【杉村富生の短期相場観測】 ─サクラサク!株式投資のチャンス到来!
「サクラサク!株式投資のチャンス到来!」
●株価は「最悪シナリオ」を織り込む!
桜前線の北上とともに、春の株式投資シーズンが訪れつつある。外部環境は好転が著しい。1~3月の株式市場は苦戦を余儀なくされたが、4月以降は明るい展開となりそうだ。すでに、株価は底打ち、反騰態勢を固めている。弱気(ショート)筋はかさにかかって売り叩いただけに、いつものように「破滅だッ」と叫ぶことになろう。
年初以来のマーケットはウクライナ情勢、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策、国際商品市況の急騰、インフレ高進などの「最悪シナリオ」をハヤし、売り込んだ。いわく、NATO(北大西洋条約機構)軍とロシア軍との全面戦争に発展する、オイルショックが起きる、スタグフレーション(不況下の物価上昇)が避けられない、など。
しかし、現状は違う。原油先物価格は瞬間、北海ブレントが1バレル=139ドル、WTIが130ドル台に急伸したものの、現在は落ち着いている。ピーク比では値下がりだ。この背景にはアメリカのシェールオイルの増産加速(日量100万バレル)、ベネズエラからの原油輸入再開の思惑、アラブ首長国連邦の増産呼びかけなどがある。
FRBの1回目の利上げは0.25%(25ベーシスポイント)にとどまった。タカ派転換とはいえ、その姿勢は緩やかだ。QT(量的金融引き締め)は5~6月に開始されるだろうが、当初は国債償還の再投資停止という低速発進となろう。もちろん、CPI(消費者物価指数)次第の面はある。ただ、4月のCPIは低下する、と考えている。
●情報セキュリティ、IT支援企業を狙う!
さらに、コロナショックは中国、韓国を除いて収束に向かってきた。中国は封じ込めるだろう。日本はまん延防止等重点措置を解除する。アメリカでは全米50州において、学校でのマスク着用義務が廃止された。NY市場ではアメリカン航空グループ<AAL>、デルタ・エア・ラインズ<DAL>などエアライン株の上昇が目立っている。
これらはリオープニング関連セクターだ。日本市場でもANAホールディングス <9202> 、オリエンタルランド <4661> などがしっかりだ。JR東日本 <9020> の商いは弾んでいる。小物では短期、単発のアルバイト専門サイト「ショットワークス」を運営するツナググループ・ホールディングス <6551> に妙味があろう。
情報セキュリティ関連はサイバー攻撃が相次いでいるだけに、ロングランに狙える。デジタルアーツ <2326> 、野村総合研究所 <4307> 、グローバルセキュリティエキスパート <4417> [東証M]、セキュリティ機器の開発・製造を手掛ける「アレクソン」を買収し、中堅企業向けの防衛システムを提供しているNo.1 <3562> [JQ]に注目できる。
IT支援ではDX(デジタルトランスフォーメーション)に強いブリッジインターナショナル <7039> [東証M]、AI(人工知能)エンジン「KIBIT」を活用したビジネスデータ分析支援システム「Knowledge Probe」が脚光を浴びるFRONTEO <2158> [東証M]が狙い目だろう。
2022年3月18日 記
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