株価指数先物【寄り前コメント】 リバウンド局面においても戻り売りスタンスでのショートが優勢に
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 27220 -300 (-1.09%)
TOPIX先物 1907.5 -17.5 (-0.90%)
シカゴ日経平均先物 27225 -295
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
21日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。前日の取引終了後に決算を発表したネットフリックス<NFLX>は、下落率が21.79%と前日の時間外での下落同様に20%を超える下げとなるなか、今週決算を控える主力ハイテク株に売りが広がった。また、米連邦準備理事会(FRB)の早期の金融引き締めが米景気の減速につながるとの見方は根強く、景気敏感株も引き続き売られた。S&P500業種別指数は家庭用品・パーソナル用品、食品・飲料・タバコの2セクターのみが上昇する一方、自動車・同部品、メディア、小売の弱さが目立った。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は日中大阪比295円安の2万7225円で取引を終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比60円高の2万7580円で始まり、その後はリバウンドにより一時2万7680円まで買われる場面があった。ただし、買い一巡後は軟化し、米国市場の取引開始直後には下落に転じた。終盤にかけての米国市場の弱い動きに連動する格好で下落幅を広げ、2万7220円とナイトセッションの安値で取引を終えた。
日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。先週末は2万7100円まで下落した後に2万7500円水準に下落幅を縮めていたが、再び下値を探る動きになりそうだ。ネットフリックスの下落は織り込まれているため、売り一巡後は下げ渋りが見込まれるものの、1月25~26日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、様子見姿勢は強まろう。
また、今週はアップル<AAPL>やテスラ<TSLA>などの決算を控えていることも手掛けづらくさせる。1月のFOMC通過で、いったんはアク抜の相場展開を想定する向きがあるものの、年4回の利上げを予想する見方も増えてきており、やや長期的なヘッジ対応の動きが強まる可能性はある。
国内においても今後決算発表が本格化するほか、岸田首相が金融所得課税の見直しについて与党の税制調査会で議論する意向を改めて示すなど、岸田政権の政策に対して株式市場はネガティブ視している面もあり、海外投資家による資金流入は期待しづらい。
また、VIX指数は28.85に上昇し、一時29.79と30.00に迫る場面が見られた。12月20日につけた直近戻り高値の27.39を明確に上放れてきたことで、12月3日の高値35.30を意識したトレンド形成が警戒されやすく、不安心理の高まりからリスクオフに向かわせそうだ。そのため、グローベックスの米株先物の動向を睨みつつ、リバウンド局面においても、戻り売りスタンスでのショートの動きが優勢になろう。
株探ニュース