもわからないのですから、株価の動きに一喜一憂してしまうのも仕方がないことだと言えます。このように個人投資家の気持ちの持ちようの一つ一つが、地合いに大きな影響を及ぼしているのです。

そこで今回は、日々揺れ動く自分の気持ちに流されないように、投資家の心理が表れる指標として出来高に着目し、売買戦略をどのように立てたらよいのかをソフトバンクグループ <9984> を例に解説していきます。

まず株探の各ページの最上部にある「株探検隊」の検索窓に、4桁の証券コード「9984」を入力して「検索」ボタンをクリックします。すると、ソフトバンクグループの個別銘柄のページが表示されますので、次に「チャート」のタブをクリックしてチャートを表示させます。通常であれば(ユーザーが特に指標を指定していなければ)、上段のエリアには「ローソク足」と「移動平均線」、下段のエリアに「出来高」が表示されます(図1)。

株探の出来高(棒グラフ)は赤色と青色に色分けされていますが、普段、皆さんが証券会社のサイトなどで目にするチャートでは一色だけで表示されている場合が多いことでしょう。赤色は株価が上昇した日の出来高を、青色は株価が下落した日の出来高を表しています。

出来高はその銘柄がどれだけ売買されたのかその株数を表すものです。つまり、棒グラフが縦に長ければたくさん株が取引されている=人気を集めていることを表します。反対に、棒グラフが短ければあまり取引されていない=人気が乏しいことを表します。つまり、出来高はその時の相場の地合い、エネルギーの盛衰を表していると言えるのです。

一般的に、株価が安値圏にある時に出来高が増加すると底打ちが近いことを表し、買いサインとされています。反対に、株価が高値圏にある時に出来高が増えると天井が近いことを表し、売りサインとされています。

●図1 ソフトバンクグループ <9984>  日足と出来高チャート

【タイトル】

次ページ:出来高の増加から株価の天井、底打ちを読み取る

 

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