三和ホールディングス---3Q累計では2ケタ増収・増益、売上・各利益ともに過去最高を計上
三和ホールディングス<5929>は1月31日、2022年3月期第3四半期(21年4月-12月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比12.8%増の3,271.73億円、営業利益が同14.5%増の191.45億円、経常利益が同13.7%増の183.79億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同9.6%増の116.94億円となった。
国内の売上高は前年同期比8.5%増の増収(連結相殺前)となった。コロナ影響から経済状況も回復してきており、収益認識会計基準適用に伴う増加(84億円)も加わり、三和シヤッターは同10.5%増の増収となった。物流施設を中心とした重量シャッターが順調に推移し、ビル・マンションドア、軽量シャッターも堅調でメンテ・サービス事業も前年のコロナ影響から回復している。国内子会社は、同1.3%増の増収となった。三和システムウォール、沖縄三和シヤッター、鈴木シャッターが大きく回復した。利益面について、三和シヤッターは同14.9%増となり、国内子会社は同55.2%増の大幅増益となった。三和システムウォール、鈴木シャッターが増益となった。
米国(ODC)の売上高は前年同期比13.5%増の増収、営業利益は同17.3%減の減益(現地通貨ベース)となった。値上効果により商業用ドア・シャッターは同10.1%増、ガレージドアは同10.4%増、開閉機は同16.0%増、自動ドアは同2.1%増となった。利益面について、値上効果が大きく表れるのは第4四半期であることやサプライチェーン混乱によるコストアップの影響が大きいとしている。
欧州(ノボフェルム)の売上高は前年同期比13.2%増の増収、営業利益は同91.2%の大幅な増益(現地通貨ベース)となった。商品別では、ヒンジドアは同8.0%増、ガレージドアは同21.8%増、産業用ドアは同10.6%増と総じて増収となり、特に住宅向けガレージドアが好調だった。
アジアの売上高は前年同期比11.3%増の増収、営業利益は同0.8億円の増益となった。宝産三和の増収が貢献し、利益面ではビナサンワの業績が回復した。
2022年3月期通期については、売上高が前期比7.0%増の4,570.00億円、営業利益が同2.8%増の340.00億円、経常利益が同1.7%増の327.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同1.6%増の216.00億円とする、2021年10月29日に修正した連結業績予想を据え置いている。国内の売上高において、 三和シヤッターが好調な物流施設や中小案件を中心に注力、メンテ・サービス事業も回復し、国内子会社ともに達成の見込みとしている。また、数量増効果もあり増益も見込んでいる。米国(ODC)では、住宅市場を中心としてコロナからの回復は急で需要は継続的に強く、サプライチェーン問題があるものの値上効果でカバーし業績予想を達成できる見込みとなっている。欧州(ノボフェルム)では 特にガレージドアの回復が大きく、ヒンジドアや産業用ドアも順調に回復している。米国同様にサプライチェーン問題があるが、値上効果とコスト削減で業績予想達成の見込みとしている。アジアでは各社とも堅調に推移しており、アジア全体で業績予想を達成する見込み。
《ST》