グロースへの警戒感継続/後場の投資戦略

市況
2022年1月17日 12時14分

日経平均 : 28318.54 (+194.26)

TOPIX  : 1985.98 (+8.32)

[後場の投資戦略]

一時300円超まで上げ幅を広げた日経平均は前引けにかけて大きく失速。下向きの25日移動平均線が上値抵抗線となっており、日足ローソク足で付けた長めの上ヒゲですら同線に遠く及ばない格好となっており、上値の重さが強く印象付けられる。

先週末の米国市場では、13日に1.70%まで低下していた米10年国債利回りが1.79%へと再び大きく上昇している中でもハイテク・グロース株に押し目買い入ったことで、買い戻しも入りやすいかと思われたが、来週25~26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えるなか、警戒感は依然かなりくすぶっているようだ。個別では、半導体関連の一部に買いが入っている一方で、資源関連株などの景気敏感・バリュー(割安)株への買いの方が本日も目立っており、こうした物色動向からもまだグロースへの懸念は根強い様子。

特に、今日も下落しているマザーズ指数が気掛かりだ。ナスダック総合指数が反発しても下落が止まらないところから深刻さが窺える。プライム市場への変更申請をしたメルカリ<4385>は久々に上昇しているものの、BASE<4477>、JTOWER<4485>、HENNGE<4475>、ビジョナル<4194>、Appier<4180>など時価総額上位銘柄の下落ぶりが依然として目立つ。その他も全般として軟調な銘柄が多く、下落局面でも買い向かっていた個人投資家の含み損益は相当に悪化しているようで、本格的な持ち直しにはかなり時間がかかりそうだ。

後場の日経平均は5日移動平均線が位置する28380円近辺でのもみ合いが続きそうだ。朝方の買い戻しが一巡し、今晩の米国市場がキング牧師誕生記念日で休場となるなか、手掛かり材料難で買い戻しが再度強まる可能性は低そうだ。アジア市況もまちまちで方向感は出にくいだろう。

《AK》

提供:フィスコ

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