ダイキアクシス---21年12月期は増収増益、環境機器関連事業及び住宅機器関連事業が業績に貢献
ダイキアクシス<4245>は2月14日、2021年12月期連結決算を発表した。売上高が前期比9.2%増の378.24億円、営業利益が同7.1%増の11.19億円、経常利益が同7.4%増の13.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同28.0%増の6.10億円となった。
環境機器関連事業の売上高は前年同期比15.7%増の201.30億円、セグメント利益(営業利益)は同36.7%増の16.88億円となった。浄化槽・排水処理システムの売上高は前年同期比で大幅に増加した。その要因として、国内売上高における大型案件の工事進捗に応じた売上高の計上が大きく寄与している。海外についても中国における大型案件の完成やコロナ禍においても引き合いが旺盛なインドの影響によって海外売上高は増加している。ストックビジネスであるメンテナンス売上は、成長戦略に基づいたメンテナンス契約の拡大を推進し増加している。地下水飲料化事業については、ストックビジネスであるエスコ契約に係る売上高およびメンテナンス売上は新規契約によって増加している。また、地下水飲料化プラントの販売について、売上高は前年同期比で増加している。プラント販売時の売上となるが、引き渡し後のメンテナンス契約を締結することでストックビジネスの拡大に寄与している。
住宅機器関連事業の売上高は同7.7%増の158.75億円、セグメント利益(営業利益)は同18.2%増の3.70億円となった。建設関連業者等向け住宅設備・建築資材等の販売について、体育館における放射冷暖房設備の設置や環境配慮型商材の販売が好調だった。また、ホームセンター事業を展開しているDCMグループの店舗向けの空調・衛生機器等の改修・更新工事の受注増、新築住宅着工数が回復基調にあるマンション等への衛生機器等の納入案件の増加や教育関連施設への家具納入などの大型案件完成の影響によって大幅に増加している。また、非接触型トイレの需要も多く発生した。ホームセンター向けリテール商材の販売について、コロナ禍において需要の高い非接触型商材は納期に時間が掛かっているが、その他の商品調達は大きな影響がないことに加え、モデルチェンジによる新商品の販売によって売上は堅調に推移している。住機部門工事(外壁・農業温室・店舗建築・冷凍冷蔵工事等)について、外壁工事および冷凍・冷蔵設備売上については中大型案件の影響によって増加したが、農業温室関係売上は設備投資の消極化の影響もあり微増だった。また、当年度に完成した案件がなかったことにより住機部門工事は前年同期比で大幅に減少している。ECビジネス(住宅設備関連工事のオンライン注文)について、当年度も売上規模は僅少である。
再生可能エネルギー関連事業の売上高は同4.6%減の11.41億円、セグメント利益(営業利益)は同42.4%減の1.79億円となった。太陽光発電に係る売電事業について、当年度末日において130件(前年同期末日は129件)の系統連系が完了しており、当初計画していた施設への設置は全て完了した。売上高について、連系施設数の増加および日照時間が前年同期と比較して長かったことに加えて、サンエイエコホームを買収したことにより太陽光発電に係る売電事業の売上高は増加している。なお、セグメント利益(営業利益)の減少要因として、一部の施設における施工上の不具合が判明し、同様の施設を点検した際に生じた費用の発生、子会社買収によるのれん償却額の発生、子会社の売却による利益の凋落などがある。小形風力発電事業について、当年度において11サイトの連系が完了し、当年度末は12サイトが稼働している。その結果、売上高は堅調に推移した。バイオディーゼル燃料関連事業について、「B5軽油」の営業強化に伴い契約件数が増加し、前年同期と比較して売上高は増加している。なお、当事業は2021年7月に子会社ダイキアクシス・サステイナブル・パワーへ事業を移管した。
その他の事業の売上高は同48.4%減の6.77億円、セグメント利益(営業利益)は同29.8%減の1.20億円となった。土木工事業を営むDADを前第2四半期末において売却したことにより売上高は大きく減少している。家庭用飲料水事業は、水道直結型のウォーターサーバ?の契約者数の増加によって堅調に推移している。
2022年12月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比5.8%増の400.00億円、営業利益が同2.7%増の11.50億円、経常利益が同0.1%減の13.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同14.6%増の7.00億円を見込んでいる。
《ST》