話題株ピックアップ【夕刊】(2):ステムリム、キヤノン、アスカネット
■SPDR <1326> 21,515円 +215 円 (+1.0%) 本日終値
SPDRゴールド・シェア<1326>やNEXT FUNDS 金価格連動型上場投信<1328>、純金上場信託(現物国内保管型)<1540>といった金ETFが高い。7日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は前週末比29.3ドル高の1トロイオンス=1995.9ドルに上昇。一時2007.5ドルと20年8月以来、1年7カ月ぶりの高値に買われた。米欧諸国がロシア産原油の輸入禁止を検討していると伝わり、原油価格が急伸。同日のNYダウが大幅安となるなか、リスクオフ姿勢が強まり金に見直し買いが流入している。
■アイル <3854> 1,275円 +12 円 (+1.0%) 本日終値
アイル<3854>は5日ぶり反発。同社は7日取引終了後、22年7月期第2四半期累計(8~1月)連結営業利益は8億4700万円だったと発表した。通期計画20億円に対する進捗率は42.4%。なお、「収益認識に関する会計基準」適用のため、前年との比較は記載されていない。主力のパッケージソフトウェア「アラジンオフィス」の商品力強化などで、受注実績は堅調に推移した。なお、前年同期は新型コロナウイルスの影響に伴う検収時期の変更によって売上高が増加しており、その反動が出ているとした。
■ステムリム <4599> 605円 +5 円 (+0.8%) 本日終値
ステムリム<4599>が3日ぶりに反発。7日の取引終了後、塩野義製薬<4507>に導出した再生誘導医薬開発品レダセムチドから創製したペプチド医薬「S-005151」を利用した炎症性腸疾患に対する新規治療に係る用途特許について、米国で特許が成立したと発表したことが好感された。同特許は、現在開発が進んでいる特定のレダセムチド(HMGB1断片ペプチド)の適応症の拡大を目的とするもので、特許成立により米国におけるレダセムチドに基づく炎症性腸疾患の治療用医薬開発の可能性を担保することができるとしている。なお、同件による22年7月期業績への影響はないとしている。
■キヤノン <7751> 2,586.5円 +7 円 (+0.3%) 本日終値
キヤノン<7751>は3日ぶりに反発。7日の取引終了後に開催した22年経営方針説明会で25年12月期にカメラなどイメージング部門の売上高で1兆円(21年12月期6535億円)を目指すと発表。本体・レンズのラインアップを拡充しミラーレスカメラでも世界シェアナンバーワン確立を目指すほか、監視カメラなどネットワークカメラの強化、光学技術を核とするイメージングビジネスの展開などを進めるとしている。また、配当性向50%をメドに、年間配当160円を早期に実現するとしている。
■タカラバイオ <4974> 2,173円 +1 円 (+0.1%) 本日終値
タカラバイオ<4974>が6日ぶりに反発。同社は7日、mRNA合成を効率的に行うためのmRNAワクチン開発用試薬を発売したと発表したことが材料視されたもよう。前日に昨年来安値を更新したこともあって買いが入りやすくなっているようだ。今回発売したのは「Takara IVTpro mRNA Synthesis System」、「T7 RNA Polymerase ver.2.0」、「Pyrophosphatase(inorganic)」の3製品で、いずれも研究用試薬。mRNAは、細胞内でゲノムの遺伝情報からタンパク質をつくる際に必要な分子であり、近年は新型コロナウイルスに対するmRNAワクチンが開発され、新たな創薬モダリティ(治療法)として注目されている。
■セリア <2782> 2,655円 -219 円 (-7.6%) 本日終値
セリア<2782>は急落で昨年来安値を更新。7日の取引終了後に発表した2月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比7.6%減と4カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。客数が同7.3%減と落ち込んだほか、客単価も同0.4%減となった。なお、全社売上高は同2.7%減だった。
■レーザーテック <6920> 17,450円 -110 円 (-0.6%) 本日終値
レーザーテック<6920>が下げ止まらない展開となっている。年初から一貫した下落トレンドを続け、前日時点で株価はほぼ半値となっていたがきょうは更に一段安となった。特に前日までわずか2営業日で3000円も株価を切り下げており、売り圧力の強さが浮き彫りとなっている。半導体マスクブランクス検査装置で世界シェアを独占しており、その成長性に期待が大きい一方、高PERが際立っており、前日終値で75倍と依然として割高感が際立っている。ウクライナ有事に絡み世界的なインフレ懸念が高まるなか、各国中央銀行による金融引き締めの動きが早まるとの見方がハイテクセクターには逆風となっており、その象徴株の一つとして同社株は売りのターゲットとなっている。
■ファーマフーズ <2929> 1,554円 -8 円 (-0.5%) 本日終値
ファーマフーズ<2929>は反落。同社は7日取引終了後、22年7月期第2四半期(8~1月)連結営業利益は20億3200万円(前年同期は8100万円の赤字)と発表したが、黒字転換を好感した買いは限定的のもよう。通期計画57億7300万円(前期比1.8%増)は据え置かれた。商品ラインアップが増えたことで、より投資効率がよい商品への広告投資を行うことができるようになり、利益増加につながったとした。
■アスカネット <2438> 1,509円 +259 円 (+20.7%) 一時ストップ高 本日終値
アスカネット<2438>が急反騰。7日の取引終了後、22年4月期の単独業績予想について、売上高を62億7000万円から63億2600万円(前期比9.6%増)へ、営業利益を2億8500万円から4億4100万円(同59.0%増)へ、純利益を2億円から3億1200万円(同38.7%増)へ上方修正したことが好感された。遺影写真など画像映像のデジタル加工や通信出力サービスを提供するフューネラル事業で新規顧客獲得が堅調に推移したことに加えて、フォトブック事業でウェディング市場における新型コロナウイルス感染症拡大の影響が想定ほどではなかったことや、スタジオ向け写真集が好調なことが要因としている。なお、第3四半期累計(21年5月~22年1月)決算は、売上高46億8800万円(前年同期比11.9%増)、営業利益3億6900万円(同2.6倍)、純利益2億6200万円(同2.1倍)だった。
株探ニュース