話題株ピックアップ【昼刊】:リンナイ、F&LC、キヤノン
■リンナイ <5947> 8,670円 +540 円 (+6.6%) 11:30現在 東証プライム 上昇率トップ
リンナイ<5947>が大幅高で4日ぶりに反発している。午前10時40分ごろ、上限を150万株(発行済み株数の3.01%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表しており、好材料視されている。取得期間は5月11日から9月22日までで、株主還元の充実と資本効率の向上により更なる企業価値向上を図ることが目的という。また、同時に発表した23年3月期の連結業績予想で、売上高4000億円(前期比9.2%増)、営業利益410億円(同14.3%増)、純利益255億円(同7.4%増)を見込み、年間配当予想は前期比10円増の150円を予定していることも好材料視されている。部品調達の逼迫により工場生産に支障が出たことで前期に減少した国内販売の回復を見込むほか、アメリカでの新工場稼働や中国におけるインターネット販売強化の取り組みが奏功する見通し。なお、22年3月期決算は、売上高3661億8500万円(前の期比6.3%増)、営業利益358億6400万円(同11.9%減)、純利益237億4800万円(同13.9%減)だった。
■東計電算 <4746> 5,650円 +340 円 (+6.4%) 11:30現在
9日に決算を発表。「1-3月期(1Q)経常は45%増益で着地」が好感された。
東計電算 <4746> [東証S] が5月9日大引け後(15:00)に決算を発表。22年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比45.0%増の14.1億円に拡大し、1-6月期(上期)計画の23.3億円に対する進捗率は60.5%となり、5年平均の59.3%とほぼ同水準だった。
■コムチュア <3844> 2,859円 +144 円 (+5.3%) 11:30現在 東証プライム 上昇率5位
9日に決算を発表。「今期経常は17%増で11期連続最高益、7円増配へ」が好感された。
コムチュア <3844> [東証P] が5月9日大引け後(15:30)に決算を発表。22年3月期の連結経常利益は前の期比25.3%増の40億円になり、23年3月期も前期比16.5%増の46.6億円に伸びを見込み、11期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。12期連続増益になる。
同時に発表した「25年3月期に営業利益61億円以上目標」も買い材料。
中期経営計画を策定。25年3月期に営業利益61億円以上(22年3月期実績は39.9億円)を目指す。
■シグマクシス <6088> 1,069円 +52 円 (+5.1%) 11:30現在 東証プライム 上昇率6位
9日に決算を発表。「今期経常は15%増で2期連続最高益、実質増配へ」が好感された。
シグマクシス・ホールディングス <6088> [東証P] が5月9日大引け後(16:00)に決算を発表。22年3月期の連結経常利益は前の期比53.8%増の27.6億円に拡大し、23年3月期も前期比15.1%増の31.8億円に伸びを見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。
同時に発表した「2.20%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。
発行済み株式数(自社株を除く)の2.20%にあたる100万株(金額で8億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は6月8日から8月31日まで。
■F&LC <3563> 3,075円 +125 円 (+4.2%) 11:30現在
FOOD & LIFE COMPANIES<3563>は反発している。同社は9日、子会社あきんどスシローが展開する回転ずしチェーン「スシロー」全店で、10月1日以降値上げを行うと発表したことが好材料視されている。同社では1984年の創業以来、38年間にわたり1皿100円(税抜)のすしを提供し続けてきたが、円安や水産資源の減少などによる食材の調達コスト、物流費、地代、人件費、設備・建設資材の高騰を受けて値上げを判断したという。値上げ幅は10円から30円で、郊外型店舗では黄皿が120円(現行価格・税込110円)、赤皿が180円(同165円)、黒皿360円(同330円)となる。
■VIX短先物 <1552> 2,780円 +94 円 (+3.5%) 11:30現在
国際のETF VIX短期先物指数<1552>が6日続伸し年初来高値を更新。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。9日の米VIX指数は前日に比べ4.56(15.10%)ポイント高の34.75に急上昇した。米国でのインフレ懸念や中国の景気減速懸念を背景に、NYダウは653ドル安と大幅下落し2カ月ぶりに年初来安値を更新した。ハイテク株の下落でナスダック指数は4%超の下落となった。この米株安に逆行する格好でVIX短先物は上昇基調を強めている。
■キヤノン <7751> 3,122円 +75 円 (+2.5%) 11:30現在
キヤノン<7751>が3日続伸している。9日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感されている。上限を2000万株(発行済み株数の1.91%)、または500億円としており、取得期間は5月10日から8月4日まで。資本効率の向上を図るとともに将来の株式交換など機動的な資本戦略に備えるためとしている。
■加賀電子 <8154> 3,110円 +35 円 (+1.1%) 11:30現在
