話題株ピックアップ【昼刊】:インソース、エムスリー、富士通
■インソース <6200> 2,375円 +310 円 (+15.0%) 11:30現在 東証プライム 上昇率トップ
インソース<6200>がカイ気配スタートで上値指向鮮明、フシ目の2000円をサポートラインに切り返し急となっている。社会人研修向け講師派遣など人材サービスを展開するが、民間企業の旺盛な需要を開拓し、高単価なデジタルトランスフォーメーション(DX)研修が寄与して業績は絶好調に推移している。25日取引終了後に22年9月期上期(21年10月~22年3月)業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の12億3000万円から16億7000万円(前年同期比33%増)に大幅増額修正しており、これがサプライズを誘った。前年同期実績は12億5700万円であり、今上期は従来計画では小幅ながら減益を見込んでいただけに、株価を強く刺激する格好となった。
■OBC <4733> 4,750円 +345 円 (+7.8%) 11:30現在 東証プライム 上昇率5位
オービックビジネスコンサルタント<4733>は大幅続伸し、底値圏離脱の動きを見せている。同社は主力の基幹業務ソフト「奉行」シリーズを強みに、企業の旺盛なデジタル化需要を捉えている。前週21日に発表した23年3月期業績予想では、前期に続き売上高、営業利益ともに過去最高を更新する見通しを示した。配当予想も前期から据え置きの70円を見込む。これを受け、発表翌日こそ材料出尽くしの売りに押されたものの、その後は改めて好業績を評価する流れとなっている。
■キヤノンMJ <8060> 2,765円 +184 円 (+7.1%) 11:30現在 東証プライム 上昇率6位
キヤノンマーケティングジャパン<8060>が急伸して4日ぶりに反発し年初来高値を更新している。25日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を5800億円から5830億円(前期比5.6%増)へ、営業利益を405億円から415億円(同4.5%増)へ上方修正したことが好感されている。第1四半期(1~3月)決算で、コンスーマセグメントでレンズ交換式デジタルカメラの交換レンズやインクジェットプリンターの高単価製品が好調に推移したことや、エンタープライズセグメントで製造業向けのSI案件が好調に推移したこと、更にエンタープライズセグメントとエリアセグメントで主にITソリューションにおいて高付加価値な製品・サービスの構成比が高まったことなどを織り込んだとしている。なお、純利益は295億円(同0.3%増)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期決算は、売上高1474億1900万円(前年同期比5.0%増)、営業利益147億9600万円(同39.8%増)、純利益100億3500万円(同25.6%増)だった。
■ギフティ <4449> 1,077円 +56 円 (+5.5%) 11:30現在
ギフティ<4449>が大幅続伸している。25日の取引終了後、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として秋田県が実施する「『秋田の飲食店』県民応援事業」に、自治体・地域の課題を解決するデジタルプラットフォーム「e街プラットフォーム」が採用されたと発表しており、これが好材料視されている。同事業は、新型コロナウイルス感染症の影響により売上が大幅に減少している秋田県内の飲食店における消費喚起及び支援を目的としたもの。今回の採用により、同プラットフォームの基本ソリューションである「e街ギフト」を介して、4月25日から12月31日の期間で利用可能なプレミアム付飲食券「秋田県プレミアム飲食券」をバリアブル型電子飲食券として提供を開始した。また、「e街ギフト」としては初めて、電子飲食券を追加購入、複数購入した場合に残額を合算して利用できる機能を実装したという。
■理研ビタミン <4526> 1,718円 +76 円 (+4.6%) 11:30現在
理研ビタミン<4526>が大幅反発している。25日の取引終了後、700万株(発行済み株数の17.20%)の自社株を5月10日付で消却すると発表しており、これが好材料視されている。同時に、21円を予定していた22年3月期の期末配当の25円(年間46円)への増額と、配当方針を配当性向30%以上を目安とする配当方針に変更すると発表しており、これらも好材料視されている。
■エムスリー <2413> 4,319円 +136 円 (+3.3%) 11:30現在
