注目銘柄ダイジェスト(前場):リアルワールド、ゼネテック、細谷火工など
<6200> インソース:1899円(-204円)
大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は7.8億円で前年同期比20.0%増益となり、上半期計画12.3億円、同2.2%減に対して順調な推移になっている。主力の講師派遣型事業を中心に全事業で売上が拡大、四半期売上、営業利益とも過去最高を達成している。ただ、バリュエーションが割高な状況下、グロース株売りの流れを覆すまでの決算内容ではないとの見方も。決算通過で売り安心感が強まる状況にも。
<9629> ピーシーエー:1588円(-121円)
大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は25.6億円で前年同期比68.2%増益となり、通期予想25.9億円に対する進捗率は99.1%に。また、期末配当金は従来予想の12円から、記念配当金11円も加えて24円にするとしている。前期は1:3の株式分割前で34円であった。ただ、上半期実績が17.5億円で通期計画比進捗率が67.8%に達していたことで業績上振れ期待は織り込み済み、地合い悪化も加わり出尽くし感が優勢に。
多木化学<4025>:5780円(+370円)
大幅続伸。前日にバカマツタケ事業化についての経過報告をリリース。21年5月に増設した研究栽培設備における量産スケールでの生産安定性、生産コストなど課題解決のための検討をおこなった結果、商業生産を可能とする栽培方法を概ね確立したとしている。今後、22年度内の試験販売と商業生産設備の着工を目指して取り組んでいくとしている。バカマツタケは、マツタケ近縁種のきのこで、香り、味はマツタケ以上とも言われているもよう。
共立印刷<7838>:145円(+8円)
大幅続伸。前日に業績予想の上方修正を発表、22年3月期営業利益は従来の12億円から14億円、前期比91.8%増にまで引き上げ。事業構造改革によるコスト削減やデジタルコミック事業の拡充、生分解性プラスチックフィルムの製造効率向上などで、収益性が想定以上に高まっているもよう。上半期実績から上振れ期待はあったとみられるが、株価が安値水準で推移していたことから、ストレートにポジティブな反応へ。
石川製<6208>:1615円(+101円)
大幅続伸。ウクライナ情勢の緊迫化を映した地政学リスクが高まるなか、防衛関連材料株の中心銘柄として物色が向かっているもよう。ロシアによる軍事行動の脅威が高まっており、前日までに米英両政府では在ウクライナ大使館に勤務する一部職員と家族に退避命令を発出、バイデン大統領では、即応部隊の稼働を決めた場合に備えて米軍約8500人に派兵準備を急ぐよう指示したとも明らかにされている。
細谷火工<4274>:1268円(+159円)
大幅に反発。ウクライナ情勢が緊迫化しているとの報道を受け、防衛関連銘柄の一角として物色されている。報道によると「米国防総省は国内の8500人規模の部隊に対して欧州への派遣に備えて警戒態勢を強化するよう指示した」という。ウクライナ大使館の職員家族を退避させる国も出ており、日本の外務省も渡航中止を勧告した。細谷火工のほか、同様に防衛省・自衛隊を主要取引先とする石川製作所<6208>も上伸している。
ゼネテック<4492>:999円(+140円)
一時ストップ高。アプリケーション事業のバート(さいたま市)の全株式を取得し、子会社化すると発表している。取得価額は非開示だか、純資産(21年3月期は18.27億円)の15%未満という。バートは世界的なERP(経営資源の効率化を図る基幹システム)であるSAPの導入コンサルティング事業を手掛けている。子会社化でゼネテックの主要顧客にリーチし、同事業の拡大などを目指す。
リアルワールド<3691>:1200円(+198円)
大幅に反発。グループで運営するギフトサービス「デジタルギフト」が「Visa e ギフト」とサービス連携を予定していると発表している。Visa e ギフトは、Visaのオンライン加盟店でVisaのクレジットカードと同じように決済できるギフトサービス。デジタルギフトの利用範囲拡大でリアルワールドのサービスを活用したプロモーションやキャンペーンなどを利用するクライアントの増加が期待できるとしている。
《ST》