加賀電子<8154>がしっかり。9日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、売上高が4750億円から4950億円(前の期比17.2%増)へ、営業利益が175億円から209億円(同82.3%増)へ、純利益が120億円から153億円(同34.2%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好材料視されている。車載、医療機器及び産業機器向けを中心に電子部品の好調な販売が継続したことに加えて、独立系商社としての調達網の強みを生かして多方面から販売物量を確保できたことが奏功した。また、為替レートが想定よりも円安傾向で推移したことも寄与した。あわせて65円を予定していた期末配当を75円に引き上げ、年間配当を120円(前の期80円)にすると発表した。
■アウトソーシング <2427> 1,138円 -111 円 (-8.9%) 11:30現在 東証プライム 下落率6位
9日に決算を発表。「1-3月期(1Q)最終は47%減益で着地」が嫌気された。
アウトソーシング <2427> [東証P] が5月9日大引け後(16:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。22年12月期第1四半期(1-3月)の連結最終利益は前年同期比47.3%減の16.1億円に落ち込み、1-6月期(上期)計画の52億円に対する進捗率は31.1%にとどまり、5年平均の55.8%も下回った。
■INPEX <1605> 1,474円 -124 円 (-7.8%) 11:30現在 東証プライム 下落率9位
INPEX<1605>、石油資源開発<1662>が大幅安。9日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の6月限が前日比6.68ドル安の1バレル=103.09ドルと大幅に下落した。新型コロナウイルス感染拡大による都市封鎖などの影響で中国の原油需要が減速するとの警戒感が強まった。また、米国の金融引き締めで景気が後退することへの懸念も原油安要因となっている。
■住友金属鉱山 <5713> 5,241円 -254 円 (-4.6%) 11:30現在
住友金属鉱山<5713>、三井金属<5706>、東邦亜鉛<5707>など非鉄株が軒並み安に売られている。インフレの源流となっていたコモディティ価格の高騰だが、中国経済の減速が鮮明となるなか、ここにきて銅やニッケルなど非鉄市況の軟化が激しくなっている。また、インフレヘッジの思惑で買われてきた金価格も下落トレンドに転じている。株式市場ではハイテク株売りの資源株買いのロング・ショート戦略の動きも一時観測されたが、足もとでは相対的に強さを発揮していた非鉄セクターへの売り圧力が顕在化している。
■レーザーテック <6920> 16,920円 -580 円 (-3.3%) 11:30現在
レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置の主力銘柄が総じて下値模索の展開を強いられている。前日の米国株市場ではFRBによる金融引き締め強化の思惑を背景にハイテクセクターへの売り圧力が一段と強まったが、そのなか画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が9%超の急落となったほか、半導体製造装置のトップメーカーであるアプライド・マテリアルズ<AMAT>なども下げが顕著で、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は5%強の大幅な下落となった。このリスクオフの流れが東京市場にも波及している。なお、東エレクは今週12日に決算発表を控えており、この結果を見極めたいとの思惑も買いを手控えさせている。
■ソフトバンクグループ <9984> 4,827円 -162 円 (-3.3%) 11:30現在
ソフトバンクグループ<9984>は大幅安で3日続落。前日にフシ目の5000円大台を割り込んだが、きょうは5%を超える下げで4700円台まで大きく水準を切り下げた。今後、テクニカル的には3月17日に開けたマドを埋めにいくかどうかが注目され、その場合は4500円近辺への深押しも想定される。米国株市場の下げが鮮明となっており、ナスダック総合株価指数の崩れが特に目立つ。米ハイテク株への積極投資で知られる同社にとって向かい風が強い。ロックダウンの影響による中国景気の減速が浮き彫りとなるなか、投資先の中国テック企業の株価下落も警戒されている。
■アイフル <8515> 372円 -8 円 (-2.1%) 11:30現在
アイフル<8515>が続落している。9日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、営業利益が241億円から112億円(前の期比36.1%減)へ、純利益が231億円から123億円(同33.3%減)へ下振れて着地したようだと発表したことが嫌気されている。営業収益は1318億円の従来予想に対して1320億円(同3.5%増)とほぼ計画通りの着地となったものの、足もとの利息返還請求の動向などを勘案し、209億円の利息返還に係る引当金を追加繰り入れしたことが利益の下振れにつながった。
■ピアズ <7066> 1,064円 +150 円 (+16.4%) ストップ高買い気配 11:30現在
ピアズ<7066>がストップ高の1064円水準でカイ気配となっている。この日の寄り前、メタバース推進協議会に入会したと発表しており、これが好感されている。同協議会は、メタバース空間内での生活文化・コミュニティーの形成、ビジネスの普及・促進のためのルールづくり(ガイドライン整備、ルールメイキング戦略、標準化)を目的に設立された団体。同社では今回の協議会への参画を通じて、新事業領域におけるビジネス機会の創出へとつなげたいとしている。
●ストップ高銘柄
エルテス <3967> 1,013円 +150 円 (+17.4%) ストップ高 11:30現在
マキュリRI <5025> 1,046円 +150 円 (+16.7%) ストップ高 11:30現在
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース