話題株ピックアップ【昼刊】:ヤマダHD、ノジマ、アートSHD

注目
2022年5月9日 11時38分

■ヤマダホールディングス <9831>  471円  +80 円 (+20.5%) ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ

ヤマダホールディングス<9831>がストップ高。前週末6日の取引終了後、23年3月期業績予想について増収増益に転換する見通しを発表したほか、大規模な自社株買いの実施も明らかにしており、これを好感した買いが膨らんでいるようだ。今期の売上高は前期比4.6%増の1兆6940億円、営業利益は同12.5%増の739億円の見通し。同時に発表した前22年3月期決算は、売上高が前の期比7.6%減の1兆6193億円、営業利益が同28.6%減の657億300万円。会計基準の変更による影響をはじめ、時短営業などによる来店客減少や物価上昇に伴う消費者マインドの低下、巣ごもり需要の反動減などが響いた。あわせて、上限を2億株(発行済み株数の23.9%)、または1000億円とする自社株買いの実施を発表。取得期間は9日から来年5月8日まで。

■ノジマ <7419>  2,957円  +273 円 (+10.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位

ノジマ<7419>が4連騰し年初来高値を更新している。前週末6日の取引終了後に発表した23年3月期連結業績予想で、売上高5650億円(前期比横ばい)、営業利益340億円(同2.5%増)、純利益250億円(同3.3%減)と営業増益を見込み、年間配当予想を前期比2円増の52円を予定していることが好感されている。同社では今年4月に「省エネコンサルタント」制度を新設するなどコンサルティング力の強化を図っており、こうした取り組みやデジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みにより増収増益を目指すという。なお、22年3月期決算は、売上高5649億8900万円(前の期比8.0%増)、営業利益331億6600万円(同2.0%減)、純利益258億6200万円(同51.0%減)だった。

■アートSHD <3663>  901円  +83 円 (+10.2%)  11:30現在

アートスパークホールディングス<3663>が全体地合い悪をものともせず5日ぶり急反騰、一時11%高の909円と4月21日ザラ場以来となる900円台を一気に回復した。前週末6日取引終了後に発表した22年12月期第1四半期(22年1~3月)決算は、営業利益が前年同期比8.4%増の4億5600万円と増益を果たした。対通期進捗率は23%にとどまったが、対中間期(1~6月)進捗率では62%に達していることで、これを評価する買いが入った。もっとも、決算発表後のPTSでは安くなっており、きょうも朝方取引開始前は売り優勢との見方が強かった。市場では「(第1四半期は)サプライズ決算とは決して言えない内容だったが、決算前に外資系経由で貸株調達による空売りが高水準に入っていたことから、そのショートカバーを誘発した」(国内証券ストラテジスト)という見方が示されていた。同社のイラスト制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)」がドル箱商品として収益を牽引しているほか、写真や画像を3D化するメタバースサービスへの展開にも傾注しており、業容拡大への期待が強い。

■ヒロセ電機 <6806>  17,640円  +950 円 (+5.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位

ヒロセ電機<6806>が急動意。4月27日に1万5720円の年初来安値をつけたが、その後は底入れ反転の動きを明示、きょうはカイ気配スタートで5日移動平均線を足場に一気に水準を切り上げる展開をみせている。同社が前週末6日に発表した22年3月期決算は営業利益が前の期比46%増の407億6500万円と急拡大し、大幅に過去最高利益を更新した。産業機器や自動車用コネクターの需要が高水準だったほか、円安による為替メリットも発現した。更に23年3月期も前期比8%増の440億円を予想しており、伸び率こそ鈍化するものの連続ピーク益更新見通しにある。また、株主還元にも積極的な姿勢をみせ、前期配当を従来計画から120円上乗せした440円(前の期実績は240円)としたほか、発行済み株式数2.49%相当の94万8853株の自社株を消却することも併せて発表しており、これを好感する買いが集まっている。

■ユナイテッドアローズ <7606>  1,844円  +40 円 (+2.2%)  11:30現在

ユナイテッドアローズ<7606>が3日続伸している。前週末6日の取引終了後に発表した4月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高が前年同月比25.9%増となり、2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。前年は新型コロナウイルス感染拡大に伴う行動自粛、臨時休業などの影響があったが、4月は特に小売の売り上げ、客数が大きく増加した。また、前年に比べてセール売上構成比を抑えたことで、客単価が伸長したことや、前年同月に比べて休日が1日多かったことも寄与した。なお、全社売上高は同21.5%増だった。

■富士ソフト <9749>  6,850円  +60 円 (+0.9%)  11:30現在

富士ソフト<9749>が3日ぶりに反発。6日に提出された変更報告書でシンガポールを拠点とする運用会社の3Dインベストメントが同社株を買い増したことが明らかになった。保有比率は従来の12.98%から14.85%に上昇した。保有目的は「純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこと」としている。

■アダストリア <2685>  2,166円  +11 円 (+0.5%)  11:30現在

アダストリア<2685>は反発している。前週末6日の取引終了後に発表した4月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比20.1%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。気温の上昇やゴールデンウイークに向けた外出需要の増加で、春夏商品の販売が好調だった。また、前月に引き続き自社ECサイトのテレビCM放映やキャンペーンの実施が寄与したほか、前年に比べて休日が1日多かった影響もあった。なお、全店売上高は同23.0%増だった。

