話題株ピックアップ【夕刊】(1):日本CMK、シマノ、IHI

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2022年2月9日 15時13分

■ヨネックス <7906>  928円  +150 円 (+19.3%) ストップ高   本日終値

ヨネックス<7906>はストップ高の928円に買われた。8日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を710億円から745億円(前期比44.5%増)へ、営業利益を55億円から65億円(同6.3倍)へ、純利益を43億円から56億円(同5.1倍)へ上方修正したことが好感された。中国事業が想定を上回り好調に推移していることに加えて、日本国内も市場回復は遅れているものの、慎重な見通しとしていた予想値に対しては足もとの状況が上回って推移していることが要因としている。なお、第3四半期累計(4~12月)決算は、売上高539億7500万円(前年同期比51.1%増)、営業利益59億7800万円(同47.8倍)、純利益50億8100万円(同17.6倍)だった。

■日本CMK <6958>  649円  +100 円 (+18.2%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位

日本CMK<6958>がストップ高。同社は自動車業界を主要顧客とするプリント配線板の最大手で、好調な自動車販売を背景に車載向けプリント配線板が想定を上回る伸びを示しており、収益を押し上げている。8日取引終了後に22年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の18億円から28億円(前期は16億7600万円の赤字)に大幅増額しており、これがポジティブサプライズとなった。また、今期は5円復配を計画しているが、依然としてPBRは0.6倍台と1株純資産を大幅に下回った株価水準にあり、指標面からの見直し余地も物色人気を助長したようだ。

■シマノ <7309>  30,350円  +4,375 円 (+16.8%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位

シマノ<7309>がマドを開けて急騰。8日の取引終了後、21年12月期決算を発表し、売上高が前の期比44.6%増の5465億1500万円、営業利益が同79.3%増の1482億8700万円で着地。続く22年12月期業績予想は、売上高が前期比6.1%増の5800億円、営業利益が同8.6%増の1610億円と増収増益トレンド継続の見通しを示しており、これを好感した買いが入ったようだ。前期は、新型コロナウイルス感染拡大を背景とした世界的なサイクリングブームや釣り人気を追い風に、自転車部品や釣り具が好調だった。今期についても、引き続きアウトドアレジャーへの関心が持続すると想定している。なお、年間配当予想は前期から据え置きの235円を見込んでいる。

■新日本電工 <5563>  373円  +52 円 (+16.2%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

新日本電工<5563>は物色人気集中となり、急勾配の5日移動平均線を足場に大きく上放れてきた。日本製鉄系の合金鉄大手メーカーで、環境や電力ビジネスにも積極的な展開をみせている。足もとの業績は、粗鋼生産の回復に加え市況上昇メリットも享受し収益面の追い風が強い。また、電子材料や車載用2次電池正極材料なども好調で収益に貢献している。8日取引終了後に発表した21年12月期決算は、売上高が前の期比22%増の659億7800万円、経常利益が同2.2倍の68億7000万円と急拡大した。更に22年12月期も合金鉄や電子材料などの旺盛な需要が続くことが見込まれ、経常利益は前期比16%増の80億円と2ケタ成長を予想している。PERやPBRなど割安さが際立っており、株価300円台という値ごろ感も合わせ、上値を期待した投資資金を呼び込んでいる。

■SANKYO <6417>  3,365円  +315 円 (+10.3%)  本日終値

SANKYO<6417>が急伸し昨年来高値を更新。8日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を730億円から836億円(前期比43.8%増)へ、営業利益を89億円から205億円(同3.1倍)へ、純利益を66億円から172億円(同3.0倍)へ上方修正したことが好感された。第2四半期に投入した「フィーバー 機動戦士ガンダムユニコーン」、第3四半期に投入した「新世紀エヴァンゲリオン ~未来への咆哮~」の両タイトルがパチンコ市場を牽引する好調な稼働を見せたことを受けて、パチンコ機の販売予想台数を従来の15万4000台から16万3000台へ引き上げたことなどが要因としている。なお、第3四半期累計(4~12月)決算は、売上高703億4400万円(前年同期比71.6%増)、営業利益200億3300万円(同4.7倍)、純利益169億4900万円(同4.1倍)だった。

