話題株ピックアップ【夕刊】(3):サイエンスA、JMC、インスペック

注目
2022年1月6日 15時25分

■太洋物産 <9941>  1,690円  +291 円 (+20.8%) 一時ストップ高   本日終値

太洋物産<9941>が大幅高で5日続伸。5日の取引終了後、株主の敷島ファーム(栃木県那須町)から臨時株主総会招集の請求があったと発表した。太洋物産は21年12月28日の定時株主総会で会社側と敷島ファームがそれぞれ提案した取締役選任案がいずれも否決され、取締役が不在の状況にある。臨時株主総会によるコーポレートガバナンスの強化や株主利益重視への思惑から買われているようだ。

■サイエンスアーツ <4412>  7,130円  +1,000 円 (+16.3%) ストップ高   本日終値

サイエンスアーツ<4412>がストップ高。前日の米国株市場でFOMC議事要旨の公表をきっかけに長期金利が上昇し、ハイテク株を中心に売りが膨らんだ流れを引き継ぎ、きょうの東京市場は全体波乱展開を余儀なくされている。このなか値動きの大きい直近IPO銘柄のなかでも、特に足もと売り込まれていた銘柄の一角に物色の矛先が向かっている。サイエンスAのほか、GRCS<9250>、フレクト<4414>、ハイブリッドテクノロジーズ<4260>、CS-C<9258>などが大幅高となっている。

■JMC <5704>  749円  +100 円 (+15.4%) ストップ高   本日終値

JMC<5704>が大幅高で5連騰。年明けからは2営業日連続でストップ高に買われる異彩人気となっていたが、きょうも目先筋の売りを吸収し全体波乱相場に逆行しての急騰を演じている。砂型鋳造を得意とする部品メーカーで、自動車業界向けを主力としており、ここ世界的に普及加速が見込まれる電気自動車(EV)関連の新星として投資資金の流入が続いている。同社はトヨタ自動車<7203>などとも取引関係があることから、トヨタが打ち出すEV戦略で商機が高まるとの見方がでている。会社側では「(自動車向けは)たとえ内燃機関がなくなっても当社はEV向け部品供給で収益機会は確保できる」としており、車体軽量化でアルミなどを扱う同社の活躍余地が今後広がる可能性がある。一方、業績面では21年12月期第3四半期(1~9月)時点で営業損益は5200万円の赤字だが、通期ベースでは小幅ながら黒字転換を予想しており、足もと収益改善傾向にあることもポジティブに評価されているもようだ。

■プロルート丸光 <8256>  150円  +12 円 (+8.7%)  本日終値

プロルート丸光<8256>は急反発。5日の取引終了後、21年12月27日に発行した行使価額修正条項付第3回新株予約権について、22年1月5日までに大量行使があったと発表しており、将来的な希薄化懸念が一服したとの見方から買いが入ったようだ。合計で2万9400個(交付株数294万株、発行総数の84.73%)が行使された。なお、未行使の新株予約権は5300個になったとしている。

■ヒマラヤ <7514>  1,045円  +42 円 (+4.2%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

ヒマラヤ<7514>は大幅反発。同社は5日に12月度売上速報を発表し、既存店売上高が前年同月比4.8%増と、3カ月連続で上振れたことが好感されたようだ。全店とインターネット通販の合計では同1.5%増で、こちらは2カ月連続の上振れとなった。

■セキュアヴェイル <3042>  296円  +11 円 (+3.9%)  本日終値

セキュアヴェイル<3042>が4日ぶりに反発。午前9時ごろ、100%子会社LogStareがネットワークセキュリティー・IT資産管理ソフトウェア「LANSCOPE」を展開するエムオーテックス(大阪市淀川区)と技術提携したと発表しており、これが好感された。LogStareのシステム監視、ログ管理、AI予測をワンパッケージで実現する次世代のマネージド・セキュリティー・プラットフォーム「LogStare」において、LANSCOPEオンプレミス版に対応した。これにより、LANSCOPEが持つクライアントPCの操作ログをLogStare上で管理できるようになり、クライアントPCの操作とネットワーク通信の相関分析などの高度なログ分析で企業のセキュリティー対策の更なる強化が可能となるとしている。

■インスペック <6656>  1,876円  +69 円 (+3.8%)  本日終値

インスペック<6656>は全般軟調相場に逆行し大幅高。同社は半導体パッケージ基板向け外観検査装置を手掛けており、足もとの業績は旺盛な半導体需要を背景に回復色を強めている。5日取引終了後、ロールtoロール型検査装置及び高性能フラットベッド型検査装置の大型受注を獲得したことを発表した。受注総額は約6億1000万円、23年4月期に納入予定となる見通し。これがポジティブサプライズとなり、上値を見込んだ投資資金が流入した。

■ジェイテック <2479>  204円  +3 円 (+1.5%)  本日終値

ジェイテック<2479>が反発。5日の取引終了後、「リスキリング」「リカレント」を通して教育・就職を支援する新規事業「まなクル」を開始したと発表しており、これが好感された。新事業は、同社が長年にわたり蓄積した独自の人材育成カリキュラムや、人工知能(AI)、IoT、クラウドを含む最新技術に関するノウハウを基軸として、法人から個人に至るまで「働くこと」「学ぶこと」を支援するサービス。学びから就職に係る実践的かつ一貫したサポートを提供する場所として、日本全国でサービスを展開するとしている。なお、同事業による当面の業績に与える影響は軽微としている。

■カルナバイオサイエンス <4572>  1,089円  +8 円 (+0.7%)  本日終値

カルナバイオサイエンス<4572>が4日ぶりに反発。5日の取引終了後、提携先の中国バイオノバ・ファーマシューティカルズ社が、カルナバイオからライセンス導入した「AS-1763」の新薬臨床試験開始(IND)申請を中国国家薬品監督管理局に提出したと発表しており、これが好材料視された。同IND申請は、中国における慢性リンパ性白血病・小リンパ球性リンパ腫及びB細胞性非ホジキンリンパ腫の患者を対象とした臨床試験の実施を当局に申請したもの。なお、同件が業績予想に与える影響はないとしている。

●ストップ高銘柄

GRCS <9250>  5,450円  +705 円 (+14.9%) ストップ高   本日終値

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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