エムスリー<2413>が3日ぶりに反発している。同社は25日、キヤノンメディカルシステムズ(栃木県大田原市)の診療所向け医事会計・電子カルテ事業を7月1日付で譲り受け、エムスリー子会社で電子カルテ及び医療DX事業を推進するエムスリーソリューションズへ事業統合すると発表しており、これが好感されている。今回の事業譲受は、電子カルテ事業の強化を図るのが狙い。事業譲受により、エムスリーソリューションズが医事会計・電子カルテを提供する医療機関数は1万カ所以上となり、取り扱う製品のラインナップが広がることで、医療機関のさまざまなニーズに対応することが可能になるとしている。
■北国FHD <7381> 3,290円 +95 円 (+3.0%) 11:30現在
北國フィナンシャルホールディングス<7381>は続伸。25日の取引終了後、集計中の22年3月期の連結業績について、経常利益が130億円から190億円(前の期比47.4%増)へ、純利益が70億円から93億円(同37.7%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感されている。子会社の北國銀行において、有価証券関係損益が予想を上回ったことや不良債権処理費が減少したことが寄与した。なお、業績の上振れに伴い、従来40円としていた期末配当を50円にすると発表した。年間では90円となり、前期実績に対しては10円の増配となる。
■日本システムウエア <9739> 2,285円 +65 円 (+2.9%) 11:30現在
日本システムウエア<9739>は高い。25日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、売上高が420億円から434億円(前の期比10.5%増)へ、営業利益が43億円から49億円(同16.8%増)へ、純利益が29億5000万円から34億5000万円(同24.8%増)へそれぞれ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感されている。官公庁・団体向けシステム開発やBPOサービス、クラウドサービスなどの受注が堅調に推移した。なお、業績の上振れに伴い、従来40円としていた年間配当を10円増額して50円(前の期40円)へ引き上げると発表した。
■富士通 <6702> 19,135円 +430 円 (+2.3%) 11:30現在
富士通<6702>が反発、寄り後早々に740円高の1万9445円まで上値を伸ばした。その後はやや伸び悩んでいるものの、1万9000円大台を維持した水準で売り物をこなしている。26日付の日本経済新聞が、「(同社の)全額出資子会社のスキャナー大手、PFUをリコー<7752>に売却する方針を固めた」と報じたことで、マーケットの視線を集める格好となった。報道によると、富士通は保有株式の8割を売却(約800億円)し、企業向けソフト開発に注力する方針が伝えられている。市場関係者によると「売却による収入は一回計上すれば終わりだが、それよりも利益成長の期待できない事業部門を外し、成長部門に経営資源を注ぐことで得るメリットは大きい。選択と集中による収益体質の改善はポジティブ材料」(中堅証券ストラテジスト)とする声があった。
■塩野義製薬 <4507> 7,085円 +139 円 (+2.0%) 11:30現在
塩野義製薬<4507>が反発している。25日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、売上高が2940億円から3350億円(前の期比12.7%増)へ、営業利益が900億円から1100億円(同6.3%減)へ、純利益が1000億円から1140億円(同1.9%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。出資する英ヴィーブヘルスケア社が米ギリアド・サイエンシズ<GILD>に対して行っていた抗HIV薬訴訟の和解に関して、一部和解金や特許ライセンス契約に伴う一時金などを計上した。また、今後の米国における抗HIV薬の売上高に対するロイヤルティーについて、将来受領予定のロイヤルティー相当分についても22年3月期売上収益として認識することも要因としている。また、55円を予定していた期末配当を60円に引き上げるとあわせて発表した。年間配当は115円(前の期108円)となる。
■セルソース <4880> 3,910円 +75 円 (+2.0%) 11:30現在