■IHI <7013>  2,607円  +238 円 (+10.1%)  本日終値

IHI<7013>が大幅続伸。8日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1兆1800億円から1兆1900億円(前期比6.9%増)へ、営業利益を700億円から800億円(同2.9倍)へ、最終利益を350億円から400億円(同3.1倍)へ上方修正し、あわせて30円を予定していた期末配当予想を40円へ引き上げたことが好感された。産業システム・汎用機械において減収を見込むものの、資源・エネルギー・環境においてカーボンソリューションの海外案件で工事が進捗したことや原子力の工事増加などが見込まれるという。また、民間向け航空エンジンの採算がスペアパーツの販売増加や為替の円安効果によって好転する見込みであることも寄与する。なお、年間配当は70円(前期無配)となる予定だ。同時に発表した第3四半期累計(4~12月)決算は、売上高8161億9200万円(前年同期比6.7%増)、営業利益455億1500万円(前年同期11億6000万円の赤字)、最終利益276億3200万円(同101億1300万円の赤字)だった。

■AGC <5201>  5,570円  +480 円 (+9.4%)  本日終値

AGC<5201>が大幅高。8日の取引終了後、23年12月期を最終年度とする中期経営計画の上方修正を発表。営業利益目標を1600億円から2300億円へ、ROE目標を8%から10%へ引き上げており、これを好感した買いが入ったようだ。あわせて発表した21年12月期決算は、売上高が前の期比20.2%増の1兆6973億円、営業利益が同2.7倍の2061億6800万円と大幅増収増益で着地した。建築用・自動車用ガラスをはじめ、クロール・アルカリなどの化学品の販売増が寄与した。なお、22年12月期は売上高が前期比6.0%増の1兆8000億円、営業利益が同1.9%増の2100億円の見通しで、小幅ながらも増収増益を確保する見込み。また同社はきょう、独ビオンテック<BNTX>から新型コロナワクチンの原料製造を受託したことを明らかにした。米ファイザー<PFE>とビオンテックが今年3月をメドに、新型コロナウイルス変異株のオミクロン株に対応したワクチンの供給準備が整う見込みにあることを発表しており、今回の受託はこれに対応するものとしている。

■サガミホールディングス <9900>  1,176円  +99 円 (+9.2%)  本日終値

8日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常は黒字浮上・通期計画を超過」が好感された。

サガミホールディングス <9900> が2月8日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常損益は19.8億円の黒字(前年同期は9.2億円の赤字)に浮上し、通期計画の19.3億円に対する進捗率が102.7%とすでに上回った。

⇒⇒サガミホールディングスの詳しい業績推移表を見る

■エレコム <6750>  1,502円  +125 円 (+9.1%)  本日終値

8日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常は9%減益も対通期進捗は過去平均を超過」が好感された。

エレコム <6750> が2月8日大引け後(15:30)に決算を発表。22年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比8.8%減の108億円に減ったが、通期計画の117億円に対する進捗率は92.9%に達し、5年平均の76.0%も上回った。

⇒⇒エレコムの詳しい業績推移表を見る

■JFE <5411>  1,700円  +141 円 (+9.0%)  本日終値

ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>は大幅高で6日続伸。同社は8日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を4兆3400億円から4兆3700億円(前期比35.4%増)へ、純利益を2500億円から2700億円(前期は218億6800万円の赤字)へ上方修正すると発表した。未定としていた年間配当予想は140円(前期は10円)と開示した。あわせて発表した22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結純利益は2230億4700万円(前年同期は696億7700万円の赤字)だった。原料価格高騰によるコストの上昇がある一方で、堅調な鋼材需要と鋼材市況、販売価格改善の取り組みなどにより、鉄鋼事業を中心に収益は大幅に回復しているとした。

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