株価指数先物【寄り前コメント】 2万5000円割れ後の自律反発期待も、ロングは限られ戻り売りスタンスのショートに向かいやすい
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 25040 -170 (-0.67%)
TOPIX先物 1780.0 -11.5 (-0.64%)
シカゴ日経平均先物 25030 -180
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
7日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックなど主要な株価指数が下落。ロシアへの経済制裁に伴う原油価格の高騰が、インフレや消費減退につながるとの警戒から、売り優勢の相場展開となった。また、ロシアとウクライナの3回目の停戦交渉が行われたものの、進展が見られなかったこともセンチメントを冷ました。S&P500業種別指数はエネルギー、公益事業の2セクターのみが上昇する一方で、消費者サービスは7%超、耐久消費財・アパレル、半導体・同製造装置は5%を超える下落となった。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は日中大阪比180円安の2万5030円で取引を終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比40円高の2万5250円で始まり、その後に軟化し一時2万4970円と節目の2万5000円を下回る場面もあった。売り一巡後は出直りを見せ、リバウンド基調が強まるなか米国市場の取引開始後には2万5530円まで上昇。ただし、終盤にかけて再び軟化して2万5040円で取引を終えた。
日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まりそうだ。原油高騰の影響は昨日の大幅な下落によってある程度は織り込まれているが、ナイトセッションで一時節目の2万5000円を割り込んでおり、短期のヘッジファンドによる売り仕掛け的な動きには注意しておきたい。もっとも、2万5000円割れ後に早い段階で下げ渋る動きを見せてくるようであれば、いったんは自律反発を意識したロングも入る可能性はありそうだ。
とはいえ、ロシアとウクライナの3回目の停戦交渉に進展が見られなかったほか、ロシアが提示した人道回廊は避難先にロシアやベラルーシを指定しているため、ウクライナ側は拒否する姿勢を示していると報じられている。一般人の避難も実現しない状況のなか、先行きの波乱を警戒したポジション圧縮の動きも高まりやすい。週末の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えたロールオーバー中心の商いのなか、ポジションをロングに傾けてくる動きは限られそうである。波乱展開が警戒されるなか、リバウンド局面においては戻り売りスタンスによるショートの動きに向かいやすい。
VIX指数は36.45に上昇した。2月24日につけた高値37.79には届いていないものの、2月24日の高値と1月24日につけた高値38.94が射程に入ってきているなか、リスクオフの状態は継続しており、ヘッジ対応の動きも強まりやすいところであろう。
また、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.07倍に低下した。再び5日、25日移動平均線を下回ってきていることから、ヘッジを考慮したポジションとしてはNTショートに向わいやすいだろう。
株探ニュース