話題株ピックアップ【夕刊】(1):三菱重、ソニーG、マザーズ指数

注目
2022年1月6日 15時19分

■VIX短先物 <1552>  1,848円  +145 円 (+8.5%)  本日終値

国際のETF VIX短期先物指数<1552>が大幅続伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。5日の米VIX指数は前日に比べ2.82(16.68%)ポイント高の19.73と急伸した。一時20.17と警戒ラインとされる20を超える場面があった。同日に公表された12月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で米早期利上げの可能性が浮上したことから米株式市場は大幅安となり、特にハイテク株の多いナスダック指数は3%を超す急落となった。これを受け、この日の東京市場ではVIX短先物が上昇する展開となっている。

■ケーヨー <8168>  868円  +13 円 (+1.5%)  本日終値

ケーヨー<8168>は6日続伸。5日の取引終了後、上限を600万株(発行済み株数の9.21%)、または51億3000万円とする自社株を、6日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表しており、これが好材料視された。資本効率の向上と機動的な資本政策の遂行を可能とするとともに、株主還元策の一環として行うとしている。

■オートバックスセブン <9832>  1,425円  +17 円 (+1.2%)  本日終値

オートバックスセブン<9832>は一時急伸。同社はきょう、米テスラ<TSLA>日本法人のテスラモーターズジャパンとの間で法定点検・車検に関わる純正部品供給契約を締結したと発表しており、これが材料視されたようだ。これにより、テスラの車検や法定点検のために用いる部品がオートバックスグループの旗艦店舗「A PIT AUTOBACS SHINONOME」に供給されることになり、既に昨年12月から開始しているという。オートバクスはこれまで、同旗艦店にテスラ直営のサービス拠点を誘致し、テスラモーターズジャパンとの業務委託基本契約を締結、タイヤ交換やアライメント調整、車検などの請け負い作業を実施してきた経緯がある。

■三菱重工業 <7011>  2,874円  +33.5 円 (+1.2%)  本日終値

三菱重工業<7011>は3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が5日付で、投資判断「オーバーウエート」を継続し、目標株価を4710円から4740円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、同社の着実な業績回復とLNG-GTCC(GTCC)の受注回復を評価。プラント案件の引当計上などで第2四半期(7~9月)業績が大幅に下振れしたが、第4四半期(1~3月)に収益性の高いGTCCや原子力のサービス案件が集中することなどで第2四半期の出遅れは挽回可能と判断したという。

■宮越ホールディングス <6620>  1,002円  +10 円 (+1.0%)  本日終値

宮越ホールディングス<6620>が5日ぶり反発、朝方に一時8.5%高の1076円まで買われる場面があった。5日の取引終了後、中国深センで進めている「ワールドイノベーションセンター(仮称、WIC)」開発プロジェクトについて、現地当局の深セン市福田区人民政府(都市更新・土地整備局)がWIC開発候補地を中心とする都市更新単元計画を承認したことを2021年12月30日付で公告したと発表しており、これが好感されたようだ。これに伴い会社側では今後、現地当局とWICのマスタープラン作成などに向け本格的な協議を進めていくとしている。

■エーザイ <4523>  6,587円  +5 円 (+0.1%)  本日終値

エーザイ<4523>は反発。同社はきょう、抗がん剤H3B-8800(スプライシングモジュレーター)について、英国のバイオ医薬品企業であるロイバントサイエンシズと、その子会社にグローバルにおける研究、開発、製造、販売に関する独占的権利を供与するライセンス契約を締結したと発表した。H3B-8800は現在、エーザイが米国の研究子会社とともに、Splicing Factor 3B subunit1(SF3B1)遺伝子変異を有する骨髄異形成症候群の患者を対象とした臨床第1相試験を米国、欧州で実施中。今回の契約に伴ってロイバントサイエンシズから一時金を受領するとともに、開発、薬事の進捗に応じたマイルストーンペイメント、及び上市後には売上収益に応じた一定のロイヤルティーを受領する予定としている。

