話題株ピックアップ【夕刊】(3):サイゼリヤ、星和電、ドーン
■イオンFS <8570> 1,268円 -73 円 (-5.4%) 本日終値
イオンフィナンシャルサービス<8570>は4日ぶり大幅反落。同社は12日取引終了後、22年2月期連結業績予想について、売上高は4900億円から5200億円までのレンジを4600億円(前期比5.6%減)へ、営業利益は460億円から510億円までのレンジを510億円(同25.5%増)へ、純利益は230億円から260億円までのレンジを250億円(同41.3%増)へ修正すると発表した。営業利益はレンジの上限となる見込みとされたが、株価は年初から上昇基調となっていたため、材料出つくしとの見方が優勢のようだ。あわせて発表した22年2月期第3四半期累計(3~11月)連結営業利益は442億2900万円(前年同期比78.0%増)だった。審査の精緻化や債権回収の強化に取り組み、貸倒関連費用を改善したことに加え、デジタル化による利便性及び生産性向上により費用を抑制したことで、前年同期を大幅に上回ったとしている。
■サイゼリヤ <7581> 2,689円 -111 円 (-4.0%) 本日終値
サイゼリヤ<7581>は反落。同社は12日取引終了後、22年8月期第1四半期(9~11月)連結営業損益は2億1900万円の赤字(前年同期は3億7400万円の黒字)と発表しており、営業赤字転落が嫌気されたようだ。上期計画の10億円の黒字(前年同期は7億8200万円の赤字)、通期計画の70億円の黒字(前期は22億6400万円の赤字)は据え置かれた。コスト削減と従業員の労働環境改善のため、緊急事態宣言解除後も深夜営業中止を継続しているとした。
■ファーストリテイリング <9983> 59,140円 -1,160 円 (-1.9%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が反落。米金利上昇への警戒を背景に日米ともに高PER銘柄への売り圧力が強まっているが、同社株は昨年12月下旬から今週明けにかけて12営業日連続安と下値模索の動きを強め、20年8月以来約1年5カ月ぶりの安値圏に沈んでいた。前日は13営業日ぶりに反発し6万円台を回復したものの、日経225先物買い戻しに伴うインデックス買いの影響に押し上げられた要素も強く、きょうは全体地合い悪のなかで改めて売り直される展開を強いられ前々日の安値を下回った。午前9時半現在、日経平均のマイナス寄与度トップで日経平均を40円程度押し下げている。きょうは、同社の21年9~11月期決算発表を控えていることで、この結果を見極めたいとの思惑も買いを手控えさせている。
■片倉工業 <3001> 2,293円 -43 円 (-1.8%) 本日終値
片倉工業<3001>は3日ぶりに反落。12日の取引終了後、かたくら(東京都中央区)によるMBO(経営陣による買収)の結果が不成立となったと発表しており、これが嫌気された。応募株券の総数が買い付け予定数の下限(2214万6000株)に満たなかったことが要因。これに伴い、従来無配としていた21年12月期期末一括配当を16円実施するとともに、21年12月31日を基準日とする株主優待制度を継続するとしている。
■ミニストップ <9946> 1,417円 -3 円 (-0.2%) 本日終値
ミニストップ<9946>は前日終値を挟んでもみ合い。同社は12日取引終了後、22年2月期第3四半期累計(3~11月)連結営業損益は24億200万円の赤字(前年同期は35億5400万円の赤字)、純損益は38億4900万円の赤字(同29億4700万円の赤字)と発表した。通期計画の営業損益1億8400万円の赤字(前期は55億3200万円の赤字)、純損益29億6300万円の赤字(同64億5800万円の赤字)は据え置かれた。国内事業のコンビニエンスストア商品では、商品改革を実行した弁当が好調だった。また、店内調理総菜、店内調理米飯も前年同期を上回る実績だったとしたが、気温低下の影響を受け、ドリンクメニューを含むコールドスイーツは前年同期の実績を下回ったとしている。
■星和電機 <6748> 620円 +100 円 (+19.2%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
星和電機<6748>が急騰。同社はきょう、高比表面積キャパシタ炭素電極を開発したと発表しており、これを材料視した買いが入ったようだ。今回、星和電と岡山大学、関西学院大学、英サリー大学の国際共同研究グループによって、市販の活性炭を超える高い比表面積を持つ多孔質炭素材料の開発に成功、これを電気二重層キャパシタの電極に用いることで高容量化を実現したという。この成果について会社側では、今後の期待が高まるエネルギー貯蔵デバイス電極材料や燃料電池触媒担体の開発へつながるとしている。
■ドーン <2303> 1,793円 +205 円 (+12.9%) 本日終値
ドーン<2303>が急伸。地理情報システムの開発及びクラウドサービス事業を展開しており、足もとの業績は絶好調に推移している。消防機関向け緊急通報システムが伸びているほか、東京消防庁向け映像通信システムなども収益に貢献している。12日取引終了後に発表した22年5月期上期(21年6~11月)業績は営業利益が前年同期比37%増の1億6300万円と大幅な伸びを達成、特に9~11月期では85%増益と急拡大しており、これを評価する形で投資資金が流入した。
■ロードスターキャピタル <3482> 1,324円 +137 円 (+11.5%) 本日終値
ロードスターキャピタル<3482>は大幅高で4連騰。同社は都市部の中規模オフィスビル投資を手掛けており、不動産投資市場の活況を背景にここ業績を伸ばしている。前週6日、21年12月期決算発表を前に今22年12月期業績予想を公表、引き続き増収増益トレンド継続の見通しを示したことから足もと株価は急上昇している。12日の取引終了後には上限を150万株(発行済み株数の9.1%)、または15億円とする自社株買いの実施を発表しており、きょうはこれを好感した買いも入ったようだ。なお、同社は現在、東京証券取引所の本則市場(1部・2部)への市場変更を申請中で、東証1部への変更が承認された場合には「プライム市場」へ移行する予定としている。
●ストップ高銘柄
星和電機 <6748> 620円 +100 円 (+19.2%) ストップ高 本日終値
以上、1銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース