注目銘柄ダイジェスト(前場):ブイキューブ、わらべ日洋、東京個別など
アネスト岩田<6381>:812円(-59円)
大幅続落。179万7000株の売出、26万8600株のオーバーアロットメントによる売出の実施を発表している。三菱UFJ銀行、常陽銀行が売出人となり、売出価格の決定期間は1月19日から25日まで。保有株主の売却意向、並びに、株主層の拡大や多様化を図るためとしている。68万2000株を上限とする自社株買いの実施も発表しているが、株式売出に伴う目先の需給悪化を警戒する動きが優勢になっている。
東京個別<4745>:594円(-53円)
大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業損益は11.9億円の黒字で、前年同期比15.3億円の損益改善となっている。ただ、9-11月期は4.9億円で同横ばいの水準にとどまっており、収益拡大鈍化をネガティブ視する動きが優勢のようだ。据え置きの通期計画22億円、前期比3.6倍の達成には、12-2月期営業利益で前年同期比9%増益程度が必要となってくる。
キユーピー<2809>:2321円(-170円)
大幅続落。前日に第21年11月期の決算を発表している。営業利益は280億円で前期比1.2%減益、昨年末に増額修正した水準での着地となっている。一方、22年11月期は260億円で同7.0%減益としており、市場予想の290億円程度を下回るガイダンスに。主要原材料費上昇の影響に加えて、製品値上げによる需要の減少を織り込んでいるもよう。国内におけるマヨネーズ・ドレッシングの大幅な数量減を想定している。
わらべ日洋<2918>:1835円(-182円)
大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は42.9億円で前年同期比45.6%の大幅増益となっているが、9-11月期は11億円で同36.9%減益となっている。業績の大幅上振れ期待は後退する展開になっているようだ。また、年間配当金は40円から50円に引き上げているが、一方で、株主優待制度の廃止を発表。これまでは100株以上の株主に対して1000円分のQUOカードを贈呈していた。
ブイキューブ<3681>:838円(-149円)
一時ストップ安。前日に業績予想の下方修正を発表、21年12月期営業利益は従来予想の24億円から14億円にまで減額。製薬業界における小規模イベント配信が第3 四半期以降に急減し、この傾向が第4 四半期も顕著に続いたようだ。エンタープライズDX事業における大型案件の翌期以降への納期ずれ、Zoom等の再販商品比率の増加なども響いたもよう。22年12月期計画も従来の35億円から20億円に引き下げている。
ポート<7047>:1203円(+36円)
大幅に反発。完全子会社のドアーズ(東京都港区)がコーナン商事<7516>と業務提携契約を締結すると発表している。リフォーム領域のサービス「外壁塗装の窓口」で連携する。連携により、ドアーズに問い合わせた顧客をコーナン商事へ送客することが可能になる。全国対応できる送客先との提携は、ヤマダホールディングス<9831>傘下のヤマダホームズ(群馬県高崎市)、カインズ(埼玉県本庄市)に続き3件目となる。
プロルート<8256>:143円(+10円)
大幅に3日ぶり反発。新たに「いつもの薬が処方箋無しで買える零売薬局事業」を開始すると発表している。零売薬局は、処方箋を持たない患者に対して許可されている非処方箋医薬品を販売できる業態。購入者は医療機関に行く手間や待ち時間を短縮できるメリットがあるとしている。事業開始は6月上旬の予定で、店舗設計や改修費用、薬剤関係備品調達費用、専用アプリ開発費用などで約0.50億円程度を投資する。
FRONTEO<2158>:2615円(+174円)
大幅に7日ぶり反発。会話型認知症診断支援AIプログラムの臨床試験で目標症例数を達成し、症例登録を完了したと発表している。同プログラムは独自の自然言語解析AIを利用し、医師と患者との間の5-10分程度の日常会話から認知機能障害をスクリーニングできるシステム。今後、集積された臨床データを解析して薬事承認申請などのプロセスを進める。FRONTEOは23年度の上市を目指すとしている。
《ST》