■ダイセキ <9793>  4,475円  -375 円 (-7.7%)  本日終値

ダイセキ<9793>が大幅続落。5日の取引終了後に発表した第3四半期累計(3~11月)連結決算は、売上高434億2000万円(前年同期比12.1%増)、営業利益101億300万円(同31.5%増)、純利益64億900万円(同31.3%増)と大幅増益となったが、材料尽くし感に加えて地合いの悪化もあり、これを好材料視する動きは限定的となった。新型コロナウイルスによる制約が緩和され、積極的な営業展開が可能となったことが奏功した。また、ダイセキ環境ソリューション<1712>が手掛ける土壌汚染処理関連事業で大型インフラ整備関連事業の獲得や強みを生かしたコンサルティング営業の展開を行い、同業他社との差別化による利益率の改善を進めることができたほか、システム機工が手掛ける大型タンクなどの洗浄事業でほぼ100%の稼働状況が続いていることも寄与した。なお通期業績予想は、売上高566億円(前期比9.8%増)、営業利益126億円(同23.0%増)、純利益82億円(同25.7%増)の従来見通しを据え置いたが、期末配当予想は28円から32円に増額修正した。年間配当は60円となり、前期実績に対しては実質増配となる予定だ。

■ソニーグループ <6758>  14,455円  -1,065 円 (-6.9%)  本日終値

ソニーグループ<6758>への売り攻勢が目立っており、1000円を超える大幅安となった。売買代金は全上場企業を通じてトップ、同社株に対するマーケットの関心の高さをうかがわせる。AV機器のトップメーカーで、CMOSイメージセンサーで断トツの世界シェアを誇り半導体関連の一角としても存在感を高めている。ハード分野のブランド力に加え、映画や音楽、ゲームなどソフト分野での展開力も抜群。電気自動車(EV)についてはハード・ソフト両面での参入を経営戦略として描いている。こうした成長シナリオが評価され、昨年来ファンド筋の組み入れの動きなど海外投資家の実需買いが観測されていた。しかし、直近ではFRBによる金融政策の転換が想定以上にタカ派色の強いものとなり、ナスダック市場のハイテク系銘柄に狼狽的な売りがかさむ状況となったことで、同社株もそのあおりを受ける形となっている。既に上昇トレンドの足場となっていた5日移動平均線をマドを開けて下回る形となったが、次は1万4100円台に位置する25日移動平均線が下値サポートラインとして意識され、それを拠りどころに押し目買いの動きも観測される。

■シスメックス <6869>  12,975円  -875 円 (-6.3%)  本日終値

シスメックス<6869>は続落。同社は5日取引終了後、自社の全自動免疫測定装置「HISCL-5000/HISCL-800」を用いて血液中の脳内アミロイドβ(Aβ)を測定する検査試薬について、医薬品医療機器総合機構(PMDA)へ製造販売承認を申請したと発表したが、反応は限定的。この検査試薬は、化学発光酵素免疫測定法(CLEIA)を測定原理とする「HISCL-5000/HISCL-800」を用いて、血液中のAβを測定し、脳内のAβの蓄積状態の把握を補助するものとしている。

■メルカリ <4385>  5,180円  -330 円 (-6.0%)  本日終値

6日の東京株式市場では日経平均株価の下げが寄り後加速しているが、それ以上に東証マザーズ市場の下げの勢いが際立っている。マザーズ指数は一時5%超の急落で879.61まで水準を切り下げ、フシ目の900を割り込んだ。ザラ場ベースで900を下回るのは約1年8カ月ぶり。前日の米国株市場でハイテク系グロース株の比重が高いナスダック総合株価指数が波乱展開となったことを受け、成長期待株の宝庫で高PER銘柄が多いマザーズ市場が改めて売りのターゲットとなった。メルカリ<4385>、フリー<4478>、ビジョナル<4194>、弁護士ドットコム<6027>、FRONTEO<2158>などマザーズ指数への影響度が大きい時価総額上位銘柄が軒並み大きく売り込まれている。

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