次第に押し目狙いの動きも意識されてくる可能性/オープニングコメント

市況
2022年1月11日 8時30分

11日の日本株市場は、売り一巡後の下げ渋る動きを見極める展開になりそうだ。10日の米国市場ではNYダウが162ドル安だった。連邦準備制度理事会(FRB)は市場が予想していたよりも早いペースで金融緩和引き締めを進めるとの警戒感から売り優勢の動きとなり、NYダウは一時600ドル近く下落する場面が見られた。

その後、ニューヨーク市のオミクロン感染がピークを打った兆候が見られるとの報道やJPモルガンのダイモンCEOが消費は強く、経済もここ数十年で最も強い成長を予想しているとの楽観的見解を明らかにすると、ダウは下げ幅を縮小。長期金利の上昇一服からハイテク株の一角が買い戻され、ナスダックはプラスに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比265円安の28185円。円相場は1ドル115円20銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートになろう。日経平均は先週後半の下げで25日線を割り込んだが、節目の28000円や昨年12月20日の直近安値である27893円水準が意識されてくる可能性はありそうだ。シカゴ先物は安いところで27860円まで売られていることもあり、先物主導によるショートの動きも警戒されやすく、指数インパクトの大きい値がさ株への重荷になりそうだ。

一方で、NYダウは引けにかけて下げ渋る格好だったこともあり、FRBによる金融引き締めに関しては相当織り込まれた可能性はあると考えられる。ハイテク株は高安まちまちながら、ナスダックやSOX指数は上昇した。VIX指数は一時23.33まで急伸した後は19.40と25日、75日線水準まで上昇幅を縮めていた。楽観視はできないものの、次第に押し目狙いの動きも意識されてくる可能性がありそうだ。

物色の流れとしては指数インパクトの大きい値がさハイテク株の売り一巡後の底堅さを見極めつつ、バリュー株物色が続くかを確認したいところ。また、個人主体の資金は中小型株に向かいやすいものの、やや低位材料株での短期的な値幅取り狙いの動きが中心である。時価総額上位の銘柄や直近IPO銘柄を見直す動きにシフトするかを見極めたい。

《AK》

提供:フィスコ

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