インデックスに振らされにくい中小型株への物色に向かわせる可能性/オープニングコメント

市況
2022年4月1日 8時29分

1日の日本株市場は、売り一巡後はこう着の強い相場展開になりそうだ。3月31日の米国市場はNYダウが550ドル安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)が注視している2月のコアPCE価格指数が高い伸びとなったことから、インフレへの警戒が高まった。また、ロシアによるウクライナ攻撃の勢いは弱まらず停戦期待が後退したほか、景気後退入り懸念も浮上し終日軟調に推移した。その他、月末、四半期末絡みの調整売りが幅広い銘柄に出たことにより、下落幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比255円安の27535円。円相場は1ドル121円70銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。ただし、米国市場は大幅な下落とはなったものの、月末、四半期末絡みの調整売りの影響が大きかったと見られる。期末特有の需給要因であることから、これが通過したことにより押し目狙いの動きも意識されてきそうだ。また、コアPCE価格指数の高い伸びによってインフレへの警戒が高まったものの、概ね予想された数値だった。雇用統計の発表を控えていることから積極的な売買は手控えられる可能性はあるものの、押し目待ちの買いは意識されやすい。

また、本日はオリックス<8591>の日経平均組み入れによるリバランスの動きがある。オリックスを組み入れるための資金捻出によって他の指数構成銘柄への売りが警戒されているものの、これについても予想されていることであり、短期的な売り仕掛けの動きがあったとしても、その後のショートカバーを意識させよう。また、新年度入りに伴う需給なども期待されやすく、売り一巡後の底堅さは見られそうである。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から日経平均は27500円辺りに接近することになりそうだが、75日線が位置する27474円水準が支持線として見られるだろう。

そのため、全体としてはこう着感が強まるものの、底堅さが意識されるなかでは、インデックスに振らされにくい中小型株への物色に向かわせる可能性はある。昨日のマザーズ指数は小幅ながらも3日続伸で直近戻り高値水準と75日線を捉えてきた。短期的な値幅取り狙いが中心になりそうだが、個人主体による中小型株物色が意識されやすい。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.