話題株ピックアップ【昼刊】:三井海洋、大平金、大ガス
■三井海洋開発 <6269> 1,205円 +98 円 (+8.9%) 11:30現在 東証1部 上昇率5位
三井海洋開発<6269>が高い。10日の取引終了後、イタリア石油大手エニの子会社から受注し、建造を行っていたFPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)が、現地時間2月23日にメキシコ沖合で原油生産を開始したと発表。これが材料視されているようだ。エニから受注したFPSO「FPSO MIAMTE MV34」は、エニ子会社がオペレーターを務めるメキシコ沖合のArea 1(エリア・ワン)鉱区の開発プロジェクトに用いられる。日量9万バレルの原油生産能力、日量7500万立方フィートのガス生産能力のほか、70万バレルの原油貯蔵能力を持つ。
■大平洋金属 <5541> 3,915円 +200 円 (+5.4%) 11:30現在 東証1部 上昇率8位
大平洋金属<5541>が全体軟調相場に抗して大幅反発。前日は全体相場が急騰するなかにあって小幅ながらマイナス圏で引けたが、きょうは買い直され、一時4000円大台を回復。前日のマーケットは原油価格をはじめとするコモディティ価格の下落が好感されたが、フェロニッケル製錬大手の同社にとっては逆にマイナス材料として働く。しかし、ニッケル価格はレアメタルのなかでも足もと記録的な上昇を示しており、LMEは取引を停止する事態にまで追い込まれた。ウクライナ情勢も絡みニッケル市況の高値推移は当面続くとみられており、同社株の先高期待は強いようだ。
■プレミアムW <2588> 2,469円 +85 円 (+3.6%) 11:30現在
プレミアムウォーターホールディングス<2588>は大幅続伸している。10日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を650億円から680億円(前期比20.7%増)へ、営業利益を54億円から60億円(同36.5%増)へ、純利益を33億円から34億円(同6.5%増)へ上方修正し、あわせて無配としていた年間配当についても期末一括20円の初配当を実施すると発表したことが好感されている。コロナ禍にあっても、計画を上回るペースで保有契約件数が純増し、宅配水の出荷数が想定を上回っていることが要因としている。
■ステムリム <4599> 616円 +19 円 (+3.2%) 11:30現在
ステムリム<4599>は大幅続伸。同社は10日取引終了後、22年7月期第2四半期累計(8~1月)単独営業損益は10億600万円の赤字(前年同期は7億7700万円の赤字)だったと発表したが、織り込み済みとの見方が優勢のようだ。通期見通しは合理的な業績予想の算定が困難であるとして、記載されていない。今期は再生誘導医薬開発品レダセムチドについて、臨床試験及び適応拡大に向けた研究開発が進捗することを見込んでいるとした。また、レダセムチドに続く再生誘導医薬開発候補品について、臨床試験及びライセンスアウトに向けた交渉が引き続き進捗する見通しであるとした。
■上村工業 <4966> 5,520円 +130 円 (+2.4%) 11:30現在
上村工業<4966>は続伸。同社は10日取引終了後、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行及び資本効率の向上を通じて株主利益の向上を図るため、40万株(発行済み株式総数に対する割合2.32%)もしくは20億円を上限とする自己株式の取得枠を設定すると発表した。取得期間は4月1日~8月31日。
■大阪ガス <9532> 2,230円 +16 円 (+0.7%) 11:30現在
大阪ガス<9532>は続伸。同社は10日取引終了後、22年3月期の年間配当予想を55円から57円50銭(前期は52円50銭)へ上方修正し、23年3月期は60円を見込んでいると発表した。あわせて、22年度のグループ経営計画を発表し、連結売上高は1兆8530億円(21年度計画は1兆5470億円)、営業利益は1065億円(同805億円)、経常利益は1150億円(同950億円)、純利益は820億円(同775億円)を計画しているとした。
■菱洋エレクトロ <8068> 1,882円 -223 円 (-10.6%) 11:30現在 東証1部 下落率トップ
菱洋エレクトロ<8068>は大幅反落となり、昨年来安値を更新。同社は10日取引終了後、23年1月期連結業績予想について、売上高1000億円(前期比10.8%減)、営業利益23億円(同1.9%増)、純利益15億3000万円(同18.3%減)、年間配当予想100円(前期は120円)と開示したが、減配の見通しが嫌気されているようだ。22年1月期の連結営業利益は22億5800万円(前の期比78.2%増)だった。前期は新型コロナウイルス感染症による影響からの回復が幅広い分野でみられたほか、デジタル家電向け半導体ビジネスの拡大、半導体供給不足下における旺盛な需要の下支えなどがあった。今期は新型コロナの感染再拡大や、昨年来の半導体をはじめとする電子部品の供給不足、原材料価格高騰などによるサプライチェーン混乱の長期化といった懸念が残っており、注視が必要な状況とした。
■ソフトバンクグループ <9984> 4,478円 -302 円 (-6.3%) 11:30現在
