本日注目すべき【好決算】銘柄 特殊陶、コーテクHD、大平金 (31日大引け後 発表分)

注目
2022年2月1日 7時01分

31日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

特殊陶 <5334>   ★今期最終を23%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も6円増額

◆22年3月期の連結最終利益を従来予想の488億円→600億円に23.0%上方修正。増益率が27.2%増→56.4%増に拡大し、従来の4期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は昨年10月に続き、2回目。自動車関連の補修用プラグや半導体製造装置用部品の販売が好調なうえ、円安進行によるプラス効果が寄与する。また、日本MDM <7600> の株式売却益約85億円を計上することなども利益を押し上げる。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の96円→102円(前期は60円)に増額修正した。

併せて、発行済み株式数の3.19%にあたる650万株または100億円を上限に自社株買いを実施すると発表。

シミックHD <2309>   ★今期経常を一転14%増益に上方修正・最高益更新へ

◆22年9月期第1四半期(10-12月)の連結経常利益は前年同期比4.3倍の34.6億円に急拡大して着地。新型コロナウイルス感染症のワクチン開発や接種支援業務などが拡大したことが寄与。

第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の38.5億円→58億円に50.6%上方修正。従来の24.4%減益予想から一転して13.9%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。

併せて、発行済み株式数の3.70%にあたる67万株または10億円を上限に自社株買いを実施すると発表。

マクニカ富士 <3132>   ★今期経常を17%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も20円増額

◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の290億円→340億円に17.2%上方修正。増益率が76.8%増→2.1倍に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、3回目。主力の半導体ビジネスは産業機器、通信インフラ、車載市場を中心に旺盛な需要が続くほか、ネットワーク事業ではクラウドの利活用の加速を背景に、クラウドサービスやセキュリティ関連商品が伸びる。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の80円→100円(前期は50円)に増額修正した。

コーテクHD <3635>   ★今期経常を一転11%増益に上方修正・最高益、配当も17円増額

◆22年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比29.7%増の387億円に伸びて着地。スマートフォンゲームで自社開発タイトル「三國志 覇道」やIP許諾タイトル「三国志・戦略版」が高水準で推移したほか、パッケージゲームでも新作タイトルが堅調だったことが寄与。投資有価証券売却益が増加したことも利益を押し上げた。

併せて、通期の同利益を従来予想の365億円→435億円に19.2%上方修正。従来の7.1%減益予想から一転して10.7%増益を見込み、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の81円→98円(前期は1→1.3の株式分割前で117円)に増額修正した。

旭有機材 <4216>   ★今期経常を21%上方修正

◆22年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比2.6倍の50.5億円に急拡大して着地。国内外で付加価値の高い半導体製造装置向けダイマトリックス(高機能樹脂バルブ)製品などの販売が伸びたことが寄与。

併せて、通期の同利益を従来予想の49.5億円→60億円に21.2%上方修正。増益率が35.7%増→64.5%増に拡大する見通しとなった。

クイック <4318>   ★今期経常を32%上方修正・2期ぶり最高益、配当も8円増額

◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の25億円→33億円に32.0%上方修正。増益率が17.8%増→55.4%増に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。主力の人材サービス事業をはじめ全事業が想定よりも順調に推移していることが要因。人材サービスは医療・福祉分野を中心に建設や電機・機械、製薬分野などの特定領域における採用ニーズが引き続き高く、飲食業や販売業、サービス業なども回復をみせている。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の40円→48円(前期は44円)に増額修正した。

扶桑化学 <4368>   ★今期経常最高益予想を21%上乗せ

◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の115億円→140億円に21.4%上方修正。増益率が18.3%増→43.6%増に拡大し、従来の4期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。米国、中国、日本の経済回復を背景に、リンゴ酸の販売が順調に増加しているうえ、半導体向け超高純度コロイダルシリカの好調が継続していることが寄与。増産によるコスト削減も上振れに貢献する。

