話題株ピックアップ【夕刊】(2):ブラザー、ANAHD、キーエンス

注目
2022年2月2日 15時15分

■ブラザー工業 <6448>  2,194円  +134 円 (+6.5%)  本日終値

ブラザー工業<6448>が3日ぶりに急反発。株価は一時、前日に比べ7%超高に買われた。同社は1日取引終了後に業績の増額修正を発表し、22年3月期の連結営業利益を従来予想の780億円から820億円(前期比91.9%増)に見直した。3期ぶりの最高益となる。同時に今期配当の増配と自社株買いも発表した。為替の円安が寄与するほか、在宅勤務の増加で小型複合機・プリンターが伸び、工作機械なども堅調だ。今期配当は従来予想から4円増の年64円(前期は60円)とする。更に、550万株(発行済み株式数の2.11%)、100億円を上限とする自社株買いを実施する。取得期間は2月2日から7月29日まで。

■ANAホールディングス <9202>  2,555円  +149.5 円 (+6.2%)  本日終値

ANAホールディングス<9202>は大幅高で4日続伸。1日の取引終了後に発表した21年10~12月期の連結決算は、営業損益が1億9000万円の黒字(前年同期は814億5800万円の赤字)と8四半期ぶりに黒字へ転換した。第2四半期の決算で「第4四半期に営業利益の黒字化を目指す」という目標を掲げていたが前倒しでの達成となり、これが好感された。売上高は前年同期比30.2%増の3069億2100万円だった。緊急事態宣言が全面解除された10月以降、国内線の旅客需要が大きく改善したほか、旺盛な貨物需要や海上輸送の混雑に伴う航空へのシフトを背景に、国際線貨物が引き続き好調に推移した。4~12月期累計の営業損益は1158億1700万円の赤字となった。なお、きょう第3四半期決算発表を控えるJAL<9201>も買いが先行した。

■キーエンス <6861>  63,080円  +3,670 円 (+6.2%)  本日終値

キーエンス<6861>が大幅高で4連騰。FAセンサー大手で商品競争力の高さを背景とした高利益率を特長とし、直販体制による顧客ニーズの囲い込みで安定した収益基盤を誇る。同社は1日取引終了後、21年4~12月期決算を発表、FA機器への旺盛な需要に伴う増収効果から営業利益は前年同期比61%増の3024億1100万円と大幅な増益を達成した。これを好感する形で投資資金が流入した。株価は年初から大幅な下落トレンドにあったが、足もと売り一巡で、前日はマドを開けてのリバウンドで5日移動平均線を上放れ、底入れを明示している。

■JIA <7172>  1,174円  +64 円 (+5.8%)  本日終値

ジャパンインベストメントアドバイザー<7172>は大幅高で4日続伸。1日の取引終了後、チャーターエアラインビジネス分野への参入を目指し、パイオニアエース航空(青森県八戸市)の全株式を取得したと発表しており、これが好材料視された。同社は航空機オペレーティング・リース事業を主力としているが、新たなリースプロダクツとしてビジネスジェットへの展開を拡大し、旅客や貨物のチャーター便運航などのチャーターエアラインビジネス分野への事業展開を図っていくとしている。

■ケーズホールディングス <8282>  1,185円  +62 円 (+5.5%)  本日終値

ケーズホールディングス<8282>は大幅反発。1日取引終了後、1000万株(発行済み株式総数に対する割合5.04%)もしくは100億円を上限とする自己株式の取得枠を設定すると発表しており、材料視されたもよう。株主価値を高めるとともに、資本効率の向上及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するため。取得期間は2月2日~5月31日。あわせて、22年3月期連結業績予想について、売上高を7720億円から7400億円(前期比6.6%減)へ、営業利益を445億円から400億円(同22.7%減)へ、純利益を320億円から290億円(同25.1%減)へ下方修正することも発表した。22年3月期第3四半期累計(4~12月)営業利益は312億8300万円(前年同期比31.3%減)。7~8月の天候不順でエアコンや冷蔵庫が振るわなかったこと、11~12月に東日本を中心に気温が高めに推移したことによってエアコンや暖房商品が低調であったことなどを受け、業績見通しを下方修正するとした。