ソフトバンクグループ<9984>が3日ぶり反落。5000円台を割り込んだ水準では自社株買いへの期待を背景に、個人投資家の信用取引を使った買いが観測されていたが、SQ通過後に上値の重さを嫌気した売りが目立つ。また、同社が出資する中国電子商取引最大手のアリババ集団<BABA>が前日の米国株市場で8%の急落をみせた。これは、米証券取引委員会(SEC)が、昨年成立した法律に伴う新たな規制を順守していないADR銘柄に対し、リストを公表するなど圧力を強めており、場合によっては上場廃止となるリスクもある。中国企業がそのリストに挙げられており、アリババはその連想で株価を大きく下げた。これがソフトバンクGにとってもネガティブ材料となっている。
■トヨタ自動車 <7203> 1,848円 -97.5 円 (-5.0%) 11:30現在
トヨタ自動車<7203>は3日ぶり反落。前日は全体相場が先物主導で急騰するなか、インデックス買いを交え5.4%高と大きく上値を伸ばし5日移動平均線を上回ったが、きょうはメジャーSQ算出に絡む売りと目先筋の利益確定売りに再び下値を探る展開となっている。米長期金利の上昇を背景にドル・円相場ではドルが買われる動きとなっており、足もと1ドル=116円台前半の推移と円安に振れていることは、輸出採算向上への期待から株価にはプラス材料となる。しかし、ウクライナ情勢が混迷を極めるなか、上値を買い進む動きは限定的だ。直近では、9日から10日にかけてサイバー攻撃の余波で再び2工場の生産ラインを停止したことが明らかとなり、これに伴う収益面への影響も警戒されている。
■パンパシHD <7532> 1,769円 -41 円 (-2.3%) 11:30現在
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>が反落している。10日の取引終了後に発表した2月度の月別販売高状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比1.0%減と3カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。新型コロナウイルスのオミクロン株が急激に感染拡大したことで売り上げが失速した。中旬以降は改善に向かったものの、前半のビハインドを巻き返すには至らなかった。
■ダスキン <4665> 2,762円 -12 円 (-0.4%) 11:30現在
ダスキン<4665>は全体相場の地合い悪のなか、底堅さをみせている。同社は10日取引終了後、不動産管理会社向けの原状回復クラウドサービスを開発・運営するREMODELA(大阪市北区)に出資し、株式の一部を取得したと発表した。REMODELAは賃貸不動産の原状回復工事における受発注業務をオンライン化する 「REMODELA(リモデラ)」を運営しており、20年2月の運用開始以降、関西圏・首都圏において不動産会社などから300社超のユーザー登録を受けている。ダスキンでは今回の出資により、既存事業である清掃・衛生関連サービスの提供・協業を視野に入れるほか、将来的なシナジーが発揮できる領域において新たな価値創造を目指すとした。
■コラントッテ <7792> 659円 +100 円 (+17.9%) ストップ高 11:30現在
コラントッテ<7792>が続伸している。同社はきょう、ワークマン<7564>とのコラボレーション商品を発売したと発表しており、これが株価を刺激しているようだ。コラボ商品は、磁気アクセサリーや磁気サポーター、磁気ウエアなど。同社のコラボブランド「コラントッテラボ(家庭用永久磁石磁気治療器のライセンスブランド)」による医療機器認証された効果と、ワークマンの高機能でリーズナブルな価格を実現する商品企画力がタッグを組むことで、今回のコラボ商品の実現に至ったとしている。
■鎌倉新書 <6184> 454円 +51 円 (+12.7%) 11:30現在 東証1部 上昇率2位
鎌倉新書<6184>は商い伴い大幅高。10日の取引終了後、23年1月期業績予想を発表。売上高50億円(前期比30.7%増)、営業利益6億4000万円(同20.1%増)と前期に続き大幅増収増益となる見通しを示しており、これを好感した買いが入っているようだ。葬儀や仏壇、お墓などに関するポータルサイトの運営といった既存事業の拡大に加え、新サービスの展開も進めていく。なお、同時に発表した22年1月期決算は売上高38億2600万円(前の期18.1%増)、営業利益5億3200万円(同2.0倍)だった。
■山大 <7426> 1,201円 +116 円 (+10.7%) 11:30現在
山大<7426>が急反発している。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて、ロシアからの木材輸入が制限される見通しとなり、第2「ウッドショック」への警戒が強まるなか、国産木材製品の販売を手掛ける同社への関心が高まっているようだ。また、木材製品の販売を行うテーオーホールディングス<9812>、木質繊維を原料とする成型板の一種であるMDF(中密度繊維板)専業首位のホクシン<7897>なども高い。
■チエル <3933> 844円 +68 円 (+8.8%) 11:30現在
チエル<3933>は続伸。同社は10日取引終了後、資本効率の向上を通じた株主への利益還元、及び経営環境に応じた機動的な資本政策の遂行を図るため、10万株(発行済み株式総数に対する割合1.32%)もしくは1億円を上限とする自己株式の取得枠を設定すると発表した。取得期間は3月11日~5月31日。
●ストップ高銘柄
コラントッテ <7792> 659円 +100 円 (+17.9%) ストップ高 11:30現在
以上、1銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース