話題株ピックアップ【夕刊】(1):アドベンチャ、ブリヂストン、アサヒ

注目
2022年2月16日 15時13分

■アドベンチャー <6030>  7,430円  +700 円 (+10.4%)  本日終値

アドベンチャー<6030>やオープンドア<3926>が大幅高。複数のメディアで、政府が新型コロナウイルスの水際対策を3月から緩和する方向で調整していることが報じられている。1日の入国者数の上限を現在の3500人から5000人に引き上げるほか、入国後の待機期間の短縮も検討されているという。これを受けて、新型コロナ対策として実施されている制限が今後緩和に向かうとの期待感から一連の旅行関連株に思惑的な買いが入っている。エイチ・アイ・エス<9603>やKNT-CTホールディングス<9726>のほか、エアトリ<6191>なども買われている。

■日本マイクロニクス <6871>  1,732円  +140 円 (+8.8%)  本日終値  東証1部 上昇率7位

日本マイクロニクス<6871>が大幅高で出直り相場の様相を強めている。1月28日に下ヒゲの長い十字足で底入れを確認、その後は調整を交えながらも下値を切り上げ、目先は5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを示現、中長期波動の分水嶺である75日移動平均線クリアも目前に捉えている。メモリー向けプローブカードを中心に半導体計測機器を主力展開している。世界的な半導体不足が顕著となるなか、半導体メーカーの生産能力増強の動きが相次いでおり、同社の収益環境に吹く追い風が意識されている。特に直近では台湾の半導体受託生産最大手のTSMC<TSM>が熊本県の新工場への追加投資を発表、投資金額は日本円にして1兆円近くに達する見込みとなっており、同社にもビジネスチャンスが高まっているとの見方だ。

■オプテックスグループ <6914>  1,606円  +117 円 (+7.9%)  本日終値

オプテックスグループ<6914>は商い増勢のなか大幅続伸。各種センサー大手で、防犯・自動ドア用センサーでグローバルニッチトップを誇る。14日に発表した22年12月期業績予想は、営業利益60億円(前期比29.6%増)と4期ぶり最高益更新を見込み、売上高も前期に続き過去最高となる530億円(同15.6%増)の見通し。年間配当予想は前期比6円増の36円としており、これを好感した買いが続いているようだ。同社はきょう、子会社のオプテックスがクラウド型防犯監視システムをアジア向けに展開していくことを発表、今後の業容拡大への期待も高まっているようだ。

■ブリヂストン <5108>  5,263円  +362 円 (+7.4%)  本日終値

ブリヂストン<5108>は大幅続伸。同社は15日取引終了後、資本効率向上に資する機動的な資本政策として、2500万株(発行済み株式総数に対する割合3.5%)もしくは1000億円を上限とする自己株式の取得枠を設定することを発表した。取得期間は2月17日~12月13日。あわせて、22年12月期連結業績予想について、売上高3兆6500億円(前期比12.4%増)、純利益2800億円(同28.9%減)、年間配当170円(前期は170円)と開示した。タイヤ需要は日本・アジアで市販用が回復する見通し。21年12月期連結売上高は3兆2460億5700万円(前の期比20.4%増)、純利益は3940億3700万円(前の期は233億100万円の赤字)だった。プレミアム領域を中心にグローバルのタイヤ販売が大きく伸長した。

■IDEC <6652>  2,399円  +143 円 (+6.3%)  本日終値

IDEC<6652>は大幅高で4日ぶりに反発。15日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好材料視された。上限を100万株(発行済み株数の3%)、または25億円としており、取得期間は2月16日から6月30日まで。資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することが目的という。

■アサヒ <2502>  5,112円  +239 円 (+4.9%)  本日終値

アサヒグループホールディングス<2502>は大幅続伸。同社は15日取引終了後、22年12月期連結業績予想について、売上高2兆4500億円(前期比9.6%増)、営業利益2175億円(同2.6%増)、純利益1465億円(同4.6%減)、年間配当予想111円(前期は109円)と開示した。21年12月期連結営業利益は2119億円(前の期比56.8%増)となり、事業セグメント別の営業利益は飲料が前の期比2.2倍、国際が同2.1倍となった。生産・物流拠点の再編計画も発表した。アサヒビール神奈川工場と四国工場は23年1月末に操業を終了し、アサヒビール博多工場は25年末をメドに操業を終了し、近隣へ移転する予定とした。

■JCRファーマ <4552>  2,180円  +71 円 (+3.4%)  本日終値

JCRファーマ<4552>が続伸。15日の取引終了後、血液脳関門通過型ムコ多糖症2型治療酵素製剤「JR-141」のグローバル第3相臨床試験に関して、米国で1例目の投与を開始したと発表しており、これが好材料視された。なお、同件による業績への影響は、業績予想に織り込み済みとしている。

■インフォマート <2492>  614円  +19 円 (+3.2%)  本日終値

インフォマート<2492>が3日ぶりに反発。午前11時ごろ、「BtoBプラットフォーム 請求書」が関西ペイント<4613>に採用されたと発表しており、これが好材料視された。関西ペでは、電子帳簿保存法の改正やEIPA(電子インボイス推進協議会)が進める電子インボイス国内標準仕様の運用開始により、請求書の電子データ授受が更に加速すると判断して導入したという。関西ペではかねてから「BtoBプラットフォーム 請求書」の導入と合わせてISID<4812>の「Ci*X Expense(サイクロス エクスペンス)」を採用。「BtoBプラットフォーム 請求書」で受け取った電子請求データを「Ci*X Expense」にインポートし、仕訳化して会計システムにデータ連携することができるため、電子帳簿保存法に対応し、完全なペーパーレス化を実現することに加え、仕訳や支払処理の入力レスと使いやすいユーザーインターフェースにより請求書支払・経費精算業務を効率化しているという。

■信越化学工業 <4063>  18,535円  +535 円 (+3.0%)  本日終値

信越化学工業<4063>が3日ぶりに反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「電気自動車(EV)などに使う高機能素材を増産する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、EVの電池や半導体などに貼り付けて熱を外に逃がすために使うシリコーンを増産するという。25年までに800億円を投じ、生産能力を現在に比べて最大2倍にするとしている。

■日本航空 <9201>  2,405円  +69 円 (+3.0%)  本日終値

日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>が高い。複数のメディアで、政府が新型コロナウイルスの水際対策を巡り、3月から1日の入国者数の上限を現在の3500人から5000人に引き上げる方針だと伝わったことを受けて、事業環境好転への期待が高まっているようだ。

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