日金属 <5491>   ★今期最終を10倍上方修正

◆22年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結最終利益は前年同期比28倍の24億円に急拡大して着地。自動車関連製品などの受注が回復したほか、値上げ効果が寄与し、26.5%の大幅増収を達成した。歩留まり改善などによる生産効率の改善に加え、受取保険金24.4億円を計上したことも最終利益を大きく押し上げた。

併せて、通期の同損益を従来予想の2億円の黒字→20億円の黒字(前期は2.7億円の赤字)に10倍上方修正した。

大平金 <5541>   ★今期経常を2.3倍上方修正、配当も75円増額

◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の43.2億円→99.1億円に2.3倍上方修正。増益率が29.2%増→3.0倍に拡大する見通しとなった。今期業績の上方修正は昨年10月に続き、3回目。ニッケル市況が堅調に推移し、フェロニッケル製品の販売価格が上昇することが寄与。フィリピン持ち分法適用関連会社の投資利益49.3億円を計上することも利益を押し上げる。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の55円→130円(前期は20円)に大幅増額修正した。

アライドアキ <6081> [東証M]  ★前期経常を28%上方修正・最高益予想を上乗せ

◆21年12月期の連結経常利益を従来予想の6.7億円→8.5億円に27.9%上方修正。増益率が2.9倍→3.7倍に拡大し、従来の8期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。前期業績の上方修正は昨年8月に続き、3回目。旺盛なマーケティングDXニーズを背景に、ソリューション事業でSNS広告出稿やファン関連案件が伸びたほか、海外SaaS事業ではゲーム業界における3D動画制作需要の拡大に伴い、既存顧客との取り引きが想定より増えた。

本多通信 <6826>   ★今期経常を89%上方修正、配当も4円増額

◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の4億5000万円→8億5000万円に88.9%上方修正。増益率が3.1倍→5.8倍に拡大する見通しとなった。旺盛な通信インフラ・設備投資需要を背景に、通信・FA分野が好調に推移していることが上振れの要因となる。

業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の8円→12円(前期は7円)に大幅増額修正した。

フクダ電子 <6960> [JQ]  ★今期経常を一転1%増益に上方修正・最高益更新へ

◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の150億円→205億円に36.7%上方修正。従来の26.0%減益予想から一転して1.2%増益を見込み、6期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で関連製品が伸びるうえ、継続的な採算改善などの取り組みも寄与する。

FPG <7148>   ★上期経常を2.1倍上方修正、通期も増額、配当も10円増額

◆22年9月期上期(10-3月)の連結経常利益を従来予想の21.2億円→45億円に2.1倍上方修正。リースファンド事業のコロナ禍からの回復が顕著なことに加え、不動産ファンド事業の拡大が続いていることを反映。

併せて、通期の同利益を従来予想の56億円→80億円に42.9%上方修正。増益率が8.8%増→55.4%増に拡大する見通しとなった。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の22円→32円(前期は18.5円)に大幅増額修正した。

セブン工業 <7896> [東証2]  ★今期経常を2倍上方修正、配当も3円増額

◆22年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の2億2000万円→4億5000万円に2.0倍上方修正。増益率が0.5%増→2.1倍に拡大する見通しとなった。木構造建材事業におけるプレカットを中心とする受注拡大や収益性の改善に加え、急激に市況が悪化する可能性は低いと予測し、受注状況も堅調な推移が見込まれることが要因。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の14円→17円に増額修正した。

新光商事 <8141>   ★今期経常を31%上方修正

◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の26億円→34億円に30.8%上方修正。増益率が66.6%増→2.2倍に拡大する見通しとなった。今期業績の上方修正は昨年10月に続き、2回目。主要分野である産業機器関連、自動車電装機器関連、OA機器関連向けの販売が好調に推移していることが要因。

IXナレッジ <9753> [JQ]  ★今期経常を19%上方修正・31期ぶり最高益、配当も5円増額

◆22年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の9.4億円→11.2億円に18.7%上方修正。増益率が2.4%増→21.6%増に拡大し、31期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。適正な原価管理に加え、働き方改革や社内デジタル化の進展による販管費の抑制などが寄与し、採算が改善する。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の15円→20円(前期は15円)に大幅増額修正した。

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