セルソース<4880>は6日続伸している。25日の取引終了後、同社の「セルソースヒト幹細胞順化培養液」が、協和(東京都新宿区)が販売するエイジングケア美容液ブランド「fracora(フラコラ)」シリーズの美容液「ヒト幹細胞培養エキス原液 LP」に原料として採用されたと発表しており、これが好材料視されている。「ヒト幹細胞培養エキス原液 LP」は、約2年前の発売から累計販売数60万本を突破した原液美容液「ヒト幹細胞培養エキス原液」の進化版として、セルソース製造の原料などを配合し再設計された新商品。採用された「セルソース ヒト幹細胞順化培養液」は、日本人女性の脂肪由来幹細胞を培養した上澄み液(培養上清液)を化粧品原料向けに調整したもので、細胞から分泌される成長因子を豊富に含んでおり、化粧品として塗布することで肌環境を整えるなどの効果が期待できるとしている。
■DyDo <2590> 4,965円 +50 円 (+1.0%) 11:30現在
ダイドーグループホールディングス<2590>は小幅反発。25日の取引終了後に発表した4月度(3月21日~4月20日)の国内飲料事業販売状況で、販売本数が前年同月比1.3%減となったが、織り込み済みとの見方が優勢のようだ。稼働日数は1日多かったが、チャネル別で自販機、流通ともに減少したことが響いた。
■キヤノン電子 <7739> 1,457円 -134 円 (-8.4%) 11:30現在 東証プライム 下落率トップ
キヤノン電子<7739>が3日続落となっている。同社は25日取引終了後に、22年12月期第1四半期(1~3月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比44.9%減の10億1400万円となり、通期計画の81億1000万円に対する進捗率は12.5%にとどまった。カメラ用部品など需要が回復した製品の増産対応を進めたことで売上高は同2.8%増の205億9200万円となったが、半導体をはじめとする電子部品や材料の逼迫、原材料価格の高騰などが利益面に影響した。なお、通期業績予想は従来見通しを据え置いている。
■住友金属鉱山 <5713> 5,404円 -465 円 (-7.9%) 11:30現在 東証プライム 下落率2位
住友金属鉱山<5713>、DOWAホールディングス<5714>など非鉄関連株が安い。中国での新型コロナウイルス感染拡大に伴う都市封鎖が世界のサプライチェーンに与える影響が懸念されており、景気の先行き不透明感が強まっている。足もと、銅やアルミニウムなど非鉄市況も軟調となっており、これが非鉄関連株の重荷となっている。住友鉱については個別で悪材料が出ており、特に下げがきつい。同社は前日25日にインドネシアでのニッケル製錬所建設に関する事業化検討を中止すると発表した。このプロジェクトは同社が掲げる長期戦略の一翼を担うものであっただけに、これを嫌気した売りも出ているようだ。
■INPEX <1605> 1,462円 -57 円 (-3.8%) 11:30現在
INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が安い。25日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の6月限が前日比3.53ドル安の1バレル=98.54ドルに下落した。新型コロナウイルス感染拡大に伴う中国の都市閉鎖(ロックダウン)により原油需要が減少するとの警戒感が強まった。この原油安を受け、INPEXなど石油関連株に売りが膨らんでいる。
■メディアリンクス <6659> 315円 +80 円 (+34.0%) ストップ高 11:30現在
メディアリンクス<6659>が急反騰している。午前10時ごろ、米通信事業者大手のアスタウンド・ビジネス・ソリューションズが、同社のIP伝送ソリューションを用いてファイバー網を新規の都市群に拡大したと発表しており、これが好感されている。アスタウンド社はこれまでにもメディアLのIPメディアゲートウェイの製品群を導入してきたが、今回の事業拡大により、メディアコンテンツ、特にプロフェッショナル/放送エンターテインメントやスポーツイベントなどの広帯域で高品質のサービスに対する需要の高まりに対応できるようになるとしている。
●ストップ高銘柄
トーセ <4728> 949円 +150 円 (+18.8%) ストップ高 11:30現在
アール・エス・シー <4664> 514円 +80 円 (+18.4%) ストップ高 11:30現在
Waqoo <4937> 714円 +100 円 (+16.3%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
テクノホライゾン <6629> 498円 -100 円 (-16.7%) ストップ安 11:30現在
以上、1銘柄
株探ニュース