デルタフライは大幅に5日続落、22年3月期業績予想を上方修正も赤字継続を嫌気
Delta-Fly Pharma<4598>は大幅に5日続落。同社は8日取引終了後、非小細胞肺がんの患者を対象に開発中の「DFPー14323」の日本国内における独占的販売権を付与するライセンス契約を、日本ケミファ<4539>と締結したと発表した。がん免疫担当細胞の表面に存在するアミノペプチターゼNと結合してがん患者の免疫応答を強め、標準的な抗がん剤と併用しても副作用を増強することなく効果を高められるため、高齢者や末期のがん患者の治療剤として期待されている。
デルタフライではこの契約に伴い、ケミファから契約一時金2億円のほか、今後の開発や販売状況に応じたマイルストーン収入などを受領する。あわせて、契約一時金2億円を反映し、22年3月期単独業績予想について、売上高を1億円から3億円(前期比0.0%増)へ、営業損益を13億円の赤字から11億円の赤字(前期は8億5200万円の赤字)へ、純損益を13億円の赤字から11億円の赤字(同8億6200万円の赤字)へ上方修正した。ただ、依然として赤字継続の見通しとなることから、これを嫌気した売りが優勢のようだ。