キッズウェル・バイオ---3Q売上高91.9%増、研究開発は提携等の実現で順調に進捗

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2022年2月14日 12時42分

キッズウェル・バイオ<4584>は4日、2022年3月期第3四半期(21年4月-12月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比91.9%増の13.83億円、営業損失が4.32億円(前年同期は6.47億円の損失)、経常損失が4.60億円(同6.60億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失が0.94億円(同6.70億円の損失)となった。

バイオ後続品事業について、富士製薬工業<4554>と持田製薬<4534>による好中球減少症治療薬「フィルグラスチムBS」の原薬販売及び2019年11月27日より販売が開始された三和化学研究所と共同開発を行っていたダルベポエチンアルファバイオ後続品の売上高に応じたロイヤリティによる収益を安定的に計上している。また、千寿製薬と共同開発を行ってきたラニビズマブバイオ後続品について、2021年9月27日付で、同社が国内での製造販売承認を厚生労働省より取得し、同12月9日より販売を開始した。

バイオ新薬事業について、次世代型抗体医薬品等の研究開発を進めた結果、2020年1月にがん細胞内侵入能力を有する抗体を用いた抗がん剤の開発を目的として札幌医科大学との共同研究契約、同じくがん細胞殺傷効果を有する新たな抗体の取得を目的としてMabGenesisとの共同研究契約をそれぞれ締結した。また、早期新薬パイプラインとして悪性リンパ腫、血管炎、肺高血圧症の根治を目指す医薬品の研究開発及びパートナリング活動を進めている。

新規バイオ事業について、再生医療事業の研究開発において、乳歯歯髄幹細胞(SHED)及び心臓内幹細胞(CSC)を活用したプロジェクトの推進、アカデミア及び企業との共同研究または提携を推進している。SHEDは、骨及び神経疾患といった分野で新たな治療法を提供できる可能性をアカデミア及び企業に評価を受け研究開発活動を推進している。CSCについては、小児の重篤な心臓疾患である機能的単心室症を主な対象とした再生医療等製品の開発(開発番号JRM-001)を推進している。2020年10月に第3相臨床試験において、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングを製造パートナーとして加え、さらに2021年6月に厚生労働省における希少疾病用再生医療等製品に当該開発品が指定された。一方、強化型細胞治療「デザイナー細胞」の具体的な進捗として、2021年9月8日にナノキャリア<4571>と共同研究契約を締結、さらには同12月6日にはバイオミメティクスシンパシーズと疾患指向性のあるSHEDを取得可能とする新規培養法の開発に係る委託開発契約をそれぞれ締結した。また、SHEDを再生医療等製品として製品化するための基となるマスターセルバンク(MCB)開発について、SHED製造の原料となる乳歯を提供してもらう体制構築のため「ChiVo Net 未来医療子どもボランティアネットワーク」、東京大学医学部附属病院、昭和大学歯科病院、それぞれとの連携を進めてきた。今般、その準備が整いニコン・セル・イノベーションのGMP/GCTP対応製造施設において、マスターセルバンクの製造を開始した。さらには2022年1月19日には、メトセラとの再生医療事業に関する業務提携契約を締結し、再生医療等製品の開発に必要な経営資源、知見、技術等を相互提供し、双方のパイプラインの開発の加速化を図るべく協働活動を開始した。

2022年3月期通期については、売上高が前期比90.7%増の19.00億円、営業損失が17.20億円、経常損失が17.40億円、親会社株主に帰属する当期純損失が13.23億円とする、2021年10月21日に上方修正した業績予想を据え置いている。

《ST》

提供:フィスコ

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