株価指数先物【寄り前コメント】 25日線を支持線とした底堅さを見極めつつ、75日線突破を想定したロングスタンス
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 28650 -90 (-0.31%)
TOPIX先物 2013.0 -6.0 (-0.29%)
シカゴ日経平均先物 28650 -90
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
12日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。朝方に発表された12月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比7.0%上昇し、1982年以来の上昇率となった。ただし、予想の範囲内だったとして、インフレ加速を織り込んで上昇していた長期金利が一時低下するなか、ハイテク株の一角が買われた。半面、ゴールドマン・サックス<GS>は3%を超える下落となり、NYダウの重荷となった。また、米クリーブランド連銀総裁やセントルイス連銀総裁が積極的に利上げを実施する必要があるとの認識を示すなど、FRB高官による発言を受けて金融引き締めに対する警戒感も上値を抑える要因となった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、素材、耐久消費財・アパレルが上昇する一方で、消費者サービス、医薬品・バイオテクノロジー、各種金融が下落。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、日中大阪比90円安の2万8650円で取引を終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比30円安の2万8710円で始まり、その後は2万8600円~2万8700円辺りでの保ち合いを継続するなか、米国市場の取引開始直後に一時2万8790円とプラスに転じた。ただし、12日の日中高値である2万8790円を突破することはできず、終盤にかけては戻り売りに押されて2万8600円まで下落し、2万8650円で取引を終えた。
日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い先行で始まることになろう。前日に590円高と大幅に上昇した反動も意識されやすく、想定内の一服といったところ。25日移動平均線は2万8635円、75日線は2万8820円水準に位置しているため、25日線を支持線とした底堅さが見られるようだと、75日線突破を試す動きはありそうだ。前日の上昇で直近の下落幅の半値戻しを経て、75日線突破となれば一段とショートカバーの動きは強まるだろう。一方で25日線を割り込んでのこう着となれば、5日線が位置する2万8500円水準を目先的なターゲットとした、新たなショートの動きも警戒されてくる。
なお、VIX指数は17.62に低下し、25日、75日線から下放れる形状を見せてきている。リスク選好の動きによりショートは仕掛けづらい需給状況となるため、2万8500円に近づく場面においては、押し目狙いのロングスタンスとなろう。また、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.23倍に上昇した。基調は弱いもののNTショートの巻き戻しの動きを見せてくるかを見極めたいところだ。
株探ニュース