イルグルム:2月単月の全社売上高は前年同月比で+9.5%、通期の予定増収率+21.7%に対し今期累計(5ヶ月間)の売上高実績は+8.1%
株式会社イルグルム(東証マザーズ上場、コード:<3690>、岩田進社長)は、3月7日に2022年9月期(今期:2021年10月~2022年9月)の5ヶ月目となる、2022年2月の月次売上高を発表した(2022年1月以降の数値は、監査法人の監査を受けていない速報値ベース。単位未満を四捨五入、以下同様)。
月次の全社売上高は、10月265百万円、11月255百万円、12月257百万円、1月266百万円、2月269百万円と横這いが続いている(図表1)。なお、前年同月比では2021年7月以降、2022年1月まで8ヶ月連続で増収となった(図表2)。
同社は今期の全社売上高を3,600百万円、前期比では+21.7%と高い増収率を見込んでいる。これに対し今期累計(2021年10月から2022年2月までの5ヶ月間の累計)の売上高は、前年同期比では+8.1%となっている。
事業別にみると、主力のマーケティングプラットフォーム事業では、2月の売上高は245百万円、前年同月比では+13.1%と二桁の増収となった。なお、1月の売上高231百万円に対しては、+5.9%の増加である。コアビジネスであるアドエビス(インターネット広告効果測定ツールの提供)が堅調に推移し、アドフープ(広告代理店マッチングサービス)に加え、2021年3月に連結子会社化した株式会社スプー(Webメディアの企画・制作・編集・運営を展開)、及び同年8月より連結子会社化した株式会社トピカ(SNS と動画を活用したマーケティング支援事業を展開)、同じく2022年2月より連結子会社化したファーエンドテクノロジー株式会社(インターネットサービス:SaaSの提供や情報セキュリティ支援サービスを営む)を含めた新サービスが、増収に寄与していると思われる。
一方、商流プラットフォーム事業部門の2月の売上高は、24百万円と前年同月比では△17.2%の減収、1月の売上高である35百万円と比較すると、△11百万円(△30.2%)の減収となった。一部の顧客からの解約の影響が続いているが、今期に入り月次売上高は23~35百万円前後で推移している(図表1、図表2)。なお、同事業の売上高が、全社売上高に占める割合は約1割と小さい。
総じて、商流プラットフォーム事業部門の減収(前年同月比、以下同様)を、マーケティングプラットフォーム事業における新サービスの増収が補い、全社ベースでは10%前後の増収を維持する傾向は変わらない。
なお、今期、2桁の増収増益、並びに過去最高売上高と利益の連続更新の予想を、同社は変更していない。通期では、営業利益470百万円(同+28.6%)、経常利益460百万円(同+26.3%)、当期純利益320百万円(同+33.5%)を計画している。また、年間の一株当たり配当金については、前期5.2円から今期7.5円へと+2.3円の増配を予定している。月次売上高の推移に加え、今後のM&Aや事業提携についても注目していきたい。
(出典)株式会社ウイルズ、(情報提供)アルファ・ウイン・キャピタル株式会社
株探ニュース