【↓】日経平均 大引け| 大幅続落、原油価格急騰でリスク回避の売り優勢 (3月7日)

市況
2022年3月7日 16時34分

日経平均株価

始値  25634.09

高値  25640.41(09:00)

安値  25006.26(10:45)

大引け 25221.41(前日比 -764.06 、 -2.94% )

売買高  17億5053万株 (東証1部概算)

売買代金  3兆7199億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

1.日経平均は764円安と大幅続落、一時2万5000円割れ目前

2.欧米諸国によるロシア産原油の禁輸検討で時間外のWTIが急騰

3.原油高によるインフレ拡大と景気減速懸念を懸念する売り膨らむ

4.INPEXや三菱商など資源・エネルギー関連株が買いを集める

5.レーザーテクや東エレク、日本電産などハイテク株が売られる

■東京市場概況

前週末の米国市場ではNYダウは前日比179ドル安と続落した。ウクライナ情勢の緊迫化への懸念され、景気敏感株などを中心に売りが優勢となった。

週明けの東京市場では、日経平均株価は大幅続落。ロシア産原油の禁輸思惑から時間外取引の原油価格が急騰したことが警戒された。日経平均の下げ幅は一時1000円に迫る大幅安となり、連日で昨年来安値を更新した。

日経平均は一時2万5000円ライン割れ目前まで急落し、20年11月以来、1年4ヵ月ぶりの水準に下落した。この日の時間外取引のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の4月限の価格が一時1バレル=130ドル台に急騰した。ブリンケン米国務長官が6日、米国と欧州同盟国がロシア産原油の禁輸について協議していると明らかにした。この原油急騰は、インフレ懸念と景気減速で日本経済にはマイナスに働くとの観測から売りが膨らんだ。ハイテク株なども売られた。

個別銘柄では、レーザーテック<6920>や東京エレクトロン<8035>、ソニーグループ<6758>、それに日本電産<6594>やアドバンテスト<6857>といったハイテク株が安く、日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>といった空運株が急落。日本電産<6594>やSMC<6273>、ダイキン工業<6367>が売られた。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>といった銀行株も下落した。

半面、日本郵船<9101>や商船三井<9104>、川崎汽船<9107>といった海運株が高い。INPEX<1605>やENEOSホールディングス<5020>、出光興産<5019>といった石油株が急伸、三菱商事<8058>、三井物産<8031>といった大手商社株が買われるなど、資源エネルギー株に買いが集まった。アステラス製薬<4503>やイオン<8267>も値を上げた。

日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は塩野義 <4507> 、住友鉱 <5713> 、三菱商 <8058> 、伊藤忠 <8001> 、出光興産 <5019> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約21円。

日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035> 、ファナック <6954> 、SBG <9984> 、信越化 <4063> 、ダイキン <6367> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約278円。

東証33業種のうち上昇は5業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)石油石炭製品、(3)海運業、(4)卸売業、(5)電気・ガス業。一方、下落率の上位5業種は(1)空運業、(2)輸送用機器、(3)繊維製品、(4)精密機器、(5)金属製品。

■個別材料株

△三井松島HD <1518>

石炭市況高騰を背景に踏み上げ相場の様相。

△INPEX <1605> 、石油資源 <1662>

ロシア原油の禁輸検討で時間外のWTI価格が急騰。

△日本駐車場 <2353>

21年8月~22年1月期大幅増益で自社株買いも好感。

△農業総研 <3541> [東証M]

穀物価格急伸で国産農産物の増産思惑も。

△クスリアオキ <3549>

2月既存店売上高4ヵ月ぶり前年上回る。

△塩野義 <4507>

新型コロナ経口薬及びワクチン関連として存在感高まる。

△Sサイエンス <5721>

ニッケル価格急上昇で思惑。

△三菱商 <8058> 、伊藤忠 <8001>

総合商社株に投資マネーの流入加速。

△第一商品 <8746> [JQ]

クラウドバンク株を追加取得、金価格上昇も引き続き材料視。

△平和不 <8803>

不動産投資指数への組み入れ発表を好感。

▼ラクーンHD <3031>

第6波の影響で停滞懸念強まり22年4月期業績予想を下方修正。

▼日野自 <7205>

エンジン認証に関する不正行為を正式発表。

東証1部の値上がり率上位10傑は(1)Sサイエンス <5721> 、(2)OATアグリ <4979> 、(3)富士石油 <5017> 、(4)日本コークス <3315> 、(5)三菱マ <5711> 、(6)日本駐車場 <2353> 、(7)出光興産 <5019> 、(8)INPEX <1605> 、(9)平和不 <8803> 、(10)黒谷 <3168>

値下がり率上位10傑は(1)日野自 <7205> 、(2)三陽商 <8011> 、(3)愛時計 <7723> 、(4)WSCOPE <6619> 、(5)アウトソシン <2427> 、(6)日製鋼 <5631> 、(7)DyDo <2590> 、(8)マーキュリア <7347> 、(9)メイコー <6787> 、(10)日本CMK <6958>

【大引け】

日経平均は前日比764.06円(2.94%)安の2万5221.41円。TOPIXは前日比50.91(2.76%)安の1794.03。出来高は概算で17億5053万株。東証1部の値上がり銘柄数は225、値下がり銘柄数は1920となった。日経ジャスダック平均は3493.35円(62.49円安)。

[2022年3月7日]

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