■三越伊勢丹 <3099>  936円  +49 円 (+5.5%)  本日終値

三越伊勢丹ホールディングス<3099>は大幅高で約2年ぶり高値圏に浮上。1日の取引終了後、22年3月期業績予想の修正を発表。純利益を30億円から70億円(前期410億7800万円の赤字)へ大幅増額しており、これを好感した買いが入ったようだ。第3四半期累計(21年4~12月)期間の実績をはじめ、子会社の固定資産譲渡に伴う売却益計上を考慮した。営業利益については30億円(同209億7600万円の赤字)とする従来予想を据え置き、売上高については新型コロナウイルスの状況が不透明であることを理由に4350億円から4250億円(同8160億900万円)へ小幅に引き下げた。なお、同時に発表した21年4~12月期決算は、売上高が3146億5000万円(前年同期6024億3500万円)で着地。各段階利益は黒字に転換し、営業利益は30億700万円(同148億7000万円の赤字)、純利益は9億2300万円(同347億5900万円の赤字)だった。

■ソフトクリエ <3371>  3,815円  +185 円 (+5.1%)  本日終値

1日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常が22%増益で着地・10-12月期も14%増益」が好感された。

ソフトクリエイトホールディングス <3371> が2月1日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比22.2%増の32.4億円に伸び、通期計画の35.7億円に対する進捗率は90.9%に達し、5年平均の82.5%も上回った。

⇒⇒ソフトクリエの詳しい業績推移表を見る

■ジェイテクト <6473>  1,017円  +49 円 (+5.1%)  本日終値

ジェイテクト<6473>は後場上げ幅拡大。同社はきょう午後1時40分に、22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結税引前利益は277億5500万円(前年同期は71億7100万円の赤字)と発表した。通期計画385億円(前期比2.5倍)に対する進捗率は72.1%。セグメント別では「自動車」と「産機・軸受」の販売が全地域で増加。また、「工作機械」は北米において販売が増加したとしている。

■アステラス製薬 <4503>  1,946円  +84.5 円 (+4.5%)  本日終値

アステラス製薬<4503>は後場カイ気配スタート。同社はきょう正午に、22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は1693億7100万円(前年同期比6.2%増)と発表した。通期計画2180億円(前期比60.2%増)に対する進捗率は77.7%。前立腺がん治療剤「XTANDI」や重点戦略製品の販売が前年同期と比べて20%以上の伸長となっているなど、意欲的な通期予想に対して想定通りに推移しているとした。あわせて、2900万株(発行済み株式総数に対する割合1.57%)もしくは500億円を上限とする自己株式の取得枠を設定することも発表した。資本効率及び株主還元の向上のためとし、取得期間は2月3日~3月24日。これにより取得した全株式を3月29日に消却するとされ、こちらも好感されたようだ。

■Jフロント <3086>  1,058円  +45 円 (+4.4%)  本日終値

J.フロント リテイリング<3086>、エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>、高島屋<8233>など百貨店株が高い。百貨店大手各社が1日に発表した1月の月次売上高速報では、高島屋が前年同月比21.9%増(高島屋各店と国内百貨店子会社計)、Jフロントが同18.6%増(既存店計)、H2Oリテイが同15.9%(全店計)となった。前日の通期上方修正の発表を受けて大幅高に買われた三越伊勢丹ホールディングス<3099>も、同22.8%増(国内百貨店計)と大幅な伸びとなった。前年のコロナ禍による影響の反動があったほか、高額品の売れ行き好調が続いていることなどが寄与した。1月は新型コロナウイルス変異株のオミクロン株感染拡大が顕著になり始めた時期なだけに、今回の月次を好感する見方が強まったようだ。

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