■良品計画 <7453>  1,200円  +6 円 (+0.5%)  11:30現在

良品計画<7453>が4日続伸している。前週末6日の取引終了後に発表した4月度の国内売上高で、直営既存店売上高とオンラインストアを合わせた売上高が前年同月比0.6%増となり、5カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。衣服・雑貨で雑貨やインナーの動向が改善したほか、生活雑貨もファブリックスやヘルス&ビューティーが好調に推移した。また、土日祝日の日数が前年に比べて1日多かった影響もあった。なお、直営全店とオンラインストアを合わせた売上高は同9.4%増だった。

■F&LC <3563>  3,005円  +12 円 (+0.4%)  11:30現在

FOOD & LIFE COMPANIES<3563>は続伸。前週末6日の取引終了後、22年9月期の連結業績予想について、売上高を3100億円から2950億円(前期比22.5%増)へ、営業利益を210億円から160億円(同30.1%減)へ、純利益を120億円から87億円(同34.0%減)へ下方修正したが、織り込み済みとの見方が強いようだ。上期に、国内では1月にまん延防止等重点措置が発令され、国外においても感染拡大防止のための各種規制が設けられるなど厳しい状況となったことが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(21年10月~22年3月)決算は、売上高1402億5700万円(前年同期比17.8%増)、営業利益95億7200万円(同27.0%減)、純利益55億8800万円(同28.5%減)だった。

■石油資源開発 <1662>  2,694円  +5 円 (+0.2%)  11:30現在

石油資源開発<1662>やENEOSホールディングス<5020>、コスモエネルギーホールディングス<5021>が高い。全般相場が下落するなか石油関連株は堅調に推移している。先週末6日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の6月限が前日比1.51ドル高の1バレル=109.77ドルに上昇した。欧州連合(EU)が4日にロシア産原油の輸入を年内に停止する姿勢を示したことが引き続き材料視された。更に、主要7カ国(G7)は8日、ロシア産石油の輸入禁止に取り組むと表明し、日本も原則禁輸の方針を示した。原油需給の一段の引き締まりが予想されるなか、石油関連株が見直されている。

■日本製鋼所 <5631>  3,025円  -700 円 (-18.8%) ストップ安売り気配   11:30現在  東証プライム 下落率2位

日本製鋼所<5631>はストップ安の3025円水準でウリ気配となっている。7日以降の複数のメディアで、子会社が生産する鉄鋼部材の検査データに不適切行為があったことが報じられており、これが嫌気されている。報道に対して会社側では「不適切行為の判明は事実だが、当社が公表したものではない。同件に関してはきょう開催の取締役会で審議される予定であり、終了後に速やかに公表する」とコメントしている。

■BIPROGY <8056>  2,859円  -386 円 (-11.9%)  11:30現在  東証プライム 下落率4位

6日に決算を発表。「今期最終は2%減益へ」が嫌気された。

BIPROGY <8056> [東証P] が5月6日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。22年3月期の連結最終利益は前の期比23.1%増の204億円に伸びたが、23年3月期は前期比2.4%減の200億円に減る見通しとなった。

⇒⇒BIPROGYの詳しい業績推移表を見る

■日本セラミック <6929>  2,277円  -156 円 (-6.4%)  11:30現在

日本セラミック<6929>が急反落している。同社は6日取引終了後に、22年12月期第1四半期(1~3月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比4.4%減の8億7200万円となり、上半期計画の20億5000万円に対する進捗率は42.5%にとどまった。売上高は同3.0%増の51億2900万円で着地した。車載安全向け製品の売り上げは堅調だったが、世界的な半導体不足の影響などから自動照明向けなどのセンサー製品が苦戦。利益面では売上原価の上昇が重荷となった。なお、上半期及び通期の業績予想は従来見通しを据え置いている。

■トヨタ自動車 <7203>  2,255.5円  -20.5 円 (-0.9%)  11:30現在

トヨタ自動車<7203>は全般地合い悪のなかも頑強な値動き。前週末の米国債券市場では4月の米雇用統計発表を受け10年債利回りが急上昇し、3.14%前後まで大きく水準を切り上げた。日米金利差拡大を背景に外国為替市場ではドル買い・円売りの動きが活発化し、1ドル=130円70銭前後まで円安が進行しており、輸出株セクターのなかでも為替感応度の高い自動車セクターには為替メリットへの期待が追い風材料となっている。特に同社は、為替感応度が国内製造業のなかでも一頭地を抜いており、株価面でプラス材料として作用しやすい。同社の22年3月期通期の想定為替レートは1ドル=111円で、実勢とのギャップが非常に大きい。今週11日には決算発表を控えており、今期業績見通しに対する為替の影響も考慮されるなか、売りと買いの思惑が錯綜している。

●ストップ高銘柄

JFEコンテイナー <5907>  5,520円  +705 円 (+14.6%) ストップ高買い気配   11:30現在

など、2銘柄

●ストップ安銘柄

日本製鋼所 <5631>  3,025円  -700 円 (-18.8%) ストップ安売り気配   11:30現在

以上、1銘柄

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