【杉村富生の短期相場観測】 ─個別銘柄は好材料に素直に反応! 弱気は無用!

市況
2022年4月17日 9時15分

「個別銘柄は好材料に素直に反応! 弱気は無用!」

●打たれ強くなった株式市場! リスクに耐性!

外部環境は相変わらず、不透明である。それに、先物主導だ。ヘッジファンドの動向に振り回されている。しかし、基本的に、買い気は強い。個別銘柄は好材料に素直に反応する。14日はシリコンスタジオ <3907> [東証G]、川崎地質 <4673> [東証S]などストップ高が11銘柄あった。市場は打たれ強くなったということか。

確かに、マーケットはウクライナ情勢、国際商品市況の高騰、インフレ懸念、各国中央銀行の金融引き締めシフト、食糧危機などを気にしている。さらに、オーバーキル(金融引き締めが効きすぎて景気失速を招くこと)、スタグフレーション(不況下の物価上昇)リスクなどが存在する。ただ、株価には耐性が生じつつある。

もちろん、FRB(米連邦準備制度理事会)は3月の8.5%のCPI(消費者物価指数)上昇率を受け、5月3~4日のFOMC(連邦公開市場委員会)では50bp(ベーシスポイント→0.5%)の利上げ、及びQT(量的金融引き締め)に踏み切る見通しだ。QTは月間最大950億ドルと予想されている。投資家が脅えるのは当然だろう。

とはいえ、FRBのウォーラー理事(タカ派の代表格)が「インフレのピークアウトは近い」と語っているように、状況は変わると思う。原油の調達難については中国、インドがロシア産原油を格安で購入する計画になっている。この分、需給逼迫が解消され、原油価格の押し下げ圧力が発生する。

●アメリカの農村地域は空前の好景気!

余談だが、アメリカは資源・エネルギー、穀物などを自給自足できる国だ。NYダウナスダック指数は高値波乱となっている。しかし、国策3業種(エネルギー、農業、防衛関連セクター)は絶好調である。特に、穀物商社のブンゲ<BG>農業機械のトラクターサプライ<TSCO>などが人気を集めている。

農村地域は空前の穀物景気に沸いているという。トラクターサプライは農業・牧場用機械をはじめ、園芸用品、飼料、薬剤、工具、作業服・靴などを取り扱っている。ウクライナ情勢の長期化は農村地域の人々の生活を潤すことになる。日本企業ではクボタ <6326> [東証P]、井関農機 <6310> [東証P]か。井関農機はちょっと"小粒"だが……。

このほか、 天然ガスのINPEX <1605> [東証P]、資源に強い三井物産 <8031> [東証P]、LNG(液化天然ガス)プラントの日揮ホールディングス <1963> [東証P]はじっくり狙える。さらに、ウッドショックを逆手に取れるウッドワン <7898> [東証S]、メタバース関連のグリー <3632> [東証P]に妙味があろう。

NCS&A <9709> [東証S]はソフト開発の老舗だ。設立は1966年で、89年に上場した。SI(システムインテグレーション)、アウトソーシング、市役所向けAI(人工知能)窓口ナビゲーションなどを手掛けている。足元の業績は好調だ。時価はPER9.9倍、配当利回り4.5%と出遅れが著しい。チャートはボックス圏の下限に到達し、反騰態勢にある。

2022年4月15日 記

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