中国4000年の実学「気学」で読む2022年相場 <新春特別企画>

特集
2022年1月2日 12時00分

◆五黄、寅は黎明、出発を表す

気学とは中国4000年にわたって続いている実学である。今日でも東洋哲理の1つとして考えられている。一白、二黒、三碧、四緑、五黄、六白、七赤、八白、九紫の9つの気があり、年や月が替わるごとに移動する。ちょうど干支が毎年替わるのと同じである。そして、九気は後天定位(こうてんじょうい)という原位置がある。図で示すと、下記のようになる。

【南】

四|九|二

緑|紫|黒

―――――

【東】 三|五|七 【西】

碧|黄|赤

―――――

八|一|六

白|白|白

【北】

※どの方角を足しても15となる。

※東西南北が通常と逆となる。

真ん中に「五黄」が入る。この五黄はこの世の支配者であり、王者である。だが、毎年、毎月交代して他の気が座る。その順番は、中央五黄から→西北の六白へ→西の七赤へ→東北の八白へ→南の九紫へ→北の一白へ→南西の二黒へ→東の三碧へ→東南の四緑へ、で一巡する。

たとえば、2022年は中央に五黄が入るので五黄の年という。また、干支でいえば寅年である。したがって、五黄の寅年という。

五黄、寅、いずれも黎明であり、出発を表しているといえる。かつて真珠湾攻撃の時に用いられた「トラ、トラ、トラ」という暗号は、夜明けを突いて攻撃せよ、という合図だ。

◆前半安の後半高か

2022年は五黄の寅年であると述べた。この年は世の中が激動すると言われ、経済では大インフレが始まることが多い。

では、前年の六白の年は、気学ではどのような年であるのか。1つ、2つ挙げると、気学ではとかく為替レートが激変する。確かに2021年は為替が大きく振れた。また、財政の膨張も意味するが、案の定、国家予算はバラマキとも言える大幅増となった。気学が示す通りである。

また、2021年は米国を中心にインフレが始まっている。原油価格の上昇が指摘されるが、その価格が上昇に転じたのは2020年だ。原油を意味する九紫が西のどん底の位置にあるときだ。

ところで、この五黄の寅年から始まる大インフレは通常、いつまで続くのか。二黒の年に息切れが始まるとされる。かつて平成バブルの時、日経平均株価が大天井を打ったのもやはり二黒の年であったことは記憶に新しい。

では、この五黄の寅年を月別でみてみよう。気学は旧暦をベースとしている。このため、新年は2月からスタートする。2月は月で言えば、二黒である。3月一白、4月九紫、5月八白となる。2月で株価は息切れし、3月一白は金融が低迷を続ける。4月九紫はひょっとして原油価格が再び動意づくのでは? 九紫の象意は“燃える”という意味があり、しばしば資源つまり石油が浮上しやすい。そして、5月の八白、この象意は整理、改革という意味がある。過去、八白の年や月は、株価が急落することがしばしばであった。奈落の底とも言われる。周知の通り、2019年の八白の年では米中摩擦に振り回されて5月から9月まで急落したのだ。

6月以降は一進一退が続くとみられるが、8月は五黄の月。だとすれば、いよいよ尻上がりの上昇が続くとみられる。

結局、新年は前半安の後半高というところか。水準については気学では判断がつかない。世間的な予測で言えば、前半は変異株オミクロン型の感染拡大、それに伴う景気先行き不安が株価軟調の要因か。後半は政府の賃金引き上げ政策もあって、インフレと共存する経済となり、株価は上昇を強めよう。上値は3万3000円~3万5000円も期待されよう。

◆歴史は繰り返す、インフレが進行するか

では、新年の物色の流れは、気学ではどう判断されるのか。

年前半は6月の七赤では金融株が金利上昇による収益改善期待から久しぶりに脚光を浴びよう。7月の六白。為替レートが大きく変化し、円安が進むことから輸出株の自動車、機械などが散発的に物色されよう。

9月は四緑、象意としては繊維、紙パ、商社、空運など景気敏感株が出遅れとして物色されそうだ。10月は三碧、エレクトロニクスや情報通信などハイテク株の出直りが期待される。2021年に大活躍したグロース株が二番天井を取りに行くのか。

そして、11月は二黒。土石、鉄鋼、非鉄など商品(コモディティ)株、不動産株も動意をみせよう。

最後の12月は一白、造船、そして2021年に大活躍した海運株も出直りをみせるかもしれない。2023年1月は五黄の寅年最後の月となり九紫になる。なんといっても石油を筆頭に資源株が中心となりやすい。薬株も台頭するか。

結論として、五黄の寅年の新年は「前半安の後半高」となり、基本はインフレが進むとみられる。「不気味なのは原油価格の値上がりだ。今後さらに原油価格が上昇し、円安現象が加われば一気にインフレ基調に」――これは平成バブルの時のあるメディアに掲載された文章だ。今回も同じパターンとなるのだろうか。「日本人の“二黒的”体質がストックインフレを招いた」――これも平成バブル時に掲載された評の一文だ。参考にしたい。歴史は繰り返すのだ。

2021年12月29日 記

<プロフィール>

(てんかい・きふう)過去30年にわたって九星気学と経済、株式などとの関連性を研究。株式相場の中長期見通しでは驚くほどの的確性を確認。今日では九星気学の専門家から多くの株式見通しが発表されているが、九星気学と経済、株式の見通しでは第一人者である。業界紙、雑誌などを通じて執筆活動を行っている。

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