話題株ピックアップ【夕刊】(1):メタバース関連、GMO-PG、東エレク

注目
2022年4月19日 15時16分

■C&R <4763>  2,228円  +110 円 (+5.2%)  本日終値

クリーク・アンド・リバー社<4763>が急反発、一時2280円まで上昇し今月15日につけた2256円の高値を抜き、上場来高値を更新した。映像やゲーム、Webコンテンツなどの制作代行事業及びクリエーターの派遣を手掛けるが、VR分野における優位性を会社側は前面に押し出す経営戦略をとっている。Web3時代を意識して、クリエイティブ領域の開発スタジオやデジタル技術を有するITエンジニアを融合し「C&R Creative Studios」を組成、メタバースやNFT分野での展開に注力の構えにあり、中期的な成長キャパシティーの高さが注目されている。足もとの業績も絶好調で22年2月期の営業39%増益に続き、23年2月期も17%営業増益と2ケタ成長を継続する見通し。

■フィールズ <2767>  880円  +41 円 (+4.9%)  本日終値

フィールズ<2767>が大幅続伸。3月25日に1008円の年初来高値をつけた後は調整を入れていたが、目先売り物が枯れ、前日から切り返しトレンドに勢いがついている。きょうの東京市場はメタバース関連株に物色の矛先が向いている。前日に、三菱商事<8058>やANAホールディングス<9202>などをはじめ22社が「メタバース推進協議会」を3月末に立ち上げたことを正式に発表しており、これが関連銘柄の株価を刺激している。そのなか、フィールズはNTTドコモのVRコンテンツへの版権提供など協業体制にあるが、NTTドコモはメタバース空間の「XRワールド」でコミュニケーションサービスなどを開始しており、フィールズもメタバース分野の開拓に意欲的であることから今後の展開に思惑が募っている。

■GMO-PG <3769>  11,180円  +420 円 (+3.9%)  本日終値

GMOペイメントゲートウェイ<3769>は4日ぶりに反発。18日の取引終了後、22年9月期の連結業績予想について、純利益を98億6000万円から208億6000万円(前期比2.4倍)へ上方修正したことが好感された。持ち分法適用会社2C2Pの全株式を6月をメドに、シンガポールのアドバンスド・ニュー・テクノロジーズに売却することに伴い、株式売却益160億円を計上することが要因。なお、売上高500億円(同20.0%増)、営業利益162億3400万円(同25.0%増)は従来見通しを据え置いている。

■INPEX <1605>  1,668円  +61 円 (+3.8%)  本日終値

INPEX<1605>は5日続伸し新高値。石油資源開発<1662>もしっかり。18日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の5月限が14日に比べ1.26ドル高の1バレル=108.21ドルに上昇した。一時、109.81ドルまで値を上げる場面があった。リビアの主要油田の操業停止が伝わったことで原油需給が引き締まるとの観測が強まった。ロシアからの供給減少も見込まれるなか、原油価格は反発基調にある。こうしたなか、INPEXなどに買いが入った。

■ダイセキ <9793>  4,285円  +140 円 (+3.4%)  本日終値

ダイセキ<9793>は4日ぶりに反発。18日の取引終了後、上限を60万株(発行済み株数の1.18%)、または30億円とする自社株を、19日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表した。今朝、41万6500株(総額17億2639万円)の自社株を取得した。企業環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしている。

■IHI <7013>  3,035円  +97 円 (+3.3%)  本日終値

IHI<7013>が反発。この日、グループ会社のIHIエアロスペースが、九州の宇宙スタートアップ企業であるQPS研究所(福岡市中央区)と、小型SAR衛星「QPS-SAR」の3号機及び4号機の打ち上げを受注したと発表しており、これが好感された。同衛星は、QPS研究所が北部九州を中心とした日本全国25社以上のパートナー企業と一緒に開発・製造中で、22年度にJAXA(宇宙航空研究開発機構)によりイプシロンロケット6号機で打ち上げられる予定。なお、IHIエアロスペースにとっては商業衛星の打ち上げ受注は今回が初となる。

■東京エレクトロン <8035>  55,420円  +1,240 円 (+2.3%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株が総じて買い優勢の展開。前日の米国株市場では米長期金利の上昇を背景に主要株価3指数がいずれもマイナス圏で引けたが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は反発した。SOX指数は前週14日に年初来安値を更新したものの、目先は半導体関連に買い戻しの動きが強まり、週明けの米株市場では2%近い上昇率を示し底入れの兆しをみせている。東京市場でも半導体主力株は下値模索の動きを強いられていたが、直近ではローツェ<6323>やマルマエ<6264>など関連銘柄の決算発表が想定以上に好調な内容で、見直しムードも漂い始めた。3月決算企業はこれから発表が本格化することで、足もと積極的な買いを入れにくい半面、空売り筋の買い戻しによるリバウンドも想定される。

■大阪ガス <9532>  2,111円  +47 円 (+2.3%)  本日終値

大阪ガス<9532>が3日ぶりに反発。18日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、純利益が775億円から1280億円(前の期比58.3%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。米連結子会社で、繰延税金資産と法人税等調整額を計上する見込みとなったことが要因という。なお、売上高は1兆5470億円から1兆5860億円(同16.3%増)へ、営業利益は805億円から945億円(同16.0%減)へ上振れた。

■大阪ソーダ <4046>  3,165円  +70 円 (+2.3%)  本日終値

大阪ソーダ<4046>が3日ぶり反発。18日の取引終了後、22年3月期業績予想の上方修正を発表。営業利益を107億円から124億円(前の期比48.7%増)へ増額しており、これが好感されたようだ。売上高も820億円から880億円(前の期972億6600万円)へ引き上げた。電子材料関係向けを中心に樹脂原料の販売が想定を上回ったほか、医薬品精製材料や医薬品原薬・中間体が順調に推移したことが業績を押し上げる。あわせて従来35円としていた期末配当の増額修正も発表し、10円増の45円とした。これにより年間配当は80円(前の期65円)となる見込み。

■富士急行 <9010>  4,020円  +70 円 (+1.8%)  本日終値

富士急行<9010>が3日ぶりに反発。SBI証券が18日付で新規に投資判断「買い」、目標株価4860円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券では、リオープニングで収益急回復が期待できる時期に入ってきたとし、投資のタイミングが到来したと判断。オリエンタルランド<4661>やスノーピーク<7816>など成長力・収益力の高いレジャー関連の企業を比較対象と考えれば、株価に出遅れ感があり、高い株価バリュエーションが許容されるとしている。

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