話題株ピックアップ【夕刊】(2):JMDC、サイボウズ、東宝

注目
2022年2月24日 15時17分

■JMDC <4483>  5,770円  +120 円 (+2.1%)  本日終値

JMDC<4483>は大幅続伸。同社は22日取引終了後、オムロン<6645>と資本・業務提携を行うと発表した。親会社のノーリツ鋼機<7744>が保有するJMDC株のうち、オムロンが1864万4100株を25日に1118億6400万円で取得する。株式異動後のJMDC株の議決権割合と株主順位は、オムロンが33%で筆頭株主、ノーリツ鋼機が15.68%で第2位となる見通し。今後、(1)ヘルスデータプラットフォームの強化、(2)予防ソリューションの開発、(3)JMDCの海外事業展開の加速、(4)デバイス・サービスのクロスセルについての提携を検討する。また、オムロンから1人の業務執行取締役ではない取締役候補者を推薦することについても合意しているとした。

■サイボウズ <4776>  1,290円  +19 円 (+1.5%)  本日終値

サイボウズ<4776>が8日ぶりに反発。22日の取引終了後に発表した1月度の月次業績で、営業利益が前年同月比0.5%増の4億2700万円となり、前年実績を上回ったことが好感されたようだ。売上高は同17.1%増の16億9100万円と2ケタ成長が続いている。

■東宝 <9602>  4,795円  +10 円 (+0.2%)  本日終値

東宝<9602>が高い。同社は22日取引終了後、22年2月期の年間配当予想を35円から45円(前期は35円)へ上方修正すると発表した。「劇場版 呪術廻戦 0」や「シン・エヴァンゲリオン劇場版」などの大ヒットにより主力の映画事業が好調だったことに加え、演劇事業、不動産事業も順調に推移し、業績が回復していることから、期末に特別配当10円を実施するとした。

■日本郵船 <9101>  9,800円  +20 円 (+0.2%)  本日終値

日本郵船<9101>をはじめ海運株が全般下げ相場に抗して強さを発揮している。ウクライナ情勢の緊迫化による地政学リスクの高まりはグローバル物流を担う海運セクターにとってネガティブ材料ながら、一方で3月決算期末を控え、群を抜く高配当利回りはインカムゲイン狙いの買いを誘導している。郵船の年間配当利回りは12%台、商船三井は11%台と極めて高い。仮に郵船がここから1000円近い株価下落をみせても、配当利回りだけでそのキャピタルロスを吸収しお釣りがくる勘定となり、これが投資資金流入の根拠となっている。

■レーザーテック <6920>  19,495円  -960 円 (-4.7%)  本日終値

レーザーテック<6920>が5日続落でフシ目の2万円大台割れとなった。ウクライナ情勢やインフレ進行を背景とした金融引き締め懸念が嫌気され、米国株市場ではハイテク系グロース株の下げが目立っている。成長期待で買われてきた半導体セクターもここにきて売りが加速する局面にあり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は前日まで4営業日続落で合計8%近い下落をみせている。東京市場でも半導体関連には逆風が強いが、そのなか同社株はPERが80倍台と依然として高いことで、機関投資家のポジション整理の売りがかさむ状況となっている。

■中国電力 <9504>  892円  -24 円 (-2.6%)  本日終値

中国電力<9504>は3日ぶり反落。同社は22日取引終了後、未定としていた22年3月期の年間配当予想を40円と開示した。前期実績は50円だったため、10円の減配となる見込み。燃料価格の高止まりが続いているためで、来期についても状況が変わらなければ、収支の悪化要因となる可能性があるとした。

■fonfun <2323>  366円  +80 円 (+28.0%) ストップ高   本日終値

fonfun<2323>はストップ高。同社は22日取引終了後、代表取締役の林和之氏が健康上の理由によって退任の意向を示し、代わって筆頭株主である武蔵野(東京都小金井市)の代表取締役で、中小企業の経営コンサルタントである小山昇氏が新たな代表取締役に就任すると発表しており、これを材料視した買いが優勢となった。4月28日に開催の臨時株主総会での承認を得て、同日に就任の予定。小山氏は多数の講演・セミナー講師を務めており、経済産業大臣賞などを受賞している。

■サイジニア <6031>  698円  +100 円 (+16.7%) ストップ高   本日終値

サイジニア<6031>がストップ高。同社はビッグデータを活用したネット上でのマーケティング支援サービスを展開しており、コロナ禍にあっても足もとの業績は好調に推移している。22日取引終了後、22年6月期業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の2億7000万円から3億5000万円(前期は4400万円の赤字)に増額しており、業績様変わりを材料視する形で投資資金を呼び込んだ。株価は22日に今年初めて600円台を割り込む水準まで売られていたこともあって、リバウンド狙いの買いが活発化している。

■WT小麦 <1695>  112円  +12.4 円 (+12.5%)  本日終値

WisdomTree 小麦上場投資信託<1695>が急伸。世界的なインフレ懸念に加え、ここロシアによるウクライナ侵攻への警戒感の高まりを受け、原油や金など商品市況の上昇が続いている。なかでも小麦の主要輸出国であるロシア、ウクライナ両国の情勢不安が世界の穀物供給に混乱をきたすとの見方から、穀物相場全般の上昇が顕著となっている。こうしたなか東京市場ではWT小麦をはじめ、WisdomTree とうもろこし上場投資信託<1696>、WisdomTree 穀物上場投資信託<1688>といった穀物関連のETFに買いが入っている。

■アサカ理研 <5724>  1,147円  +125 円 (+12.2%) 一時ストップ高   本日終値

アサカ理研<5724>が急騰。独自技術により電子機器やデバイスなどから貴金属を回収・精錬する事業を主力としている。ここ世界的なインフレ警戒感が強まるなか、リスクヘッジ目的で金市況の上昇が顕著となっている。特に、ウクライナ情勢の緊迫化も金価格の上昇を後押ししており、米国市場の金先物価格は昨年6月の高値を上回り、21年1月以来の高値水準に達した。そのなか都市鉱山関連の象徴株の一角である同社株に注目が集まっている。

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