本日注目すべき【好決算】銘柄 山一電機、NTTデータ、スクエニHD (4日大引け後 発表分)

注目
2022年2月7日 7時01分

4日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

山一電機 <6941>   ★今期経常を35%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も17円増額

◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の57億円→77億円に35.1%上方修正。増益率が81.4%増→2.4倍に拡大し、従来の24期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、3回目。世界的な半導体需要の拡大を背景に、スマートフォン向けを中心に半導体テスト用ソケットの販売が好調に推移しているほか、コネクターも産業機器や車載機器向けに伸びる。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の63円→80円(前期は37円)に増額修正した。

日特建設 <1929>   ★今期配当を11円増額修正

◆22年3月期の年間配当を従来計画の29円→40円(前期は36円)に大幅増額修正した。プライム上場企業として、今後の財政状況を勘案するとともに株主の支援に応えるため、株主還元を強化する。普通配当4円に加え、政策保有株式の一部売却による特別利益を原資とする特別配当7円を実施する。

同時に発表した4-12月期の連結経常利益は前年同期比18.8%減の33.5億円だった。

ミクシィ <2121>   ★今期経常を3倍上方修正

◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の35億円(予想レンジ中値)→105億円(同)に3.0倍上方修正。減益率が84.8%減→54.4%減に縮小する見通しとなった。イベント効果などでゲーム「モンスターストライク」の課金収入が回復していることが寄与。スポーツベッティングサービス「TIPSTAR」におけるマーケティングコストの削減に加え、広告宣伝の効率化、新作タイトルのリリースが来期となることも上振れの要因となる。

日本曹達 <4041>   ★今期経常を一転10%増益に上方修正、配当も20円増額

◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の118億円→140億円18.6%上方修正。従来の7.4%減益予想から一転して9.9%増益見通しとなった。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、2回目。化学品事業や商社事業の回復が想定より順調に進んでいることに加え、農業化学品事業で輸出向け販売が堅調に推移するとともに、世界的な海上輸送の混乱に伴う販売の前倒しが発生していることが要因。持ち分法による投資利益が増加することも利益を押し上げる。  

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の110円→130円(前期は110円)に増額修正した。

スガイ <4120> [東証2]  ★今期経常を28%上方修正、自社株買いも発表

◆22年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の3億6000万円→4億6000万円に27.8%上方修正。減益率が32.3%減→13.5%減に縮小する見通しとなった。国内向け主要農薬中間物や新製品の販売が堅調に推移するなか、経費削減や順調な生産による原価率の改善などが寄与し、採算が想定より上向く。

併せて、発行済み株式数の4.74%にあたる6万5000株または1億円を上限に自社株買いを実施すると発表。

アクリート <4395> [東証M]  ★前期経常を20%上方修正・最高益予想を上乗せ

◆21年12月期の連結経常利益を従来予想の3.8億円→4.6億円に19.7%上方修正。増益率が11.6%増→33.6%増に拡大し、従来の7期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。SMS配信が国内向け、海外アグリゲーター向けともに想定より伸びたことが寄与。連結化を予定するベトナム・VGSのクロージング時期が遅れ、株式関連取得費用の計上が後ろずれしたことも上振れの要因となった。

日ダイナミク <4783> [JQ]  ★今期経常を37%上方修正

◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の6.7億円→9.2億円に37.3%上方修正。増益率が72.7%増→2.4倍に拡大する見通しとなった。IT関連事業で生損保の既存顧客を中心に新領域の案件獲得が好調に推移し、パーキングシステム事業では通勤・通学客の増加に伴い、駐輪場利用料収入が想定より伸びる。業務効率化の推進や採算管理の強化なども上振れにつながる。

東洋合成 <4970> [JQ]  ★今期経常を18%上方修正・最高益予想を上乗せ

◆22年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の34億円→40億円に17.6%上方修正。増益率が14.0%増→34.1%増に拡大し、従来の4期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。5G対応スマートフォン・パソコンの需要やDX・通信・データセンターへの投資が継続するなか、半導体向け感光材製品を中心に販売が好調に推移していることが上振れの要因となる。

三菱製鋼 <5632>   ★今期経常を31%上方修正、配当も10円増額

◆22年3月期の連結経常損益を従来予想の32億円の黒字→42億円の黒字(前期は55億円の赤字)に31.3%上方修正した。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、2回目。特殊鋼鋼材事業における生産コストの改善や在庫評価益の発生などが利益を押し上げる。売上高は自動車メーカー減産の影響がある一方、建設機械需要は好調が継続し、計画並みの水準を見込む。

業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の40円→50円(前期は無配)に増額修正した。

洋缶HD <5901>   ★今期経常を14%上方修正、配当も32円増額

◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の370億円→420億円に13.5%上方修正。増益率が35.4%増→53.7%増に拡大する見通しとなった。今期業績の上方修正は昨年10月に続き、3回目。海外子会社で製缶・製蓋機械や飲料充填品の販売が好調に推移していることを反映した。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の46円→78円(前期は43円)に大幅増額修正した。

日本電子 <6951>   ★今期経常を13%上方修正・最高益予想を上乗せ

◆22年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比2.7倍の101億円に急拡大して着地。電子ビーム描写装置や海外向け生化学自動分析装置の販売が好調だったほか、電子顕微鏡なども伸び、20.7%の大幅増収を達成したことが寄与。

併せて、通期の同利益を従来予想の106億円→120億円に13.2%上方修正。増益率が61.8%増→83.2%増に拡大し、従来の3期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。

八千代工 <7298> [JQ]  ★今期最終を2.9倍上方修正、配当も6円増額

◆22年3月期の連結最終利益を従来予想の14億円→40億円に2.9倍上方修正。増益率が2.1倍→6.0倍に拡大する見通しとなった。半導体供給不足による受注減少の見込みが想定を下回ることが寄与。円安による収益押し上げ効果に加え、原価改善の進展なども上振れに貢献する。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の12円→18円(前期は8円)に大幅増額修正した。

東武鉄道 <9001>   ★今期経常を45%上方修正

◆22年3月期の連結経常損益を従来予想の148億円の黒字→215億円の黒字(前期は98.9億円の赤字)に45.3%上方修正した。第3四半期時点で鉄道利用者や百貨店における客足を中心に回復が想定を上回ったことが上振れの要因。

NTTデータ <9613>   ★今期最終を23%上方修正・最高益予想を上乗せ

◆22年3月期の連結最終利益を従来予想の1060億円→1300億円に22.6%上方修正。増益率が37.9%増→69.2%増に拡大し、従来の3期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。ITサービス需要が拡大するなか、製造・流通・サービス業向けを中心に売上高が計画を上回ることが寄与。不採算案件の抑制や海外における事業構造改革の進展に加え、円安効果も利益を押し上げる。

スクエニHD <9684>   ★今期経常を一転微増益に上方修正・最高益、配当も27円増額

◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の400億円→500億円に25.0%上方修正。従来の20.0%減益予想から一転して0.03%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。オンラインロールプレイングゲームにおける「ファイナルファンタジー15」の課金会員数の大幅増加や拡張パッケージの販売好調に加え、ライツ・プロパティ等事業で自社コンテンツの新規キャラクター販売が想定より伸びることが寄与。円安によるプラス影響なども上振れの要因となる。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の61円→88円(前期は78円)に大幅増額修正した。

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